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行く先はアリ地獄なのか

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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

シリコンバレー銀行とシグネチャー銀行の破綻による影響についてお伝えしています。

これらの二行の破綻がアメリカ不動産市場へ間接的にも影響するとすれば、それは物件価格への影響ではなく金利への影響であり、具体的には

「金利が下がり、需要が再び盛り上がる可能性」

です。

このことは実際に現在進行形で不動産売買に携わっている立場の者として言わせてもらうと、

「金利の影響はほとんど感じない」

「売れ行きのそれは、とても景気後退のものではない」

というのが噓偽りない率直な感想です。

考えてみればそれもそもはずで、

「最近は金利が高い」

ではなく、

「昔の金利レベルに戻ってきた」

というだけの話。

当時は今のように、或いは不動産バブル期など今以上に活気があったわけで、元の状態に再び慣れてしまえば買い手は動くということです。

そうすると、銀行破綻による間接的な影響から金利が下がるという場合、ここから先の需要はどのように動くかは想像に容易いものです。

「また来た!」

「この時期を逃すな!」

とばかりに隠れ需要は一気に表に出てくることはほぼ間違いありません。

結果としてモーゲージローン金利が低下する場合、購入希望者にとっては当然

「好機再来」

とばかりに動くきっかけとなり得ます。

特に今年に入ってから、住宅購入を狙う人々は金利に非常に敏感になっています。

1月には30年固定金利の住宅ローン金利が1ポイント近く低下し、2022年後半にほぼ休眠状態にあった住宅市場が買い手の増加のきっかけとなっているのです。

その後低金利の流れは2月に逆転し、3月には金利が7%に接近しています。

この流れでここから金利が低下すると、再び需要が増えてにわか売り手市場が戻ってくる可能性は極めて高いと言えます。

正と負の狭間のループ

ただし、その需要が大きく戻ることが果たしてアメリカ不動産市場にとって健全かどうかはまた別の話です。

今回のシリコンバレー銀行とシグネチャー銀行の破綻ではっきりと分かったのは、これら大手金融機関の破綻の後にはやはり

「金利は低くなる動きを見せる」

ということです。

金利が低くなるとは物件購入者視点では聞こえが良いかもしれませんが、FRBがもしも政策金利上昇を止めることになればどうなるでしょうか。

米国のインフレは

⇒ そのまま落ち着く

⇒ 再び加速度的に進む

のどちらに触れるかと言えば、後者の可能性が高いのではないでしょうか。

すなわち金融機関の不安定さがシリコンバレー銀行とシグネチャー銀行にとどまらず、より広範な金融機関の危機、或いは経済問題の原因となれば、予想以上に長引く不況になる可能性も高まるわけです。

この点、私(佐藤)個人的にはここから先に両行のように破綻に追い込まれる金融機関が続く可能性は十分にある、と考えています。

それが連鎖反応を起こし、再び世界金融危機につながるとすれば、その比は以前にお伝えしたシャドーバンクがかかえる債務を考えると、想像を絶する結果になるかもしれないのです。

そのレベルになると、恐らくFRBは三度、実質ゼロ金利政策を取る可能性は極めて高いと思います。

その流れは

1.世界経済の危機

2.実施ゼロ金利政策を断行

3.モーゲージ金利の低下により不動産市場が活況に

4.ハイパーインフレの危険

5.ある時点で政策金利を急激に共に戻す

6.耐えられない金融機関が続出

(1に戻る)

のループ状態になり、米国経済は徐々にその体力を削られ、社会不安を引き起こしてカオスに至る、というシナリオも考えられなくもないのではないでしょうか。

特に今回の場合、レイオフの影響を受けたハイテク産業やその他の住宅市場では、モーゲージローン金利の動向にかかわらず景気後退に見舞われる可能性が高くなるかもしれません。

そして景気後退の煽りを受ける買い手が再び市場から引き揚げ、その市場では住宅価値は低下することにもなりかねないわけです。

。。。

ここまでにお伝えしたのはあくまでも最悪の場合を想定したシナリオですが、少なくとも改めて数字的に証明されたのは

「金融不安が起こると金利が下に触れる」

ということであり、金融危機のレベルになると高い可能性でゼロ金利政策は三度起こり得る、ということです。

冷静に今の世界経済を見るのであれば、資本主義経済が主流である以上は

「資産がお金を生む」

即ち

「資産を保有することが経済的な安定を生み出す」

という原理原則に変わりはありません。

そうすると、ここまでにお伝えした流れとその要因を理解している者は低金利が起こる度に資産を買い増し、その経済格差は広がる一方になるように思います。

それが良いか悪いかは別に、いよいよ現代の資本主義経済はここに限界が見え始めている、そんな風に感じるのは私(佐藤)だけでしょうか。

ここから先の金融機関の展開にはいよいよ敏感に、その行方を見守っていきましょう。

そしてもしも金利が三度ゼロ金利に近づいたら自分はどう動くべきか。

そんなシミュレーションはあってもよいように思います。

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