昨年以来、米ドルで資産運用を志す方々からのコンサルティング依頼が急増しています。
弊社ではアメリカ不動産コンサルティングに加え、州規制当局に登録されるRegistered Investment Advisor (RIA)としてアメリカ国内での資産運用全般のコンサルティングも提供しており、内容は不動産投資以外となりますが、初心者の方々からのご質問を総括する意図で株や債券に関するまとめ記事を1月7日から期間限定であげさせて頂きます。
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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
アメリカ不動産大暴落の前後
パンデミック前から今まで
でそれぞれの時期の不動産価格の変動を捉えています。
昨日はパンデミック期間に焦点を当ててみましたが、ここからの傾向を見立てていきましょう。
簡単におさらいですが、アメリカ不動産価格の推移において外的要因に影響を受ける場合、その傾向は
① 価格調整期間が続き、価格は落ち続ける
② その価格調整は行き過ぎ、力学が反対に振れ始める
③ 価格が上がり始め、健全な水準に戻る
というパターンを辿ることが予想できます。
ごく単純に考えて、仮にアメリカ不動産の価格がインフレにしか影響を受けないのであれば、その水位はほぼ物価上昇の傾向に比例するはずです。
けれども実際は住に対する需要が増え続けて居ることから、概ね歴史的に見るとアメリカ不動産価格の推移は物価上昇率を上回るペースで価格が上昇し続けているのです。
そして需要の増減や不動産市場とは直接的には関係のない外部要因によって、その価格は下がり得るわけで、今回に至っては資産バブル期のボーナス期間が終了したことから、全体的に反発が起こっている時期と言えます。
そこでたった今も価格調整が続いている時期ですが、ここからはどのように価格は推移していくことが予想出来るでしょうか。
ここでパンデミック前からの推移に延長線を引いてみると、
このようになります。
そうすると
① 価格調整期間が続き、価格は落ち続ける
② その価格調整は行き過ぎ、力学が反対に振れ始める
③ 価格が上がり始め、健全な水準に戻る
このパターンで進むというのであれば、単純に考えるとここからの価格調整で更に価格は大きく引き下がり、その後に上昇に転じて2021年第一四半期あたりの価格に落ち着いてくと言えそうです。
その時期を予想するとすれば、不動産バブル期の
不動産ブームで価格が伸びる:5年間
暴落で価格が下がる:3年間
大底から元の水準に戻る:2年間
という動きを参考にするのならば、
資産バブルで価格が伸びる:2年間(2020年~2022年)
金利上昇後によって価格が下がる:1~2年間(2022年~2024年)
大底から元の水準に戻る:1年間(2025年)
あたりでしょうか。
もっぱら、不動産バブルの時期とはあまりにも条件が違いますので同じようにはならないと思いますが、少なくとも
⇒ 不自然に上昇した価格は必ず下がる
⇒ 上昇が激しい分、戻り期間も短い
となる確率は高いとは思います。
ここから更に詳細を見てみましょう。
買うべきか待つべきか
ここでたった今の不動産価格の推移に焦点を当てると、興味深いことが分かります。
ごく最近の価格推移にのみクローズアップしてみると
上のようにパンデミックはこのようにかなり急激に価格が上昇し、そして昨年から同様の勢いで価格が下がり始めていることが分かります。
それでは
「今、アメリカ不動産を購入するべきか?」
という問いを立てるとすれば、どのような答えでどのように進めていくべきでしょうか。
端的に購入するか否かをいえば、その答えは「市場次第」です。
ここまでにアメリカ不動産史の中でも非常に重要な2つの時期を見てきましたが、不動産価格の変動そのものはかくも分かりやすい傾向にあります。
過去の傾向
現在の傾向(と兆候)
を見ることで、ある程度先を見立てることが出来るのです。
ここまで見るだけでも、
「アメリカ不動産価格は基本的に上昇し続ける傾向にある」
「不動産価格は下がる傾向に転換する」
のどちらなのかは、誰にでも分かるものであり市場の状況で価格に多少の変動は起こりながらも、甚だ下手な物件を購入しない限りは手堅いリターンが期待できるものです。
そうするとたった今のパンデミック明けの時期の価格とその傾向を見る上では、上のとおり価格そのものはもうしばらく下り坂になりますがこのような時期にも
「機会があれば物件を購入したい」
と考える時、市場を適切に選ぶことで今の時期も大いに機会を捉えることが出来ます。
それでは市場そのものは選ぶ必要があるとして、具体的にはどの市場を選ぶべきでしょうか。
このような時まず最初に目をつけたいのが、全体の平均価格が調整されている今の時期でも
⇒ 価格が上昇している市場
⇒ 価格が下落している市場
の2つを見ることです。
そこで
前月比で価格が伸びている市場
市場(英名) | 市場(日名) | 前月比 |
Columbus, Ohio | オハイオ州コロンバス | 1.08% |
Dayton, Ohio | オハイオ州デイトン | 1.04% |
Hartford, Connecticut | コネチカット州ハートフォード | 1.04% |
Worcester, Massachusetts | マサチューセッツ州ウースター | 1.04% |
Youngstown, Ohio | オハイオ州ヤングスタウン | 0.98% |
Cleveland, Ohio | オハイオ州クリーブランド | 0.96% |
Cincinnati, Ohio | オハイオ州シンシナティ | 0.91% |
Akron, Ohio | オハイオ州アクロン | 0.91% |
Wichita, Kansas | カンザス州ウィチタ | 0.90% |
Toledo, Ohio | オハイオ州トレド | 0.88% |
前月比で価格が伸びている市場下位10都市
市場(英名) | 市場(日名) | 前月比 |
Austin, Texas | テキサス州オースティン | -0.72% |
Provo, Utah | ユタ州プロボ | -0.24% |
Boise, Idaho | アイダホ州ボイシ | -0.13% |
Salt Lake City, Utah | ユタ州ソルトレイクシティ | -0.12% |
Ogden, Utah | ユタ州オグデン | -0.80% |
San Antonio, Texas | テキサス州サンアントニオ | -0.70% |
Phoenix, Arizona | アリゾナ州フェニックス | -0.40% |
Dallas, Texas | テキサス州ダラス | 0.10% |
Deltona, Florida | フロリダ州デルトナ | 0.13% |
Houston, Texas | テキサス州ヒューストン | 0.15% |
これらの市場を深く見ていきましょう。
明日に続けます。
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