こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
Austin, Texas(テキサス州オースティン)
San Antonio, Texas(テキサス州サンアントニオ)
を主要産業の観点から見ています。
人口の側面では明らかな違いがある両都市ですが、同じく当地の産業構造についても明らかな違いがあることが分かりました。
サンアントニオや医療を始めとして、古くから地元に根付く産業が数多くあります。
とはいえテック系も近年は目まぐるしく入植しており、事実、統計で見るとテクノロジー系はサンアントニオでは第2位の産業として位置づけらえています。
⇒ 人口の順調な伸び率
⇒ 雇用機会の充実
から判断すると、全米トップクラスの発展途上市場であるサンアントニオは抜群の可能性を秘めているわけです。
余談ですが、アメリカ不動産投資の世界では行きつく先の相場は
マルチファミリー物件
と決まっており、資本を拡充させていく不動産投資家はすべからく、マルチファミリー物件のレベルへと進んでいく傾向があります。
マルチファミリー物件の方が一戸建てと比較すると、スクエアーフィート単位のキャッシュフローが大きいからです。
そして実をいえば、テキサス州サンアントニオでも
機関投資家
個人投資家
により、マルチファミリー物件はかなり活発に取引がなされてきました。
それも4戸までの住居用物件に数えられる物件のレベルではなく、それこそ
数十戸のアパート物件
百戸単位のアパート物件
等、大型のマルチファミリー物件への投資にかなりのお金が動いているのです。
当然ながら気鋭の投資家たちはサンアントニオ市場の利点を熟知していますから、
「今後もまだまだ賃貸需要は伸びる」
と踏んでいればこそ、当地に力を入れていることになります。
またサンアントニオは歴史が古いだけありアパート物件も古めのものが多く、ということは投資家にとっては
ボロイアパート物件を購入して、ピカピカに仕上げてエクイティを大きく取る
という手法にも適した土地柄だと言えます。
このレベルに規模のフリップに金額を投じることが出来るのもサンアントニオの将来性を半ば確信しているからであり、事実、ここまでの人口推移を見てもサンアントニオという土地は非常に不動産投資に有利であることが分かります。
そこで今日はサンアントニオと比較対象している、オースティンの産業について深堀してみましょう。
オースティン産業構造を俯瞰
オースティン商工会議所によると、2020年にオースティンに初めて進出、または移転した企業により合計21,335の雇用が創出されたのだそうです。
2019年に商工会議所が発表した11,478の雇用創出と比較すると明らかに
「2020年以降のパンデミックでオースティンの経済成長が鈍った」
という事実は全くないことが分かります。
2020年に創出された雇用のうち、44%(9,435人)は初めてオースティンに進出した企業によるものであり、56%(11,900人)は既存の企業の拡大によるものとの統計が出されています。
この前提を踏まえ、オースティンで最も多くの雇用を増やしたトップ10の企業を見てみましょう。
会社名 | 日本語名 | 雇用者総数(オースティン) |
Tesla | テスラ | 5,000 |
Amazon | アマゾン | 4,350 |
Oracle Corp. | オラクル・コーポレーション | 2,000 |
Dell Children’s Hospital | デル・チルドレンズ・ホスピタル | 740 |
BAE Systems | BAEシステムズ | 700 |
Flex Health | フレックス・ヘルス | 600 |
Realtor.com | リアルター・ドットコム | 600 |
Whole Foods Market | ホールフーズ・マーケット | 600 |
Tata Consultancy Services | タタ・コンサルタンシー・サービシズ | 530 |
Texas Children’s Hospital | テキサス・チルドレンズ・ホスピタル | 400 |
雇用を増やした企業 = 勢いがある企業
ということが言えるわけですが、上記のとおり世界に名だたる
Tesla(テスラ)
Amazon(アマゾン)
が上位を占めています。
ちなみに上記は2020年時点のデータに基づく順位です。
テスラはオースティンにギガ工場を建設してきましたが、その後、このギガ工場は2ヵ月前の
2023年4月7日
にオープンしています。
そしてギガ工場のオープンにより単純計算で13,000程の雇用を増やしていますから、本項の時点ではオースティン市場ではテスラがずば抜けた雇用主であることになります。
またオースティンでは現在、サムソンの大きな工場が
2024年11月完成
を目標に建設が進められており、サムソンの発表によると最初段階で約4,300人の雇用が創出されるとのこと。
そうすると、その時点でオースティンは一気に地元雇用創出の3番以内に顔を出すことになります。
。。。
かくも俯瞰してみると、以下にオースティンではテック系が盛んに入植しており、またその雇用機会の伸びと同時に地元経済が末永く発展していくだろうことが分かります。
大局を掴むだけでも
「オースティンは成長し続ける」
「安心して不動産投資が出来る」
ということが分かるのではないでしょうか。
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