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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
日本人なら誰もが習ったことはあるだろう物語文学の一つに、平家物語があります。
平家物語はその一部が平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて口伝えで継承され、その後に文字に起こされたのだとか。
具体的な執筆時期や作者ははっきりとは分かっておらず、一般的には12世紀末から13世紀初頭に書かれたとされているようです。
懐かしのくだりを今一度。
祗園精舎の鐘の声、
諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、
盛者必衰の理をあらは(わ)す。おごれる人も久しからず、
唯春の夜の夢のごとし。たけき者も遂にはほろびぬ、
偏に風の前の塵に同じ。(口語訳)
祇園精舎の鐘の音には、
この世のすべての現象は絶えず変化していく、つまり諸行無常という響きがある。沙羅双樹の花の色は、
どんなに勢いが盛んな者も必ず衰えるものである、という道理を表している。世に栄え得意になっている者も、その栄えはずっとは続かず、
春の夜の夢のようなものである。勢い盛んで激しい者も、結局は滅び去り、
(平家物語より)
まるで風に吹き飛ばされる塵と同じようである。
この中で私(佐藤)にとっても最も心に残ったのは
「
娑羅双樹の花の色、
盛者必衰の理をあらわす。
おごれる人も久しからず、
唯春の夜の夢のごとし。
」
ここです。
世の全ての現象は常に変化し続けるものであり、どんなに勢いがあったとしてもいつか必ず衰退していくだろう、人の力ではどうしようもない自然の摂理には妙に納得してしまいます。
そして驚くべきは、このような考えが1000前にはすでに存在していたということです。
実際には1000年どころか
2000年前
5000年前
10000年前
。。。
と、およそ地上に人類が現れて以来、
「盛者必衰の理」
この自然の理は変わらないのかもしれません。
恐らくこのことは個人のみならず国家そのものにも同じことが言えるのではないでしょうか。
盛者、すなわち栄える者とは個人のみならず国も同じであり、国の盛衰は「国力」に反映されることになります。
そして事実、人類の歴史を紐解くと、その勢力が恒久的に続いた国は何一つ存在していないのです。
近年のアメリカ経済の動きを見ていると、冒頭の平家物語のくだりがつい頭に浮かんできます。
そして人は紙に価値を認めた
国として世界に認められる条件の一つは
「独自通貨を発行していること」
です。
そして世界の覇者となるのは国力が最も大きい国であることは間違いなく、だからこそ軍事力は重要視されます。
時代が違えども軍事力が国力の背景となる事実は大昔も寸分と変わらず、当時世界の覇者となった帝国を並べると、
古代エジプト帝国(紀元前3100年頃 - 紀元前30年頃)
古代アッシリア帝国(紀元前24世紀頃 - 紀元前612年)
古代ペルシャ帝国(紀元前550年 - 紀元前330年)
アレクサンドロス大王のマケドニア帝国(紀元前336年 - 紀元前323年)
ローマ帝国(紀元前27年 - 476年)
アラブ帝国(632年 - 1258年)
モンゴル帝国(1206年 - 1368年)
オスマン帝国(1299年 - 1922年)
スペイン帝国(1492年 - 1975年)
イギリス帝国(1583年 - 1997年)
あたりでしょうか。
近代史としては実際には過去の2回の対戦でイギリスは疲弊しており、そのイギリスの後を継いだのがアメリカ合衆国と言えます。
ブレトン=ウッズ会議の開催
第二次世界大戦中の1944年7月にアメリカ合衆国ニューハンプシャー州ブレトンウッズのマウントワシントンホテルで行われた会議で結ばれた協定、いわゆる
ブレトン・ウッズ協定
は
- アメリカの米ドルを世界の基軸通貨とする
- 金1オンスを35USドルとする
と定めたものです。
この瞬間が正にアメリカ合衆国がその後の世界の覇者となることを暗に約束したものであり、その後に1972年のニクソンショックと呼ばれた
「金とドルの紐づけを一時的に解除する」
という約束のうち、「一時的に」という文言はついに果たされず、今日に至るまで米ドルという紙切れが独り歩きを続けてきたことになります。
すなわち人類史上初めて、金のような現物に価値を紐づけた紙切れではなく、国力そのものを信用担保とした紙切れの力を信じる時代が1972年から始まっていたわけです。
けれども私たちがその人類史から知っているのは、
「盛者必衰の理」
です。
歯に衣着せずにいえば、アメリカ合衆国が世界の覇者である時代には必ず終焉が訪れます。
特に昨今のアメリカ経済と米ドルの動きを見ていると、
「その終焉は遠くないのでは」
と感じるのは私(佐藤)だけではないのでは。
先日もバイデン大統領と共和党のマッカーシー下院議長の再三の協議の末に6月28日に合意し、債務上限引き上げる法案が作成されました。
実際には債務引き上げは過去80回以上も行われており、その話し合いも
「引き上げを実行するしない」
ではなく、
「引き上げる前提をどう整えるか」
です。
かくしてアメリカが借金を永続的に増やす方針である以上、論点はアメリカの国力を裏付けとする米ドルの信用がどこまで続くかではないでしょうか。
あらゆるものが信じられない加速度で変化し続ける昨今、経済面で最後に頼るべきは、自分の資産運用力以外にはないのかもしれません。
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