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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
昨日は政策金利の動きから、先の不動産市場を考えてみました。
過去、10会合において連続10回も急ピッチに引き上げてきた政策金利を昨月6月には据え置きにしたことは一つの大きなベンチマークです。
2022年3月から実に10回にわたり連続でフェデラルレートを上昇させてきたわけで、このことは
「急激なインフレはやや落ち着く局面に入る」
「据え置く金利をもって少し様子を見る」
という場面に入ったことになります。
そして
「本年、あと2回は引き上げるよ」
と予告していることで、インフレが再び急激に上昇しないように牽制していると言えます。
ちなみにとある米国の学者によると
「2020年初頭のパンデミック以降の実質ゼロ金利政策は、そもそも必要がなかった」
という論があります。
「実質ゼロ金利を実行せずとも(コロナ禍の米国経済の)結果は変わらなかった」
「そのことはパウエル議長はじめFRB(連邦準備制度理事会)の’メンバーも知っていたはず」
というのです。
ここは私(佐藤)自身はアメリカに暮らす立場として言えば、「さもありなん」と思います。
少なくとも統計的には
「パンデミック期間に注入された資金は全くと言っていいほど有効活用されていない」
ということが証明されており、私(佐藤)自身も
当時の政府支援を調べ
然るべき手続きを行い
資金の行方を追った
ことがありますが、「この資金なかりせば」であったかと言えば、決してそんなことはなかったのです。
もちろん飲食業界を始め、アメリカでも多くの会社が淘汰されたことは間違いありませんし、政府支援のおかげで乗り切れた経営者も多くいたことは事実かと思います。
けれどもアメリカでは
「住居エリアに影響のない山火事は(自然の摂理を壊さないように)放っておく」
という方針があるがごとく、有事であっても手を出さないのは本来のアメリカのやり方です。
アメリカのやり方というよりも金融資本主義の中ではごく自然のことでしょうし、それを破っては有事に関わらず全ての企業が救済されねばならない理屈になってしまいます。
それではなぜあえて量的緩和政策は実施されたのか。
その理由は国を代表する公的立場にある有識者として
「国民の手前、何もしないわけにはいかない」
からではないでしょうか。
この点は政党の違う
前トランプ政権
現バイデン政権
に関わらず、当然ながら支持者の為に動くことは求められます。
あのパンデミック下に
「何もしなくていんですよ」
とのんびりしていては支持者も納得しないでしょうし、何かをして強いリーダーシップを見せないと次の政権は取れないのです。
少なくとも量的緩和政策の結果は
「なくても変わっていなかった」
ということだけはハッキリしており、そうするといよいよもって、昨今の資産バブルは意図的に構築されたといっても過言ではないのかもしれません。
物件価格の動きを観察する
そこで政策金利が据え置きされたこのタイミングで、今度は物件価格の動きを確認しておきましょう。
全米の物件価格推移
ここではRedfinの統計から変化を見てみます。
2023年5月にアメリカの住宅価格は昨年比で3.1%下落し、中央値価格は419,103ドルでした。
売却された住宅の数は平均で前年比で16.8%減少し、今年の5月には493,123戸が売却されましたが、昨年の5月に比べて592,347戸の売却件数が減少しています。
全国平均の30年固定金利住宅ローンの金利は6.4%であり、前年比で1.2ポイントの上昇です。
この点をグラフで見てみましょう。
このとおり、価格は季節の循環に応じた動きを見せています。
5月の時点で昨年比では3.1%下落したということですが、むしろ3.1%しか下落していないという印象です。
モーゲージ金利が大きく上昇してきた中で価格維持が不可能なことは容易く想像できますが、昨今の異常な価格上昇を踏まえると下落幅は10%を超えても不思議ではないように思いますが、ここにもアメリカ不動産市場の本質的な強さが垣間見えるのではないでしょうか。
そしてこの時期にも昨年比で非常に伸びている市場の上位10位を並べてみると
アメリカで成長速度が最も速いトップ10の販売価格変化
1 | Tallahassee, FL(フロリダ州タラハシー) | 18.70% |
2 | Fayetteville, NC(ノースカロライナ州フェイエットビル) | 17.60% |
3 | Gainesville, FL(フロリダ州ゲインズビル) | 15.90% |
4 | Miami Beach, FL(フロリダ州マイアミビーチ) | 12.40% |
5 | Hollywood, FL(フロリダ州ハリウッド) | 11.70% |
6 | Savannah, GA(ジョージア州サバンナ) | 10.90% |
7 | Charleston, SC(サウスカロライナ州チャールストン) | 10.40% |
8 | Little Rock, AR(アーカンソー州リトルロック) | 10.40% |
9 | Milwaukee, WI(ウィスコンシン州ミルウォーキー) | 10.40% |
10 | Fort Lauderdale, FL(フロリダ州フォートローダーデール) | 10.20% |
このように推移しています。
これらの統計が示す事実について考察してみましょう。
明日に続けます。
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