アメリカ不動産への直接投資、プロ案件への出資で将来の自分基金を着実に育て上げていきましょう。
→ 最新の案件詳細はこちらから
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
エクイティ投資についてお伝えしています。
ここまでにお伝えした通り、アメリカ不動産の場合のエクイティ投資とは
「Limited Partner(LP、リミテッド・パートナー)として出資する」
のみの行為であり、その経営に口を出すことは一切できません。
経営方針や資金の使い方に口を出せるのはGeneral Partner(GP、ゼネラル・パートナー)のみであり、基本的に資金は契約・定款に記載されている通りにしか使えないものの、何かしら不測の事態が発生した時に自由に采配出来るのもGeneral Partner(GP、ゼネラル・パートナー)だけです。
出資するだけの立場であるLimited Partner(LP、リミテッド・パートナー)の責任範囲は出資金額に対してのみとなる代わりに、経営に対して責任はない上で、経営に対して口を出すこともできないのです。
ただしこの点は株式と似通っている部分もあり、基本的にリミテッド・パートナーは口を出せないとはいえ、出資額が一定額を超えると口を出せる立場になることもあります。
このあたりはその運営母体となる法人(通常はLLC)の方針に委ねられることになりますが、エクイティ全体に対してそれほど大きな割合を占めるわけではない、一般投資家の場合は発言権がないだろうことは間違いありません。
そこで
「投資(事業)は自己責任」
ですから、エクイティ投資に対してもその事前の
DD(Due diligence、デューデリジェンス)
は非常に大切である、ということになります。
後にも先にもリミテッド・パートナーが投資の是非を自分に問うタイミングは契約前のデューデリジェンス期間しかありませんから、ゼネラル・パートナーたちから渡される資料をよく読みこんで調べる必要があるのです。
そこで昨日からエクイティ投資のデューデリジェンスについて触れ、その一番初めに見るべき概要として
Project Overview(プロジェクション・オーバービュー、開発案件の概要)
の実例をご紹介しています。
ここから、プロジェクション・オーバービューで押さえるべき詳細を見ていきましょう。
プロジェクション・オーバービュー実例 (日本語訳)
計画プロジェクト | 12階建ての中層賃貸アパートコミュニティ |
ユニット数 | 259ユニット |
ユニットの計画 | スタジオ、1ベッド/1バス、2ベッド/2バス、3ベッド/2バス |
居住エリア | 233,569平方フィート |
商業エリア | 地上1階の小売りスペース:29,535平方フィート + 専用オフィス:1,584平方フィート |
敷地面積 | 77,950平方フィート(1.78エーカー) |
平均ユニットサイズ | 902平方フィート |
設備・施設 | 屋上のプール、クラブルーム、ジム、公園、オフィス、子供用ルーム |
駐車場 | 3階建てのカバード駐車場(駐車スペース数:302) |
平均賃料率(1平方フィートあたり) | 月額賃料:3,941ドル(1平方フィートあたり:4.37ドル) |
総開発費用 | 総開発費:$181ミリオン(出資:$72.2ミリオン + 借入:$108.3ミリオン) |
投資期間 | 投資期間:3.5年 |
安定したキャッシュフローおよび現金 | 安定したキャッシュフロー利回り率:9.89% |
安定した投資利回り率(コストに対する) | 安定した投資利回り率(コストに対する):6.08% |
投資家の内部収益率(IRR) | 投資家の内部収益率(IRR):21.18%(投資家への純利益) |
エクイティ・マルチプル | エクイティ・マルチプル:1.90倍 |
まずエクイティ投資を検証する際に最も押さえたいのは数字よりも先に「立地」です。
「不動産はロケーション・ロケーション・ロケーション」
とはエクイティ投資も全く同じであり、立地予定の場所が有望であることを確かめます。
その前提でプロジェクション・オーバービューを見るとき、最初にざっくりと押さえたいのは一番大きな数字
総開発費用 … a
出資額 … b
借入額 … c
の三点です。
これらの数字は
a = b + c
になるはずであり、
a … いくらの規模の開発計画なのか
b … エクイティ総額はいくらなのか
c … 借入額はいくらなのか
をざっくりと見ていきます。
上記の実例では
総開発費:$181ミリオン
出資額:$72.2ミリオン
借入額:$108.3ミリオン
となりますから、求められるエクイティとしては簡潔に$1を100円と仮定すると72億2,000万円が求められているわけです。
本項の時点の為替レートで$1が140円とすると108億3,000万円が募られているわけで、相当な規模の開発案件であることが分かります。
このように、最初は案件の規模を数字で見ることで全体像をおぼろげながらも把握することが推奨されます。
ちなみに上のプロジェクション・オーバービューには記載がありませんが、
「ゼネラル・パートナーたちはいくら出資するのか?」
この情報を掴んでおくことも大切です。
普通に考えて、
「我々発起人となるゼネラル・パートナーは全く出資しない」
「自己資金は出さない代わりに、経営リスクの全てを背負う」
という理屈は通るように見えますが、それでは
「なんだ、ゼネラル・パートナーはゼロ出資で大きく儲けるつもりなのか」
と、リミテッド・パートナーとしての気持ちがついてきません。
その為、この手のエクイティ投資ではゼネラル・パートナー自身もそれなりの金額を出資して本気度を見せているものです。
またここは規約によるものの、基本的にGPとLPの役割はきっちり線引きされているとはいえ、あまりにもGPの出資が少ないとLPにも発言できるパターンはありますからGP自身も出資する必要があるのです。
明日に続けます。
投資案件をメールマガジンで無料購読。
下記よりメールアドレスをご登録ください。