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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
アメリカ不動産において所有権のキモとなるDeed(ディード)についてお伝えしています。
正確にはアメリカ不動産の場合は日本のそれとは認識に若干の違いがあり、イギリス法の流れを汲むアメリカの不動産法では
「不動産の所有権の証拠」
ではなく
「不動産権の譲渡の証拠」
に重きが置かれており、不動産権が譲渡された証拠となるのがDeed(ディード)になります。
そこで文書がDeed(ディード)として成立するには昨日お伝えした
- Grantor Competent to Convery(譲渡者が譲渡能力を有すること)
- Adequate Description of the Property(対象物件資産が適切に記述されていること)
- Grantee Capable of Receiving(譲受者が譲受出来る状態にあること)
- Action Clause、Granting Clause(行動条項、譲渡条項が記述されていること)
- Proper Description of the Parties(関係者が適切に記述されていること)
- In Writing(書面形式であること)
- Grantor's Signature (Executed)(譲渡者の署名があること)
という条件を整えている必要があります。
そこで今日はDeed(ディード)に関してもう一歩踏み込んで、書面上で条件を整えたDeed(ディード)がその法的効力を発揮する瞬間を見ていきましょう。
Delivery and Acceptance(デリバリー アンド アクセプタンス)
アメリカの不動産権譲渡について理解を深める上で、条件を整えたDeed(ディード)の次に知っておくべきが
Delivery and Acceptance(デリバリー アンド アクセプタンス)
です。
デリバリー(Delivery)とアクセプタンス(Acceptance)はアメリカの不動産取引において非常に重要なプロセスであり、土地や物件の所有権が売主から買主に正式に移転する過程を表しています。
はっきり言えば
「法的に求められる要素を全て満たしたDeed(ディード)を作成しました」
と言ったところで、書面に落とし込んだDeed(ディード)が完成するだけでは、不動産権の譲渡は完了していないことになります。
デリバリー(Delivery)とアクセプタンス(Acceptance)のそれぞれの意味は
デリバリー(Delivery)
売主がDeed(権利証)を買主に渡す行為。ただし物理的な書類の移動だけではなく、売主が所有権移転の意志を明確に示し、それを買主が理解している状態を指す。デリバリーは売主がDeedに署名し、公証人がそれを証明した後に行われ、これにより法的に買主がその不動産の新しい所有者であることが確定する。
アクセプタンス(Acceptance)
買主がDeedを受け入れ、所有権移転に同意する行為。買主がDeedを受け取った後に特に異議を唱えない限り、アクセプタンスは成立したと見なされる。このステップが完了すると所有権の移転プロセスが正式に終了し買主が法的にその土地や不動産の所有者となる。
となります。
この2つのプロセスは「不動産取引が正当」であり、「売買双方の意志が一致している」ことを確認する、非常に重要なステップなのです。
そして法的に言えば、デリバリーとアクセプタンスが正式に完了するまで不動産の所有権は正式に移転しないことにあります。
だからこそこれらのプロセスはアメリカ不動産取引における法的なトラブルを防ぐための欠かせないステップなのです。
またこれらのプロセスは地方自治体で記録され、公的な記録として保存されることになります(いわゆる登記)。
この役所に記録されたDeed(ディード)が将来的に所有権に関するトラブルが発生した際の参照資料となるというわけで、デリバリー(Delivery)とアクセプタンス(Acceptance)はアメリカの不動産市場において、透明性と信頼性を保つための基本的なメカニズムというわけです。
そこでデリバリーとアクセプタンスとそれぞれの意味は上記のとおりですが、このプロセスに関連する三つの重要な要素を押さえておきます。
1.意図(Intention)
物件を譲渡する売主(Grantor)は「いつか譲渡するよ」ではなく、即時に所有権を移転する意図を持つ必要があります。また何かの理由で売主が亡くなった後には権利が譲渡されることはなく、すなわち権利譲渡は売主が生きている間に行われ、その売主の意図が明確でなければならないことになります。
2.受領(Acceptance)
買主(Grantee)は権利証を受け入れる必要があります。いわゆる、不動産権が譲渡された事実が正当化されるには買主が物件を受け入れる意志があることが明確でなければなりません。
3.保有(Possession)
買主によるDeed(ディード)の保有、Deed(ディード)の登記が「デリバリーとアクセプタンスが正式に行われた」という証拠となります。
ただし事後において異議が申し立ても可能性を残すものです。
。。。
これら三つの要素は不動産取引が正当かつ透明に行われるための基本的な条件となり、これによりアメリカ不動産においては取引の信頼性が保たれているのです。
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