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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
アメリカ不動産のTitle Insurance(タイトル・インシュアランス)について、昨日はStandard Coverage Policy(スタンダード・カバレッジ・ポリシー)についてお伝えしました。
カリフォルニア州の不動産取引において「CLTAポリシー」という言葉が使われる場合、それは「California Land Title Association」の略であり、カリフォルニア州の不動産取引に関する標準のタイトル・インシュアランスのことをいいます。
タイトル・インシュアランス不動産の取引において過去の所有者や権利関係に起因する潜在的な問題や紛争をカバーする保険であり、CLTAはカリフォルニア州におけるタイトル・インシュアランス業界の代表的な組織として、この保険の標準ポリシーを提供しているわけです。
そして「標準ポリシー」というからには本当に基本的な事項しかカバーしない保険であり、主には
- Matters of record(登記に関する問題)
- Lack of capacity(譲渡能力のない譲渡人)
- Forgery(偽造)
- Defective delivery of a deed(不完全な譲渡証書の引き渡し)
等の最低限の瑕疵について補償・対応してくれることになります。
けれども現実には、これら基本的な事項以上の瑕疵が残っている可能性はあるものです。
例えば
⇒ 無事にクロージングした
⇒ 買主は新しい物件オーナーとなり入居した
⇒ その数カ月後、見知らぬ男が訪問して物件の権利を主張してきた
⇒ その男性は売主(元オーナー)の疎遠になっていた実の弟であり、実際にジョイント・テナンシー形式で所有権があることが分かった
という、売買契約時には全く登場しなかった人物が後になって所有権を主張してきた場合はどうすればよいのでしょうか。
このような基本的事項からは明らかに外れた番外編とも言える瑕疵に対しては
Standard Coverage Policy(スタンダード・カバレッジ・ポリシー)
の対象外となってしまいます。
そこでこの手のCLTAポリシーのような標準ポリシーでは対応できない瑕疵をカバーしてくれる保険のことを
Extended Coverage Policy(エクステンデッド・カバレッジ・ポリシー)
といいます。
Extended Coverage Policy(エクステンデッド・カバレッジ・ポリシー)
Extended Coverage Policy(エクステンデッド・カバレッジ・ポリシー)はサーベイ(土地測量)の瑕疵に対する補償すら含むもので、役所に未記録となっていたほとんどの事象に対して補償を提供するという、強力な保険ポリシーです。
タイトル・インシュアランスの基本的なカバレッジ内容に加えて、通常のポリシーではカバーされないリスクや潜在的な問題に対する瑕疵にも対応します。
- 公的記録に登録されていない権利関係や制約
- 隣接する土地との境界に関する紛争
- 未記録の権利状況
等、およそStandard Coverage Policy(スタンダード・カバレッジ・ポリシー)ではカバーしてくれない問題のほとんどを補償してくれます。
例えばある土地を購入する際に公的記録には何の問題もないとされていますが、実際には前の所有者が隣接する土地の所有者と境界に関して口頭で合意したものの、これを文書で残していなかったとしましょう。
このような場合は将来的にその土地の境界に関する紛争が生じるリスクがありますが、Extended Coverage Policy(エクステンデッド・カバレッジ・ポリシー)このような未記録の合意や事実に起因するリスクからも守ってくれるのです。
他にも土地測量によって明らかになるような物理的な制約や不整合に対するリスクもカバーされます。
例えば土地測量を行った結果に建物や構造物が実際の土地の境界を超えて建てられていたという場合、これによって隣接する土地の所有者との紛争が生じる可能性があります。
このようなリスクもExtended Coverage Policy(エクステンデッド・カバレッジ・ポリシー)によってカバーされることになります。
かくしてExtended Coverage Policy(エクステンデッド・カバレッジ・ポリシー)は通常のタイトル・インシュアランスよりも広範な守護神となるものであり、土地や不動産の取引において様々なリスクから購入者を守る役割を果たしています。
American Land Title Association (ALTA) ポリシー
そして物件売買で目にするExtended Coverage Policy(エクステンデッド・カバレッジ・ポリシー)の種類の一つが
American Land Title Association (ALTA) ポリシー
です。
American Land Title Association (ALTA) Policyはアメリカの不動産取引で広く利用されるタイトル・インシュアランスの一種で、特に金融機関や貸し手向けに提供される保険ポリシーとなります。
ALTAポリシーはサーベイ(土地測量)の保証も含み、貸し手に対してExtended Coverage Policy(エクステンデッド・カバレッジ・ポリシー)を提供するものです。
- 土地の公的記録には現れない隠れた権利や事実
- 土地測量に関連する問題
- 口頭での合意
- 物理的な境界の不整合や隣接する土地との境界紛争
等、標準ポリシーであるCLTAポリシーよりもはるか広範囲の瑕疵に対応してくれることになります。
ALTAポリシーは特に貸し手(たとえば、モーゲージを提供する銀行や金融機関)が不動産を担保とするローンを提供する際のリスクを最小限にするためのものであり、これにより貸し手は不動産のタイトルに関連する予期しない問題や紛争が生じた場合でも金銭的な損失から守られるわけです。
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