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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
アメリカ不動産に関する知識について、特にどの州のエージェントライセンスにも出てくるだろうトピックに絞ってお伝えしています。
当ブログでも過去に何度か触れていますが、アメリカ全土における不動産取引は各州毎に違いがあります。
各州毎に違いがあるというのは法律に若干違いがあり、もっぱらその違いが顕著なのは「不動産取引の進め方」についてです。
アメリカ史において不動産取引といえば、1900年代初期まではいわゆる「ぼったくり」が横行する世界でした。
欧州から北米へ移民が数多く移り住み始めたのは1600年代からですが、1627年にはオランダ提督のピーター・ミニュットが現地のインディアンたちと物々交換を行い、その流れでマンハッタン島をモノと交換したことが記録に残されています。
その時のマンハッタン島の取引で提督がインディアンに渡したものは
- 布
- 短剣
- ビー玉
という24ドル相当の品。
今のマンハッタン島の価値を考えると、史上最大のぼったくりと言えるかもしれません。。
そして約300年もの間、アメリカにおける不動産取引は不平等が当たり前とされていました。
その取引において泣きを見るのはほとんどの場合は買主です。
なぜ買主が不利になりがちなのかといえば、その物件のことをよく知るのはそれまで暮らし続けていた売主ですから、売買の対東証となる物件を知り尽くしている売主が有利なのは当然です。
例えば車一つにしても、所有者である自分は車のどこにどんな支障があるかをよく分かっているものです。
「エアコンの効きがイマイチ」
「一定時間ごとにエンジンに異常音がする」
「クーラント液の減りが異常に早い」
そんな癖を知りながら、車の買い取り時にはシレっとそのことを告げないことがあるかもしれません。
昔のアメリカ不動産取引では、このような売主による物件瑕疵を隠した取引が横行しており、然るべきルールもないままに買主が泣きを見ることが多々ありました。
それから月日は流れ、このような買主不利の取引システムにメスを入れたのがカリフォルニア州です。
アメリカの開拓史では先駆者たちは西へ西へと流れていきましたが、アメリカ不動産においてもまた、「平等な不動産取引」という新しい時代を切り開いた先駆者が西のカリフォルニアでした。
そのカリフォルニア州が生み出した、現代まで引き継がれる平等な取引を進めるシステムがEscrow(エスクロー)です。
Escrow(エスクロー)
エスクロー(Escrow)とは不動産取引の安全性や公平性を確保するために使用される仲介手段の一つで、取引に関連する資金や書類を第三者(中立の立場を持つエスクローエージェントや会社)に一時的に預ける行為です。
このエスクローエージェントが双方の取引の条件が満たされるまでその資金や書類を保管し、条件が満たされた時点でそれを適切な当事者に移動・提供します。
日本においてはYahooオークションでこのエスクロー制が採用されたことがきっかけで、オークションサイトを利用したことがある方にはエスクローはある程度馴染みのある言葉となっています。
例えば、AさんがBさんに不動産を売るという取引を考えてみましょう。
AさんとBさんは取引の条件として、Bさんが一定の金額を支払い、Aさんがその金額を受け取った後で不動産の権利書類をBさんに渡すことを約束するとします。
しかしお互いの信頼関係がない場合や取引が複雑である場合、直接的な取引はリスクが伴う場合があります。
特に前述にように、物件に対する知識が乏しい買主にとっては、エスクローエージェントの指示により進められる取引は非常に信頼性が高いものです。
エスクローエージェントは終始その取引の仲介に入り、取引の最後にBさんは取引金額をエスクローエージェントに預け、Aさんも権利書類をエスクローエージェントに預けます。
この取引期間中のエスクローエージェントの立場は
Dual Agent(デュオル・エージェント)
とされており、売主と買主、双方のエージェントとして取引をリードしてくれることになります。
そしてエスクローエージェントは取引条件が満たされるまでこれらの資金や書類を保管します。
Bさんの支払いが確認され、Aさんも不動産の提供を確認したら、エスクローエージェントはBさんからの資金をAさんに、Aさんの権利書類をBさんにそれぞれ移動・提供するのです。
このプロセスを通じて双方のリスクが大幅に低減され、公平な取引が確保されます。
かくしてエスクローが完了した後はエスクローエージェントのDual Agent(デュオル・エージェント)としての役割は終了となり、その後はエスクローエージェントはどちらか一方のエージェントとして引き続き支援することもあります。
かくして、エスクローという取引仲介システムは取引の安全性や透明性を確保する非常に重要な役割を果たしています。
特に大きな金額や複雑な取引であるほど、エスクローシステムを利用することで多くのリスクを回避することができるのです。
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