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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
Escrow(エスクロー)の役割の役割についてお伝えしています。
アメリカ不動産取引において、法人・個人の海外投資家がアメリカ不動産に安心して投資できる理由は、世界の中でも未だ米国の経済(ひいては米ドル)に一定の信頼があることのみならず、安心して取引が出来る不動産業界の土壌があるからです。
今日のアメリカ不動産業界の信頼の要になるシステムがこのEscrow(エスクロー)であると言っても過言ではなく、言い換えると、各州のEscrow(エスクロー)システムなしには安心・安全な取引は期待できず、およそ海外からアメリカ不動産への投資は相当にハードルが高いものになると思います。
誰もがアメリカ不動産売買の成果を自慢げに語る土台にはEscrow(エスクロー)があるわけで、その意味でもアメリカ不動産取引に臨む上では、Escrow(エスクロー)システムについては一通り理解しておくことが肝要だと思います。
そんなEscrow(エスクロー)の主な役割について、本日も続けます。
Interpleader Action(インタープリーダーアクション)
かくしてEscrow(エスクロー)とは売買取引において取引を成立させるための資金や契約書などの信託を指しますが、取引の過程で売主と買主の間に争いが生じた場合、Escrow(エスクロー)がどのような役割を果たすべきか、という疑問が生まれます。
このような場合のEscrow(エスクロー)サービスの主な役割は、取引の信頼性を確保することです。
売主と買主が直接取引する場合にはお互いの信用を完全には確立できないため、エスクローサービスを利用することで資金や契約書などが適切に取引されることを保証します。
けれどもEscrow(エスクロー)が中立的な第三者である以上、双方の間の紛争に関して仲裁者の役割を果たすことは望ましくありません(どちらか片方に偏ってしまう傾向が避けられない)。
そこで売主と買主の間に何らかの争いが発生し、Escrow(エスクロー)のクロージング(取引の完了)を妨げるような状況が生じた場合にはどのように対処すべきでしょうか。
ここでEscrow(エスクロー)システムの一つである「Interpleader Action(インタープリーダーアクション)」という法的手段が登場します。
Interpleader Action(インタープリーダーアクション)は簡単に言えば、第三者であるEscrow(エスクロー)が裁判所に申し立てを行い、裁判所が売主と買主の間の紛争を解決するよう求める手続きです。
Escrow(エスクロー)はこの手続きを通じて自身が持っている資金や契約書等を裁判所に預けることとなります。
裁判所はその後に争いの内容を検討し、適切な判断を下して、取引を完了させるか取引を取り消すかを決定します。
例としてAさんがBさんから不動産を購入する場合を考えてみましょう。
AさんとBさんは契約を結び、手付金をEscrow(エスクロー)サービスに預けます。
けれども取引が完了する前にBさんが物件の所有権に関する問題を主張し、Aさんとの間に争いが発生します。
このような状況下でEscrow(エスクロー)サービスはAさんやBさんのどちらの主張が正しいかを判断する立場にはありません。
そこでEscrow(エスクロー)オフィサーは「Interpleader Action(インタープリーダーアクション)」をもって裁判所に紛争の解決を依頼するのです。
このようにEscrow(エスクロー)は取引の信頼性を確保する役割を果たす一方で、売主と買主の間の紛争に対して中立的な立場を保つ役割を担うのです。
ブローカーによるInterpleader Action(インタープリーダーアクション)パターン
余談ですが、言わずもがな不動産取引においてブローカーは売主と買主の間の重要な役割を果たします。
ブローカーは取引の円滑な進行をサポートし、必要な書類や金銭の管理も行います。
けれども時としてブローカーが預かった資金に関して売主と買主から相反する指示が出されることがあり、このような状況においては取引そのものが大きく遅れる原因となり得ます。
例えばAさんがBさんの物件を購入する際にブローカーを通じて手付金を支払ったとしましょう。
けれども何らかの理由でAさんとBさんの間に紛争が生じ、預金の扱いに関して異なる指示がブローカーに与えられたとします。
この場合ブローカーは預かった手付金をエスクローサービスに預金を移す前に、どのような措置を取るべきかの判断が求められます。
そしてここでもブローカーが取るべき手段は自己解決ではなく、「Interpleader Action(インタープリーダーアクション)」です。
ブローカーは双方からの相反する指示のもとで預金の取り扱いに困った場合、この法的手段を利用して裁判所に解決を依頼することができます。
Interpleader Action(インタープリーダーアクション)を使うことでブローカーは中立の立場を維持しつつ、争いの当事者である売主と買主の問題に巻き込まれることなく正当な解決を模索することが出来るわけです。
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かくしてEscrow(エスクロー)オフィサーの尽力により
手付金
契約書並びに必要な書類
調査結果
等の全ての条件を揃えた取引はクロージングへと向かっていきます。
アメリカ不動産取引におけるEscrow(エスクロー)の役割の最後として、クロージングでの役割を見ていきましょう。
明日に続けます。
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