エクイティ投資の探し方

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

エクイティ投資についてお伝えしています。

投資家目線で見たときに、不動産投資から得られるリターンは

• キャピタルゲイン
• 家賃収入
• 減価償却
• 利息
• 管理費
• 固定資産税
• その他支出

の総合力です。

入る（収入、キャピタルゲイン）

出る（控除項目）

のプラスマイナスを勘定して、然るべきリターンを懐に入れていくことになります。

自分で物件を所有している方々はよく分かると思いますが、収入のみならず支出（控除からくる節税結果の手残り）等を含めて勘定すると保守的に見ても

10% ～ 15%

でリターンが期待できるわけです。

けれどもそもそもが不動産投資なるものは

「物件価格が高く、融資でレバレッジをかけたとしても高額」

というハードルの高さがあります。

そこで

「不動産投資に期待できるリターンを比較的少額で実行できる」

方法があるとすれば、あたかも自分が物件を所有する時と同等のリターンが期待できることなります。

その方法の一つが今回ご紹介しているエクイティ投資であり、平たく言えば

「大型案件の頭金に一部を出資し、エクイティの持ち分に応じてリターンを受け取る」

ことが出来るという、初心者にも入りやすい不動産投資の類なのです。

今の市場では概ね

2万5千ドル～

あたりの金額で大型プロジェクトに参加できるパターンも多く、対象となる大型案件を精査して自分が気にいるようであれば契約を結んでLP（Limited Partner、リミテッドパートナー）として出資することになります。

エクイティ投資との相性

そこでアメリカ不動産投資におけるエクイティ投資にはどんな人が向いているのかといえば

⇒ 自分の資産をアメリカ不動産投資に分散したい

⇒ けれども自分自身で物件を所有して運用する自身はない

⇒ 出資を少額に抑え、あとは手ぶらで長期リターンを期待したい

という方々です。

自分基金の一部を米ドルで構築する選択は間違っておらず、通貨基軸としての米ドルが今しばらくは続くことを予想するのであれば、むしろポートフォリオの一部は米ドル資産に転換するのが良いと思います。

もちろん米国株という手段も考えられますが私(佐藤)自身は長期的な視点でバイアンドホールドを基本とし、ゆっくり着実に

インフレに対するリスクヘッジ

ローリスクミドルリターン

の双方を実現していきたいタイプです。

そんな時に

「資金を一つの案件に集中させたくはない」

というのであれば、少額ずつ、複数のエクイティ案件に出資するのでも良いのではないでしょうか。

一つのエクイティ投資案件は概ね

3～5年

でエグジットに至ることになります。

代表的なパターンは

中古の大型物件を買い取り、フルリノベーションの後に価値を高めて売却

土地を買い上げ、ゼロから新しい住居エリアを建築するプロジェクト開発

の二つになり、それぞれがいずれも魅力あるものです。

そしてエクイティ投資を見定める際のコツはやはり物件よりも先に土地ありきで、その案件が予定されている地域が

• 伸びしろのある市場か
• 当地の中でも地理的に有利な立地にあるか
• その地理的条件とプロジェクト案件に対する需要はマッチしているか

等が先に精査されるべきポイントになります。

それらをしっかりと押さえ、かつプロジェクト案件そのもののリスクが極小レベルであることを確認したら、後は自分の出資を寝かせて果報を待つことになります。

エクイティ投資案件の探し方

そこでアメリカ市場においてエクイティ投資案件はどのように探すべきでしょうか。

日本では案外知られていませんが、実はアメリカ不動産市場にはエクイティ投資案件は常に相当な数で存在し、常に投資機会はあるのです。

最も簡単な手順は

１．エクイティ出資を募るデベロッパー、不動産会社、投資会社を探す

２．担当者と面接して案件の説明を受ける

３．出資を決めたら契約を結ぶ

というものですが、何よりも「１」で適切なGP（General Partner：全面責任パートナー）を探すのことに難があります。

そこで最も良いのは餅は餅屋で、アメリカ不動産投資に精通する筋から紹介してもらうのが最も良いのではないでしょうか。

このあたりは私(佐藤)自身も常日頃から

• 新しいデベロッパーとのミーティング
• 既存パートナーとのミーティング

を繰り返しており、出資可能な案件数を増やし続けています。

ベテランのデベロッパーはそれこそエクイティ案件を年間数件は抱えており、適切な市場の適切な立地を狙い続けるデベロッパーとは関係性を保つことは吉と出ます。

反対にお薦めしないのは

「開発経験の少ない投資グループによる投資案件」

です。

時折、

「〇〇の開発案件にエクイティ出資した」

「けれども聞いていたよりもかなり進捗が遅れている」

「レポートもほとんど出てこない」

など、不安になる案件に出資されている方の話を聞きます。

それらの案件が全て詐欺かと言えばそんなことはなく、多くの場合は

投資グループの経験不足

不測の事態への対応の遅れ

GP（全面責任パートナー）間のトラブル

等でプロジェクトが遅れることがほとんどです。

だからこそ、

「出資した後はのんびり果報を待ちたい」

というのであれば、エクイティ出資先は最初からベテランのグループに絞っておいた方がよいと思います。

エクイティ投資とはプロジェクトに出資すると同時に、そのプロジェクトと取り扱うGP（全面責任パートナー）に出資する行為だからです。

。。。

ここから、ほぼリアルタイムで募集がかけられている案件を使ってエクイティ投資の実例を見てみましょう。

明日に続けます。