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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
エクイティ投資案件のMemorandum(メモランダム)について、要点を押さえつつ案件全体を俯瞰しています。
今回ご紹介している案件は
フロリダ州タンパ市
に行われる開発予定のプロジェクトです。
エクイティ投資投資を端的にいえば
「頭金の一部のみ出資し、その責任は出資の範囲に留まる」
「けれどもエクイティの持ち分に応じ、実際に所有する場合と同等のリターンを期待できる」
というものです。
投資信託の場合は運用の専門家(ファンドマネージャー)に任せることになり、出資するのみ、という点では同じと言えます。
けれども投資信託の場合は利益を得ると同時に費用や手数料も発生する為、手元に残るリターンは限定的です。
エクイティ投資はどちらかといえば投資信託よりも不動産小口化商品に近く、現物の不動産物件を少額で保有して運用できる(運用してもらえる)ことになります。
そのエクイティ投資は大きく分けて
- 古い物件をリノベーションするフリップ案件
- ゼロからスタートする開発案件
の二種類があり、一般に前者のリノベーションパターンの方がエグジットまでの期間は短く、後者の開発案件の方はゼロから開始するだけに投資期間が長くなるのが特徴です。
また出資するエクイティ投資を選ぶ際、最初に見るべきはやはり開発案件や物件そのもの以前に
「プロジェクトが予定されている市場」
で判断するべきです。
相撲を取る以前に土俵そのものが崩れやすいと話になりませんから、案件を吟味する際は最初にその市場に期待できる成長度合いを調べるとよいと思います。
その意味では本案件のフロリダ州タンパ市は全米でも有望な市場の一つです。
引き続き、Memorandum(メモランダム)の詳細を見ていきましょう。
リターンを確認する
将来の成長が間違いない市場であることを確認できたとしたら、そのMemorandum(メモランダム)の中で注目するべきは出資に対するリターンです。
Memorandum(メモランダム)に記載されている数値そのものはあくまでも見立てであり、何ら保証された数字ではありません。
けれども少なくともより深く精査するに値するかどうかを推し量る目安としては十分なものです。
そこで今回の案件でリターンそのものの概要は
このように記載されています。
それぞれに簡単に訳をつけてみます。
Equity Raise (エクイティ調達) $25.2M
Purchase Price (購入価格) $62.5M
Purchase Price:Per Unit (単位あたり購入価格) ~ $305K
Total Cash Flow from Initial Equity Investment (初期エクイティ投資からの総キャッシュフロー) ~ $24.9M
Preferred Annual Return (優先年間リターン) 7.00%
Projected Net Annual Return (予想純年間リターン) 14.1%
Projected Net Equity Multiple (予想純エクイティ乗数) 1.99x
Projected Hold (予想保有期間) 5-7 years
このエクイティ案件は購入価格が62.5ミリオンであり、25.2ミリオンの調達をめざしていることが分かります。
一戸当たりの物件価格は30万5千ドル以上であり、本プロジェクトに期待益るキャッシュフローの総額は24.9ミリオンにも及ぶとのこと。
出資する側が年間に受け取る優先リターンは7%であり、年間の予想純利益そのものは14.1%とのこと。
ちなみに優先リターンとは出資者であるLP(Limited Partner、リミテッドパートナー)がGP(General Partner、ゼネラルパートナー)よりも優先に受け取るリターンのことです。
この場合は出資するLPは毎年7%のリターンを優先的に受取、残りをGPが受け取ることになります。
純利益予想が14.1%ということは、7.1%(14.1% - 7%)のリターンをGPが受け取るわけです。
そして注目したいのがProjected Net Equity Multiple (予想純エクイティ乗数) です。
この純エクイティ乗数とは何かといえば、初期投資額に対して投資期間終了時(エグジット時)に投資家に戻される総額が初期投資の約1.99倍になることを意味しています。
もちろんProjected(予想)ですので何ら保証された話ではありませんが、少なくとも開発案件の本質としてエグジットでは物件価値を高めて売却するはずですから、当初のエクイティは増えて戻ってくることを期待できるわけです。
実に、この点はアメリカ不動産投資に自己資金のみで投資する際も同じことです。
アメリカ不動産の魅力はその保有期間にそれなりの確率で物件価値が上昇し続けることにあり、売却時には購入当初の価格を大きく上回ってエグジットすることが期待できます。
これと同じことで、大型案件を複数の投資家たちと共に購入することで、大きなリターンを期待することが出来るのです。
Memorandum(メモランダム)詳細について、明日に続けます。
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