昨年以来、米ドルで資産運用を志す方々からのコンサルティング依頼が急増しています。
弊社ではアメリカ不動産コンサルティングに加え、州規制当局に登録されるRegistered Investment Advisor (RIA)としてアメリカ国内での資産運用全般のコンサルティングも提供しており、内容は不動産投資以外となりますが、初心者の方々からのご質問を総括する意図で株や債券に関するまとめ記事を1月7日から期間限定であげさせて頂きます。
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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
技術革新の波にのまれ続けるアメリカ不動産業界について、
AI(人工知能)の応用
ブロックチェーンの革新
VR(仮想現実)の活用
スマートコントラクト
大量データと不動産
の観点からお伝えしています。
「技術革新が職を奪う」
そんな風にも語られるものですが、アメリカ不動産業界の答えはその真逆です。
その理由は正に技術革新にあり、少なくともアメリカ不動産業界においては2000年代から加速し始めた情報化社会の中で、ポジティブな変化をもたらしているようです。
全米各地の不動産エージェントはインターネット技術がこれでもかとばかりに導入されてきたおかげで、より広範囲にわたる人々が参入できるようになりました。
言い換えると、不動産エージェントたちの間では競争が激化したと言えるわけですが、それは言い換えると
技術革新
エージェント間の健全な競争
により、家を探し求める人々にとってはよりよいサービスがもたらされる環境が整ってきたと言えるものです。
そして更に発展し続けるだろう技術革新はアメリカ不動産業界をこれでもかとばかりに変化させ続け、クライアント目線のサービス向上が実現してくると思うのです。
そのサービス向上の一役を担うだろう技術革新について、ブロックチェーンについて見ていきましょう。
ブロックチェーンの革新
ブロックチェーン技術もまた、不動産取引において革命的な変化をもたらしています。
不動産取引は伝統的に時間がかかり、多くの書類を必要とする複雑なプロセスです。
けれどもブロックチェーンを導入することで、これらの複雑な課題を解決され、透明性と効率性を大きく向上されつつあります。
アメリカ不動産業界におけるブロックチェーン技術の具体的な活用例として、Propy Inc.が挙げられます。
Propyはブロックチェーンを活用したプラットフォームを提供しており、不動産取引の透明性と効率性を大幅に向上させています。
Propyのプラットフォームでは、不動産取引全体がブロックチェーン上で処理されているのです。
これにより不動産の売買に関する契約から決済までのプロセスがデジタル化され、従来の紙ベースの取引に比べて大幅に時間短縮とコスト削減が実現されています。
また、取引の各ステップがブロックチェーンに記録されるため、データの透明性とセキュリティが保証されます。
さらに、Propyはスマートコントラクトを活用して、契約条件が自動的に実行されるように設計されています。
これにより、不動産取引における中間者の必要性が減少し、プロセスがより効率的かつ迅速になります。
Propyのようなブロックチェーンベースのプラットフォームは、不動産業界におけるデジタル化と自動化の進展を象徴しており、今後、さらに多くの企業による同様の技術を採用していくのではないでしょうか。
そもそもが、ブロックチェーンは基本的に取引の記録をデジタル的に永久に保存する技術です。
これにより、一度記録されたデータは改ざんが非常に困難となり、取引の透明性が高まります。
例えば、ジョージア国では、ブロックチェーンを利用して不動産登記のプロセスをデジタル化し、透明性とセキュリティを高めています。
これにより、不動産の所有権の変更や取引の記録が簡単で、迅速かつ安全に行われるようになりました。
また、ブロックチェーンのもう一つの重要な要素はスマートコントラクトです。
これは、契約の条件がデジタル形式で記録され、特定の条件が満たされた場合に自動的に実行される契約です。
これにより、不動産取引における複雑な手続きや中間者の必要性が大幅に削減され、プロセス全体のスピードと効率が向上します。
さらに、ブロックチェーン技術は、不動産投資の分野でも大きな可能性を秘めています。
トークン化された不動産は、より小さな単位で取引されることができ、これにより、不動産投資がより多くの人々にとって手が届きやすくなります。
これは、不動産市場へのアクセスを拡大し、新たな投資機会を提供するわけです。
とはいえ、ブロックチェーン技術の導入には、規制の課題や技術的な障壁など、まだ克服すべき課題もあります。
特に、既存の法的枠組みや業界標準との整合性を確保することが重要ですが、この部分は未だ未整備なのが事実。
加えてブロックチェーンとスマートコントラクトの導入には、関係者間での広範なコンセンサスと技術的な知識が必要とされます。
結論として、ブロックチェーン技術は、不動産取引の透明性と効率性を大きく改善し、新たな投資の機会を提供することは間違いありません。
けれどもブロックチェーン技術のポテンシャルを完全に活用するためには、法的および技術的な課題を克服し、業界全体での技術受容と理解を深めることが必要なのです。
このあたりは走りながら改善されていくと思いますが、このブロックチェーンによる革新的な技術が不動産業界において新たな標準を確立し、長期的な変化をもたらす可能性は非常に高いと思うのです。
明日に続けます。
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