こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
アメリカで利用者の多い金融情報元の一つにYahoo(ヤフー)があります。
ヤフージャパンもニュースサイトとして日本ではよく使われているかと思いますが、米国に関してはプロの株トレーダーや不動産ブローカーでも、その情報リソースの一つとして
Yahoo Finance(ヤフー ファイナンス)を利用しているのです。
そんなYahoo Finance(ヤフー ファイナンス)ですが、本年2024年に
「この地域の物件価格は上昇していきそうだ」
という予想を立てています。
ここでいう地域とはざっくりと市や地域の名前ではなく、Zip Cord(ジップコード:郵便番号)で見た時の物件価格の推移予想です。
確かに日本でいうところの郵便番号であるZip Cord(ジップコード)は物件を購入する際の一つの目安になります。
隣の地域であってもZip Cord(ジップコード)が違うだけで暮らす人々の雰囲気も変わることは大いにありますし、故に物件価値も違ってくるものなのです。
そこで早速Yahoo Finance(ヤフー ファイナンス)が予想する
「このZip Cord(ジップコード)エリアの物件価格は上昇しそう」
とする全米都市トップ10を見てみましょう。
Post Falls, Idaho(83854 アイダホ州 ポストフォールズ)
Knoxville, Tennessee(37918 テネシー州 ノックスビル)
Lenoir, North Carolina(28645 ノースカロライナ州 レノア)
Brownsville, FL(33142 フロリダ州 ブラウンズビル)
North Miami Beach, Florida(33162 フロリダ州 ノースマイアミビーチ)
Muskegon, Michigan(49442 ミシガン州 マスキーゴン)
Winston-Salem, North Carolina(27105 ノースカロライナ州 ウィンストンセーラム)
North Miami, Florida(33161 フロリダ州 ノースマイアミ)
Knoxville, Tennessee(37920 テネシー州 ノックスビル)
Rio Grande City, Texas(78582 テキサス州 リオグランデシティ)
本シリーズではこれらの地域に対し、
人口の増加
失業率の変化
という二つの指標から、詳細を見ていきたいと思います。
Post Falls, Idaho(83854 アイダホ州 ポストフォールズ)
予想価格上昇率:8.2%
2023年7月31日の住宅価値:$483,973
2024年の予想住宅価格:$523,659
ポストフォールズはアイダホ州北部に位置する街で、クートニー郡に属しています。
スポケーン川沿いに広がるこの地域は、ワシントン州との近接性からスポケーン都市圏の一部としても認識されるエリアです。
乾燥した夏の大陸性気候を持ち、日本のように四季もはっきりしており、冬は寒く、夏は暖かく乾燥しています。
地元の教育はポストフォールズ学区が元締めとして、多くの公立学校があります。
またこの地域の土地の用途は住宅から商業用まで多岐にわたり、様々な大きさの土地が市場に出ています。
非常に自然に恵まれ、アウトドア活動に適しており、成長を続ける住宅市場も魅力の一つです。
人口推移
ポストフォールズ(83854)の人口増加は、近年著しいものがあります。
2020年の国勢調査に記録された人口は39,220人でしたが、2024年には約49,168人に増加しており、この期間における人口増加率は約25.36%にも達しています。
年間の増加率は5.33%となり、その勢いは断続的に続いているのです。
このような人口増加を「雪だるまが転がるように大きくなる」と例えると、雪が少しずつ増えていく様子と似ています。
始めは小さな雪玉ですが、転がるにつれて徐々に大きな雪だるまになっていくもの。
ポストフォールズにおける人口増加も、初めはゆっくりと始まりましたが、次第に加速して大きな増加へと繋がっているわけです。
この要因としては地域内での住宅開発の進行、経済の活性化、そして周辺地域からの移住者の流入が相まっています。
今後の人口増加予想としては、この傾向が続くと見られます。
地域の魅力が持続する限り、新たな住民の流入は続くはずですが、教育の充実や職場の多様性、生活の質の向上が求められる中、ポストフォールズは引き続き成長する可能性が高いと思われます。
このままいくと近い将来も人口は増加傾向を保つことになり、その成長の勢いは少しも衰えない可能性もあるのではないでしょうか。
雇用の変化
ポストフォールズの失業率は2024年4月現在で2.6%と安定しています。
近年の統計によるとこの数値は前年同月と変わらないため、地域の雇用状況は比較的安定しているといえそうです。
失業率の推移を「山小屋に降り積もる雪」と例えるなら、少しずつ積もる雪が時には融けるが、基本的には安定した量が保たれているという状態です。
ポストフォールズの雇用環境も同様に、大きな変動はなく、一定の安定感があるということです。
今後の失業率については、現在の安定した状況が続くと予想されますが、地域経済や産業の変化によって微増または微減する可能性もあります。
特に地域の主要な産業やビジネス環境が失業率に直接的な影響を及ぼすため、これらの要因は注視する必要があります。
実のところポストフォールズにはBuck Knivesのような製造業があり、地域経済に寄与しています。
このような製造業を中心に、新たな雇用機会の創出や経済の多様化が進むことで、さらなる地域の安定と発展が期待されるとことです。
明日に続けます。