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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
大型訴訟の和解条件を受けて、アメリカ不動産市場は本年から大きく変化することになりました。
この流れを受けて、わずかながらも
「For Sale By Owner(FSBO)による売却は増える」
と予想しています。
物件売却はかなり専門的な知識が必要ですので、リスティングエージェントを雇う方が費用対効果の上でも遥かによいとは思いますが、それでも
バイヤーエージェントの報酬はバイヤーからお支払い頂きたい
自宅も自分で売却することでリスティングエージェントへの報酬をゼロにしたい
の式で、自宅売却を試みたい方は多くいらっしゃいます。
そこで本日より数回に分けて、自分で自宅を売却する方法について見ていきましょう。
For Sale By Owner(FSBO)という選択肢
不動産取引において、売主が不動産業者を介さずに直接物件を売却する方法は、For Sale By Owner(FSBO)として知られています。
ここではテキサス州におけるFSBOアプローチの有効性と課題について、特に物件のマーケティング戦略に焦点を当ててみます。
近年、インターネットの普及により、不動産情報へのアクセスが容易になったことで、FSBOの選択肢を検討する売主が増加しています。
そして前述のとおり、ここからはわずかながらもFSBOを選ぶ層は増える、というのが私(佐藤)の読みです。
ただし、効果的なマーケティング戦略の欠如が、FSBOの成功率を低下させる一因となっていることも事実。
まず最初に、FSBOセラーが採用すべき効果的なマーケティング戦略を明らかにして、その実施における課題と解決策について考えてみましょう。
とある研究によると、以下の方法を用いて分析がなされることで興味深い事実が紹介されています。
研究の流れは
1) 文献調査:FSBOに関する既存の研究論文や業界レポートを精査。
2) オンラインプラットフォーム分析:Zillow等のFSBO向けプラットフォームの機能と利用状況を調査。
3) MLS(Multiple Listing Service)データ分析:テキサス州におけるMLS登録物件と非登録物件の売却成果を比較。
4) FSBOセラーへのインタビュー:成功事例と失敗事例を収集し、要因を分析。
です。
そして調査の結果、FSBOセラーの多くが、マーケティング戦略の重要性を過小評価している傾向が明らかにされています。
多くのFSBOセラーは、Zillow等のFSBO専用プラットフォームへの掲載のみで十分と考えていましたが、これは買主の探索行動と乖離している、というのです。
National Association of Realtors(2023)の調査によると、住宅購入者の97%がオンラインで物件を探索しています。
けれどもその大多数はFSBO専用サイトではなく、MLSに連動した一般的な不動産ポータルサイトを利用していることが分かりました。
MLSは、不動産業者間で物件情報を共有するためのデータベースであり、多くの一般向け不動産ポータルサイトにもデータを提供しています。
研究のデータ分析結果によると、テキサス州においてMLS登録物件は非登録物件と比較して、平均で30%短い販売期間と15%高い売却価格を達成していることが明らかになったのです。
この結果は、MLSの露出度の高さが売却成果に直接的な影響を与えていることを示唆しています。
そこでFSBOセラーの多くは、不動産業者を介さないことで手数料を節約することを主な目的としています。
けれどもMLSへのアクセスは通常、不動産業者を通じてのみ可能です。
このジレンマが、多くのFSBOセラーのマーケティング効果を限定的なものにしている可能性が否めません。
それもあって、近年はListingSparkのようなMLSサービスが登場し、FSBOセラーに新たな選択肢を提供しています。
これらのサービスは、不動産業者を介さずにMLSへのアクセスを提供し、従来の手数料よりも低コストで広範囲な露出を可能にしているのです。
そしてインタビュー調査では、MLSサービスを利用したFSBOセラーの満足度が高いことが示されました。
そうすると、FSBOアプローチにおける効果的なマーケティング戦略の重要性が明確になります。
特に、MLSの活用がFSBOの成功率を大きく向上させる可能性があることが示唆されているわけです。
結論、FSBOセラーに対しては事前の心構えとして
1) マーケティング戦略の重要性を認識し、多角的なアプローチを採用すること
2) FSBO専用プラットフォームだけでなく、MLSへのアクセスを検討すること
3) MLSサービスの利用を検討し、コストと効果のバランスを考慮すること
4) オンラインでの露出に加え、地域コミュニティでのネットワーキングも活用すること
ということが言えそうです。
今回はテキサス州に焦点を当てて分析を行いましたが、この傾向は他州でもほぼ変わらないことが予想されます(佐藤の肌感覚です)。
またMLSサービスの長期的な効果や、不動産市場の変動がFSBOアプローチに与える影響についてもさらなる研究が求められます。
さらに、テクノロジーの進化がFSBOセラーに提供する新たな機会や課題についても、継続的な調査が必要です。
。。。
いずれにせよ、FSBOアプローチは適切なマーケティング戦略を採用することで、売主にとって有効な選択肢となる可能性があります。
同時に、不動産取引の複雑性を考慮すると、専門家のアドバイスを適宜求めることの重要性も強調しておきたいと思います。
住宅の売却は個人にとって重要な経済的決断であり、十分な情報と戦略に基づいて進められるべき。
健全なFSBO取引が増加することで、より透明で効率的な不動産市場の形成に一定の寄与をすると思うのです。
明日に続けます。
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