こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
今日は、不動産売却においてよく話題にのぼる「ホームステージング」についてお伝えしたいと思います。
「ホームステージング」という言葉を聞いたことがありますでしょうか。
ホームステージングとは、自宅を売却する際に、買い手が魅力を感じるよう内装やインテリアを整えることを指します。
具体的には、部屋に家具を配置したり、小物を飾ったり、明るい照明を取り入れることで、訪れた人が
「ここに住みたい!」
と感じるような空間を演出するテクニックです。
実際、アメリカの不動産市場では、ホームステージングを施した物件はそうでない物件よりも売却価格が1~5%高くなるという調査結果があります。
例えば、50万ドルの物件が1%でも高く売れれば、ホームステージングにかけたコストを差し引いても十分に利益を確保でるわけです。
では、ホームステージングにかかるコストは具体的にどのくらいでしょうか?
一般的には、ホームステージングのプロによる初回のコンサルティング費用が約300~600ドル。
その後、家具や装飾品をレンタルして配置する場合、1部屋あたり月額500~600ドルほどかかります。
例えば、2000平方フィート(約185㎡)の住宅を丸ごとステージングすると、月額約2,000~2,400ドルとなり、3ヶ月契約が一般的なので総額で7,200ドルほどの費用が必要になります。
こう聞くと「高い!」と思う方もいるのではないでしょうか。
けれども空き家の場合、売却までの維持費用(ローン返済、税金、光熱費など)を考えると、早く高値で売れるならホームステージング費用は決して無駄ではありません。
ホームステージングが吉とでるパターン
では、実際にホームステージングで特にコストが高くなるケースとはどのような状況でしょうか。
ひとつは、完全に空き家の状態で物件を売り出す場合です。
この場合、家具やインテリア小物を全てレンタルしなくてはならず、その費用がかさみます。
また、複数階の家や特殊な間取りの家など、搬入が難しい物件では、人件費や運搬費用が追加されることもあります。
逆に、自宅に家具や小物が豊富にある場合でも、買い手が自分の生活をイメージしにくくなるため、「断捨離」が推奨されることがあります。
この場合、一部のアイテムを一時的に倉庫に預ける費用が追加されます。
またホームステージングはプロに依頼せず、自分で行うことも可能です。
その場合、すべての部屋を飾り付ける必要はありません。
重要なのは、買い手が最も注目する「リビング」「キッチン」「ダイニング」「マスターベッドルーム」など、生活の中心となるエリアを魅力的に整えることです。
さらに、家の第一印象を決定づける玄関まわりや入り口付近も忘れてはいけません。
「物が少なく、清潔感があること」
が基本中の基本です。
個人的な写真や宗教色の強いアイテム、政治的な主張がある装飾品は避けましょう。
この場合は買い手が自分自身の生活をイメージしにくくなってしまうからです。
もしプロに依頼するほどではないけれどプロの視点が欲しい場合、初回のコンサルティングのみを利用する方法もあります。
90分ほどのアドバイスセッションで、費用は約125ドル。
このセッションを利用して得た知識やアイデアを、自分自身で実践してみるのも良いのではないでしょうか。
結局のところ、ホームステージングは「家をより高く、早く売るための戦略投資」と考えることができます。
家を売る際には少しでも多くの利益を得たいもの。
そのために、ホームステージングを上手に活用してみてはいかがでしょうか?
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