こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
今日は、最近頂戴した
「家に“Lien(担保権)”がついているけど、売れますか?」
というご質問に対し、お答する流れで結論からお伝えしていきたいと思います。
家にLienがついていても「売却は可能」です。
けれども、そのままでは売れません。
売却を成功させるには“Lienとの向き合い方”がカギになります。
そもそもLienとは何か、どんな種類があるのか、そしてLienがある家を売るにはどんな手順が必要なのかを一緒に見ていきましょう。
【Lienとは】
Lienとは、第三者(主に債権者)が不動産に対して持つ法的な請求権のことです。
もっとざっくり言えば、
「この人、借金返してくれるまでこの家は売らせないよ」
という権利。
例を挙げると:
- 工事費を支払っていない→請負業者が「Mechanic Lien」をつける
- 固定資産税の滞納→自治体が「Tax Lien」をつける
- HOAの会費未納→管理組合が「HOA Lien」をつける
棟があり、未払いがあると、家に“売れない印”がついてしまうわけです。
【Lienには種類がある】
そしてLienにもいくつかのパターンがあります。
それぞれの解消法も異なりますので、ざっと整理してると
- Tax Lien:固定資産税の滞納によるもの
- Mechanic Lien:請負業者への支払い未払い
- Judgment Lien:裁判での敗訴による債務履行命令
- Mortgage Lien:住宅ローン滞納による抵当権
- HOA Lien:管理費等の未払い
あたりですが、これらに共通して言えるのは「売る前に解消する必要がある」という点です。
そして
「Lienがあっても家は売れますか?」
というと、のLienを放置したままでは絶対に売れません。
買主は他人(元オーナー)の借金を引き継ぎたくありませんし、金融機関もLien付きの家に融資しようとはしません。
では、どうするべきかといえば、
- 売却のクロージング時にLienを一括返済する
- Lienの保有者と交渉してリリース(解除)してもらう
- 複雑なケースでは、リアルターや弁護士のサポートを受ける
といった方法で、買主にとって安心な状態に整える必要があります。
自分の家にLienがあるか確認する方法
ちなみに、意外と「Lienがあるなんて知らなかった!」というケースもあります。
確認する方法としては
- 郡のレコーダー(Recorder’s Office)や税務局に問い合わせる
- オンラインで公開されているLienデータベースを調べる
- PropertyShark や PropertyChecker などの専門サイトを利用
- タイトル調査会社や不動産弁護士に依頼する(おすすめ)
等で、特に複数のLienが重なっていたり、古い記録がある場合はプロに頼んだほうが早いです。
そしてLienの存在が確認されたら、やることは
- Lienの種類と金額を確認する
- Lien保有者と交渉する(一括返済 or 減額交渉)
- 必要なら弁護士やタイトル会社に相談する
です。
例えば、住宅ローンより家の価値が下回っている場合は「ショートセール」という方法を使うこともあります。
このあたりの交渉はプロのリスティングエージェント(=売却専門のエージェント)に任せるとスムーズです。
。。。
Lienは売却の大きな壁に見えるかもしれませんが、正しい手順で対応すれば乗り越えられます。
✔ Lien付きの家も売却可能
✔ ただし、Lienの解消が条件
✔ Lienの有無は必ず事前に確認
✔ 専門家の力を借りるのが安全
このようなポイントを理解した上で、Lienをきっかけに売却チャンスを逃さないようにするには「早めのチェック」と「誠実な対応」がポイントになるかと思います。
もし、「自分のケースではどうなのか?」と悩まれている方は、お気軽にご相談ください。
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