投資案件をメールマガジンで無料購読。
下記よりメールアドレスをご登録ください。
こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
最近、不動産市場の動きが少しずつ変わりつつあります。
これまでの数年間(特にコロナ禍から)、市場の主導権は明らかに売り手側にありました。
価格はどんどん上昇し、家が市場に出るとすぐに売れる、そんな状況が当たり前でした。
けれども今、その流れに変化が現れています。
アメリカ国内の各地で、徐々に買い手に有利な「バイヤーズ・マーケット(Buyer's Market)」の兆候が見られるようになってきたのです。
そもそも「バイヤーズ・マーケット」とは何でしょうか?
バイヤーズ・マーケットを一言で言えば、「売りに出ている物件の数が買いたい人の数を上回る状態」です。
つまり買い手が物件を選べる余裕が増え、価格交渉や条件交渉の主導権を握れるようになるということです。
実際、最近のアメリカ市場では、次のような兆候が見られています。
【1. 物件の供給増加】
2025年5月時点で市場に出ている物件数が、2019年以来初めて100万件を超えました。
一般的には在庫が6か月分を超えると「バイヤーズ・マーケット」とされていますが、まだその基準には達していません。
けれども確実に増加傾向にあります。
【2. 販売速度の鈍化】
売り手側にとって、販売にかかる時間が長くなっています。
現在の中央値となる期間は51日間で、昨年よりも6日長く市場に長く留まる物件が増えています。
買い手にとってじっくり検討できる余裕が生まれるということです。
【3. 価格の引き下げ】
価格を下げる物件が増えてきており、5月時点では約5件に1件が価格引き下げを実施しました。
これは2016年以来最も高い水準であり、売り手側が競争に勝つために価格調整を迫られていることを意味しています。
【4. 売り手の譲歩(コンセッション)】
最近ではクロージング費用の負担や設備の追加など、売り手が様々な条件を譲歩するケースが増えています。
地域や物件の種類によって違いはありますが、特に一部の地域では1万ドル以上のコンセッションが見られる程です。
。。。
かくして市場は徐々に買い手が主導権を持つ方向へとシフトしていますが、全国的に見て完全な「バイヤーズ・マーケット」とはまだ言い切れません。
特に人気のエリアや手頃な価格帯の物件は依然として競争が激しく、売り手側が有利な市場が続いています。
それでも、市場は明らかに転換点を迎えているのです。
そうすると、このような市況の中で買い手側が取るべき戦略は何でしょうか?
何よりもまず、ローンの事前承認(Pre-approval)を取得することです。
このレターは売り手に対して即座に対応できることを示す強力な武器となります。
そして、市場に長く留まっている物件に注目しましょう。
市場に長く売れ残っている場合、売り手側が価格交渉や条件交渉に柔軟になる可能性が高くなっています。
また、契約における各種条件(Contingencies)をうまく活用し、検査や査定に関する条件を付けることが可能になります。
これまでの売り手市場ではこうした条件を付けることは難しかったのですが、今なら十分可能です。
一方で、売り手側はどうすればよいでしょうか?
売り手としては何より、現実的な価格設定が重要です。
高値で出して交渉の余地を残すという方法は、今の市場では通用しにくくなっています。
また物件の魅力を高めるためにステージングや写真撮影で見栄えの良さを追求する必要があります。
そうすることで買い手の目を引き、短期間での成約を目指すわけです。
そして何よりも、自分が売ろうとしている地域のマーケット状況をよく理解することが不可欠です。
全国的なトレンドに惑わされることなく、地域ごとの細かな動きを把握しましょう。
その上で最後に大切なのは、「焦らないこと」です。
市場の転換期にあっても、十分な準備と柔軟な対応があれば売却を成功させることは可能です。
現在の不動産市場は完全に買い手市場とは言えないまでも、徐々に買い手有利に傾きつつある過渡期にあります。
だからこそ、焦らずに現実的な数字と対応で柔軟な姿勢を示していくとよいと思います。
買い手側も売り手側も今の変化を正しく理解し、柔軟な戦略を取ることが成功の鍵となるはずです。
投資案件をメールマガジンで無料購読。
下記よりメールアドレスをご登録ください。