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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
今日は、最新の米国経済と住宅市場に関するニュースを整理しながら不動産投資や今後の資産運用への影響について触れておきたいと思います。
結論から言えば、米国の労働市場は安定しているものの、雇用の流動性が低下し消費者債務は過去最高に膨らんでいます。
その一方で住宅市場に対する消費者の心理は改善傾向にあり、CEOの景況感も回復しているようです。
けれども楽観一色ではなく、依然として慎重姿勢が必要な状況と言えます。
率直に、米国労働市場は「解雇なし・採用控えめ」の状態が続いています。
8月2日までの週で新規失業保険申請件数は226,000件と、前週より7,000件増加しました。
それでも年間水準としては低く、失業保険受給者数は197万人と2021年以来の高水準です。
これは解雇は少ないものの、新しい職を見つけるまでの期間が延びているということですが、この背景には関税や貿易摩擦などの経済不確実性があります。
失業率は依然として4.2%と歴史的低水準ですが、雇用の伸びは鈍化しています。
投資家としては労働市場が急速に悪化していないことは安心材料ですが、企業の採用抑制は将来の消費にも影響することは覚えておきましょう。
そして家計債務の動向です。
2025年第2四半期、米国の家計債務は過去最高の18.39兆ドルに達しました。
前期比で1%増加し、特に住宅ローン残高が大きな要因です。
住宅ローン残高は1310億ドル増えて12.94兆ドルとなり、住宅ローン新規発行額も4580億ドルと微増しました。
その一方でホームエクイティローン(HELOC)は9四半期連続で増加し、過去13四半期連続のプラスです。
クレジットカード残高は272億ドル増えて1.21兆ドル、自動車ローンは130億ドル増えて1.66兆ドルとなりました。
学生ローン残高も増え、特に延滞率は深刻化しています。
深刻延滞率は12.9%と、昨年の0.8%から急上昇です。
これら住宅ローンとHELOCの延滞率は1%台前半と過去水準より健全ですが、その他の債務は要注意です。
住宅市場の消費者心理を示すファニーメイの住宅購入感情指数(HPSI)は7月に2ポイント上昇し71.8となりました。
特に「仕事を失う懸念」が減少し、75%の回答者が12カ月以内の失職を心配していません。
そして住宅価格の上昇を予想する人は46%、低下を予想する人は18%でした。
金利低下を予想する人は28%に増加しましたが、金利上昇を見込む人も32%いる様子。
結果として「今は住宅購入に不適」と答えた人は77%と高く、市場の割高感が意識されています。
見て分かるとおり、投資家が「売り時」に関して慎重に判断すべきことが示唆されているわけです。
そしてこの間にインフレ期待はわずかに上昇し、1年先の予想は3.1%となりました。
けれども新税制によって税負担の増加見込みは過去最低の2.9%に低下しています。
家計の将来見通しは改善し、1年前より悪化していると答えた人の割合は減少しているようですが、労働市場については「失業率上昇を予想する人」が減る一方、「自分が職を失う可能性がある」と考える人は増えており、楽観と不安が混在しています。
そして経営者の景況感も回復傾向です。
コンファレンスボードのCEO信頼感指数は49に上昇し、前期の34から大幅改善しました。
リセッション(景気後退)を12〜18カ月以内に予想するCEOは83%から36%に減少。
一方で71%が仕入れコスト上昇を、64%が原材料コスト上昇を、63%が技術コスト上昇を感じています。
多くの企業は生産性向上技術の導入や仕入れ交渉でコスト管理を行う予定ですが、64%は価格転嫁を計画しているようで、これは将来のインフレ圧力となる可能性があります。
。。。
多方面に触れましたが、とどのつまり
- 労働市場は安定的
- 債務水準は高止まり
- 住宅市場心理は改善傾向
- 経営者信頼感は回復中
という状況です。
同時に債務の増加とインフレ圧力は今後のリスク要因。
そうすると不動産投資家としては低金利期待と売却機会を見極めつつ、キャッシュフロー重視の戦略を取るべきではないでしょうか。
かくして、今の市況は「慎重な楽観」と言えそうです。
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