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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
今日取り上げたいのは、全米で発表された最新の住宅建設データです。
本年6月の新築住宅着工件数が減少し、とりわけ一戸建て住宅の着工が11か月ぶりの低水準となりました。
その背景には、建設会社が販売を促すために価格を引き下げ始めている現状があります。
一戸建て住宅着工数は88万3,000戸のペースで、前月比4.6%減。
集合住宅は逆に41万4,000戸と増加しましたが、全体的な建設トレンドは弱含みです。
建築許可件数は139万7,000戸、着工は132万1,000戸、完成戸数は131万4,000戸と、いずれも停滞感が漂っています。
特に注目すべきは、価格調整の動きです。
全米住宅建設業者協会(NAHB)の調査によると、7月時点で38%のビルダーが価格を下げたと回答。
これは同協会が2022年から月次で調査を始めて以来、過去最高の割合です。
4月には29%だったものが、5月34%、6月37%、そして7月38%と上昇を続けています。
「Nearly 2 in 5 builders reported making price cuts(5社に1社の割合で価格を値下げ)」
という言葉が示すように、購買者の価格感応度が極めて高い状況です。
その一方で、住宅ローンの動向にも変化があります。
モーゲージ・バンカーズ協会(MBA)の調査では、新築住宅購入向けローン申請は前年同月比で8.5%増加。
けれども前月比では4%減少し、足元の市況の弱さを反映しています。
金利は30年固定で6.75%と、前週よりわずかに上昇。
昨年同時期の6.77%と比較するとほぼ同水準ですが、二週連続での上昇は消費者心理に影を落としています。
さらに、インフレ率も再び上昇傾向にあります。
6月の消費者物価指数は2.7%増と、5月の2.4%から上昇。
これは2月以来の高水準であり、住宅市場への影響も無視できません。
これに加えて、トランプ政権による新たな関税政策が市場全体の不透明感を増大させています。
この8月1日から日本を含む主要貿易国への関税率引き上げが予定されていたことから、資材コストの上昇が懸念されます。
そうすると、このあたりを踏まえた投資家にとっての意味は何でしょうか。
まず、一戸建て住宅建設の減速と価格調整は「仕込み時」の可能性を示唆しています。
特に価格感応度の高い郊外や新興エリアでは、ディスカウント販売によって比較的有利な条件で購入できるチャンスがあります。
また集合住宅建設が堅調である点は、今後の賃貸需要の強さを裏付けています。
アパート投資を検討する場合には、許可件数の増加と地域ごとの需給バランスを確認することが重要です。
ただし、注意すべきリスクも明確です。
金利の再上昇が続けば価格下落を相殺し、キャッシュフローに悪影響を与える可能性があります。
さらにインフレや関税による建材コスト増が建設業者に転嫁され、再び販売価格に上乗せされる展開もあり得るのです。
。。。
かくして、今回のデータは「一戸建て住宅は一時的に弱含み、集合住宅は比較的堅調」という二極化の傾向を示しています。
投資家にとっては短期的なディスカウント機会をどう活用するか、そして長期的にどのセグメントに資金を投じるかを見極める局面ではないでしょうか。
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