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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
今日はアメリカ不動産を取り巻く今の市場の動きについて、情報を更新しておきましょう。
先月8月までに労働市場において新規失業保険申請は減少したものの、再雇用のペースは依然として鈍く、多くの人々が収入や雇用の先行きに不安を抱いているようです。
住宅市場では新築住宅販売が横ばいに近い推移を見せ、ローン延滞率は低下しているものの、差し押さえ件数は増加傾向にあります。
これらのデータは一見すると相反する動きを示しているように見えますが、背景には「雇用の不安定さ」と「金利環境の変化」という共通の要因があるのです。
このあたり、アメリカ経済が直面している課題をいくつかの切り口から整理してみましょう。
失業件数の推移
8月中旬の週において、新規失業保険申請は22万9千件と前週より5千件減少しました。
けれども失業者総数は依然として約195万人と高止まりしており、再雇用がスムーズに進んでいない現状を示しています。
特にカリフォルニア州では新規申請がわずかに増加し、地域によるばらつきも浮き彫りになっているのです。
つまり解雇そのものは落ち着いているものの、新しい雇用が十分に生まれていないことになります。
消費者マインドの低下
コンファレンスボードが発表した消費者信頼感指数は97.4と前月から1.3ポイント低下しました。
現状や将来のビジネス環境に対しては前向きな見方がある一方で、雇用や所得の見通しに対する不安が強まっているのが特徴です。
今後6か月以内に「仕事が減るだろう」と考える人の割合は25.1%から26.8%へ上昇しました。
さらに所得が減少する見込みを持つ人の割合も増えており、家計の先行きに慎重な見方が広がっていることが分かります。
このような心理が住宅市場に直結しているわけです。
新築住宅販売の停滞
7月の新築一戸建て販売は前月比0.6%減の65万2千戸となりました。
西部では11.7%増と伸びたものの中西部や南部では減少し、全体として前年同期比では8.2%減少しています。
住宅ローン金利が8月以降25ベーシスポイント下がったことは追い風となり得ますが、経済全体の不安定さが買い控えを生んでいるのです。
さらに在庫は依然として多く、現在の販売ペースでは9.2か月分の供給がある状態です。
これは昨年の7.9か月を上回っており、供給が過剰になる市況にあっては、建築業者にとっては販売促進が大きな課題となります。
ローン延滞率と差し押さえ
住宅ローン延滞率には明るい材料もあります。
7月の延滞率は3.27%と低下し、パンデミック前を大きく下回っています。
カリフォルニア州では延滞率が2.16%と安定しており、住宅ローン返済状況は比較的健全といえます。
ただ、その一方で差し押さえ件数は増加しており、7月の開始件数は前年同月比で7.6%増、差し押さえ完了件数は25%増と、局所的なリスクは存在しています。
この点は、所得や雇用に不安を感じている世帯が一部で返済困難に陥っている可能性を示すものです。
インフレと金利動向
FRBが重視するPCE(個人消費支出価格指数)は7月に前年同月比2.6%上昇しました。
食品とエネルギーを除いたコア指数は2.9%増と伸びており、サービス価格が押し上げ要因となっています。
注目の輸入関税の影響もじわじわと反映され始めており、今後は物価上昇圧力が再び強まる可能性があります。
かくして、労働市場・住宅市場・インフレの三つの要素は相互に影響し合いながら、アメリカ経済の先行きを左右しますが、雇用が安定すれば住宅市場も回復し、消費者信頼感も改善します。
現在のアメリカ経済は一進一退を繰り返しながら、不安と期待の間で揺れているのが現状です。
引き続き、アメリカ不動産への影響を踏まえながら経済全体の流れも俯瞰し続けていきましょう。
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