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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
ここ数年売り手市場が続いていたアメリカの住宅市場ですが、その勢いは明らかに陰りを見せています。
かつては「出せば売れる」と言われるほど、売主が強気に価格を設定できた時期がありました。
けれども今は買い手が少なくなり、価格を下げてもなかなか売れないケースが増えています。
一つの例では4ベッドルームの邸宅を約130万ドルで売り出したものの、2か月経っても一件のオファーも入らず、価格を下げても状況は変わりません。
結局、売るのではなく賃貸に出すことも検討しているケース。
この手の話は方々から聞こえてきますが、この背景には複数の要因があります。
まず、住宅価格と家計の乖離。
全国の住宅中央値は約44万ドルですが、米国の世帯所得の中央値で購入できる価格は約29万8千ドル。
つまり、7割の買い手が市場から締め出されている計算になります。
そして在庫の増加。
2022年以降住宅ローン金利の上昇で需要が落ち込み、売れ残りが積み上がっています。
Realtor.comのデータによるとアクティブリスティング(販売中の物件数)は21か月連続で増加し、昨年比で25%も増えました。
さらに、新築供給の拡大。
特にテキサスやフロリダでは新築住宅の供給が活発で、中古住宅の売主が価格や条件を下げざるを得なくなっています。
その一方でミッドウエストや北東部では依然として供給不足が続き、パンデミック前と比べても40〜50%も在庫が少ない状態。
つまり、地域ごとに市場環境は大きく異なります。
価格面ではすでに下落が目立ち始めました。
オースティンでは前年比4.9%、マイアミでは4.7%、シカゴでは4.4%の下落。ロサンゼルスやデンバーでも4%程度下がっています。
興味深いのは、「買い手が売り手でもある」ケースです。
例えばとある例では、売却では4万ドル値下げしてやっと契約成立。
けれども購入側では3万ドルの値引きに加え、クロージングコストの一部まで負担してもらえました。
売却で失った分を購入で取り戻すような状況です。
一方で、売主によっては「急いで売るくらいなら一旦市場から下げる」という選択をする人もいます。
市場の先行きについては、金利動向が最大のポイントです。
現在30年固定ローンは平均6%台半ば。
トランプ政権はFRBに利下げを求めていますが、実際に住宅ローン金利が下がるかは10年国債利回り次第。
仮に下がったとしても、買い手が増えれば再び売主優位に振れる可能性もあります。
。。。
かくして、今のアメリカ住宅市場は「売主が価格を譲歩しなければならない時代」へと変化しつつあります。
買い手にとっては交渉余地が広がる一方で、売主にとっては慎重な戦略が求められる局面です。
不動産は地域差が大きいので、自分のエリアが買い手市場か売り手市場かを正確に見極めることが成功のカギになりそうです。
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