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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
今日は「セカンドホームを売却する際に発生するキャピタルゲイン課税をどう回避または軽減できるか」について見ていきましょう。
アメリカでの不動産取引において、メインの自宅(Primary Residence)を売る場合には税制上の優遇措置がありますが、別荘や投資用物件のようなセカンドホームにはその優遇が適用されません。
つまり売却益が出ればそのまま課税対象となり、場合によっては利益の20%(特定条件下では25%)が税金として差し引かれてしまうのです。
けれども事前に戦略を立てておけば、税金を繰り延べしたり、大幅に削減したり、場合によってはゼロにすることも可能です。
ここでは代表的な3つの方法を整理してみます。
まず基本となるのが「キャピタルゲイン課税の仕組み」です。
不動産に限らず、株や美術品などの資産を売却して購入時よりも高く売れた場合、その差額が「キャピタルゲイン」となり課税されます。
逆に損が出た場合は「キャピタルロス」と呼ばれます。
自宅については1997年に成立した「Tax Payer Relief Act」によって特別な控除が認められており、シングル申告なら25万ドル、夫婦共同申告なら50万ドルまでの利益を非課税にできます。
さらに住宅改善費を加算して課税対象額を減らすことも可能です。
けれどもこれが適用されるのはあくまでも「主たる居住用不動産」に限られます。
別荘や投資物件にはこの特典はなく、そのまま課税されてしまうのです。
そこで、課税額の計算方法を見てみましょう。
例えば30万ドルで購入した別荘を50万ドルで売却したとすると、利益は20万ドル。
課税対象となるのはこの20万ドルであり、売却価格全体(50万ドル)に課税されるわけではありません。
また、課税率は「保有期間」と「所得額」によって異なります。
・1年以内に売却した場合は「短期譲渡益」とされ、通常の所得税率で課税されます。
・1年以上保有して売却すれば「長期譲渡益」となり、通常は0%〜20%の軽減された税率が適用されます。
長期保有であれば多くのケースで15%の課税率が基準となりますが、高額所得者は20%に引き上げられる点に注意が必要です。
ここからが本題です。
セカンドホームの売却で税金を抑えるための代表的な3つの方法を見ていきましょう。
① 1031エクスチェンジを利用する
投資物件に限られますが、売却益を別の不動産に再投資することで課税を繰り延べできる仕組みです。
例えば、75万ドルで購入した物件を100万ドルで売った場合、本来なら25万ドルに課税されます。けれども1031交換を利用すれば、その利益を新しい物件に再投資することで、課税を先送りできるのです。
ただしこの制度は個人利用の別荘には直接適用できません。もしセカンドホームを数年間貸し出して「投資用不動産」として位置づければ対象になる可能性があります。
② 賃貸物件に転用する
売却せず、レンタルに回す方法です。特に人気の観光地にある別荘なら短期レンタルとして運用し、収益を得ながら保有を続けることも可能です。
また長期賃貸として安定収入を得る選択もあります。賃貸経営にはメンテナンスや管理の手間が発生しますが、安定的にキャッシュフローを確保できるメリットがあります。
③ セカンドホームを主たる居住地に切り替える
2年間以上その家に居住すれば、前述の「自宅売却特典」を適用できる可能性があります。つまり、シングルなら25万ドル、夫婦なら50万ドルまでの利益を非課税にできるわけです。
ただし注意点として、この特典は過去2年間に一度でも使っていると利用できません。また、売却益が大きすぎる場合は控除枠を超えて課税されることもあります。
代表的な三つの方法を上にご紹介しましたが、ここで一つ現実的な問題があります。
それは、この「25万ドル/50万ドル」という控除額は1997年から一度も改訂されていないことです。
もしインフレ率に合わせて調整されていれば、今ではシングルで50万ドル、夫婦で100万ドルに相当していたはずです。
けっかとして、今日では持ち家のエクイティ(資産価値)が増えすぎて、この控除額を超えてしまうケースが急増しています。
すでに3人に1人の自宅所有者が控除枠を超える利益を抱えており、2030年には半数以上が課税対象になると予測されています。
その意味では「セカンドホームを主たる居住用に切り替える」という戦略も万能ではなくなりつつあるとも言えるのです。
2024年版 キャピタルゲイン税率一覧表(セカンドホーム売却の場合)
| 課税所得 | 申告ステータス | キャピタルゲイン税率(2024年時点) |
|---|---|---|
| $47,025 未満 | 独身/夫婦別申告 | 0% |
| $94,050 未満 | 夫婦共同申告/遺族(配偶者) | 0% |
| $63,000 未満 | 世帯主 | 0% |
| $47,025 ~ $518,900 | 独身 | 15% |
| $47,025 ~ $291,850 | 夫婦別申告 | 15% |
| $94,050 ~ $583,750 | 夫婦共同申告/遺族(配偶者) | 15% |
| $63,000 ~ $551,350 | 世帯主 | 15% |
| $518,901 以上 | 独身 | 20% |
| $291,851 以上 | 夫婦別申告 | 20% |
| $583,750 以上 | 夫婦共同申告/遺族(配偶者) | 20% |
| $551,351 以上 | 世帯主 | 20% |
。。。
まとめると、セカンドホーム売却時の税負担を抑える方法は大きく3つ。
- 1031 Exchange(投資用物件に転換し、再投資で課税を繰り延べ)
- 賃貸化(売らずに収益化して長期保有)
- 主たる居住用に切り替えて非課税枠を利用
どの方法を選ぶかは、物件の立地や将来の利用予定、家族構成、そして売却益の規模によって変わってきます。
もしセカンドホームの売却を検討しているなら、税理士や不動産専門家と相談しながら、最適な方法を見極めることが重要です。
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