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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
2025年9月末の経済指標を振り返ると、不動産市場や雇用、インフレなどにおいて明るい兆しと不安要素が入り混じった複雑な状況が浮かび上がっているようです。
まず注目すべきは、新築住宅販売の急増です。
8月の販売戸数は年率換算で80万戸に達し、前年同月比で15.4%増加しました。
これは2022年8月以来最大の伸びであり、住宅ローン金利の低下やビルダーによる積極的な割引施策が背景にあります。
特に北東部では72%以上の大幅増となり、在庫は49万戸まで減少し供給が引き締まっているようです。
けれどもビルダーの信頼感は依然として低い水準にとどまっています。
NAHB住宅市場指数は32で横ばい、2020年以来の低さ。
ただし今後6か月の販売期待指数は45まで上昇しており、金利低下や追加利下げ期待によって先行きには明るさも見えています。
実際に全体の65%ものビルダーが販売インセンティブを提供し、市場を刺激しようとする思惑が見てとれます。
その一方で雇用指標は微妙な動きを示しています。
9月20日までの週の新規失業保険申請件数は21.8万件と予想を下回り、7月中旬以来の低水準となりました。
ただし失業率は4.3%とほぼ4年ぶりの高さに上昇しており、求人件数も減少傾向にあります。
カリフォルニア州では新規失業申請が前週より増加しており、地域差も目立ちます。
とどのつまり、短期的には安堵感が広がる一方、雇用環境の不透明感は依然として残っているのが実情です。
インフレの影響は
インフレについては、FRBが重視するPCE価格指数が前年同月比2.7%上昇、コアPCEは2.9%で前月と変わらず推移しました。
サービス価格が2か月連続で0.3%上昇している点は懸念材料ですが、全体としては「制御可能な範囲」と見なされ追加利下げを検討する余地がある様子。
要するに景気後退を避けつつ労働市場の下支えを優先するというFRBの姿勢は妥当と受け止められているわけです。
テクノロジーの進化
さらに不動産業界におけるもう一つの注目点はテクノロジーの進化です。
NARの最新調査によると41%のREALTOR®がすでにAIを業務に活用しており、そのうち20%は毎日利用しているとのこと。
最も使われているのはChatGPT(58%)、次いでGemini(20%)、Copilot(15%)となり、OpenAIの独占が見てとれます。
AIを導入したエージェントの半数は「大きくプラス」または「適度にプラス」と評価しており、今後も効率化や顧客体験向上のツールとして拡大が見込まれるのです。
。。。
かくして、アメリカの住宅市場と経済全体は「回復基調にありながらも不安が残る状態」と言えます。
住宅販売の回復は力強いですが、雇用市場の停滞や建設コストの高騰がリスク要因です。
またインフレが完全に収まったわけではないため、政策当局の舵取りも引き続き難しい局面にあります。
投資家や住宅購入希望者にとっては、金利低下と住宅販売の勢いは好材料。
けれども一方で供給不足やコスト上昇、雇用の先行き不透明さが長期的な安定を妨げる要因となるのではないでしょうか。
そうすると、今は「慎重な楽観」が求められる局面です。
短期的なチャンスを逃さないことと同時に、中長期的なリスクに備えることが重要になります。
これから住宅購入や投資を検討する方は金利動向や地域ごとの雇用環境、ビルダーの販売姿勢などを注意深く見極めていきましょう。
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