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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
いまアメリカの住宅業界で注目を集めている話題のひとつが、Fannie Mae(ファニーメイ)とFreddie Mac(フレディマック)という二大政府系住宅金融機関が「建設ローン」に進出するかどうかというテーマです。
双方はこれまで主に「完成した住宅のローン」を扱ってきました。
けれども今回は住宅を建てる前段階、つまり土地の取得から建設にかかる「建設資金」までを支援しようというものです。
この背景には、深刻化する住宅価格の高騰と供給不足があります。
トランプ前大統領は最近、
「住宅建設を加速させるためにFannie MaeやFreddie Macを活用すべき」
と発言し、これが業界側の動きを後押ししました。
全米住宅建設業者協会(NAHB)からも
「すでに連邦住宅金融庁(FHFA)の長官に提案を伝えており、検討されている」
との情報が。
業界が狙うのは「二次市場の創出」で、要するに銀行などが貸し出した建設ローンをFannieやFreddieが買い取り、それを証券化して投資家に売却する仕組みを作ろうということです。
この仕組みが実現すれば銀行は資金を早期に回収できるため、新たなローンを次々と貸し出すことが可能になります。
資金が循環することで住宅建設のスピードが上がるというのが、業界側の期待です。
けれどもその一方でリスクも大きいとも言えます。
住宅ローンと異なり、建設ローンは「完成」や「販売」という不確実性が伴うからです。
建設中に工事が止まったり販売が想定より進まなかったりすれば、貸し倒れリスクが一気に高まることになります。
「施工業者が倒産したら?」
「住宅が売れなかったら?」
Fannie Mae(ファニーメイ)とFreddie Mac(フレディマック)にはそのリスクに経験がないというわけです。
確かに2008年のリーマンショック前夜にもFannieとFreddieは高リスクな住宅ローンを大量に抱え、金融危機の引き金を引いた過去があります。
今回も同じ轍を踏む可能性があるとして、慎重論が根強いのも分かります。
その一方で支持派は
「今の住宅価格の高騰を抑えるためには、供給拡大しかない」
と主張しています。
特に土地取得から建設までの初期資金を調達できずに着工できない中小ビルダーを救うことができれば、全国の住宅供給を底上げできるという考えです。
興味深いのはこの議論が超党派で進みつつあることで、特に低所得者層向けや混合所得住宅の開発を支援する可能性に注目しています。
。。。
かくして住宅価格の高騰はすでに政治的な争点を超えた「国民全体の問題」となっています。
10月には上院で住宅供給を拡大する超党派法案も可決され、いまや「住宅をどう増やすか」が共通課題となりつつあります。
そして問題はそこからです。
Fannie Mae(ファニーメイ)とFreddie Mac(フレディマック)は現在も政府管理下にあり、民営化の議論が進行中です。
双方とも
「2025年末から2026年初頭にかけて、FannieとFreddieの株式公開(IPO)が検討されている」
とされており、もしそのタイミングで新たなリスク事業を始めれば、投資家心理に影響を及ぼす可能性もあります。
要するに今回の構想は「住宅供給の促進」と「金融安定性」という二つの目的の間で、極めて微妙なバランスの上にあるのです。
住宅不足を解消するために政府がどこまで市場に介入するべきか。
そして、2008年のような金融不安を再び招かずに済むのか。
このテーマは今後、住宅政策だけでなくアメリカ経済全体に大きな影響を与えることになりそうです。
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