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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
「もしAIバブルが崩壊したら、アメリカの住宅価格はどう動くのか」
これは、いま多くの投資家や住宅購入者が気になっているテーマです。
結論から言えば、AI関連株が暴落しても、住宅価格がそのまま急落する可能性は高くないと思います。
その一方で地域によっては影響が表れるエリアもあるため、仕組みを理解しておくことが大切になります。
そこで今日は、不動産という生活に直結する資産が株式市場とどう関係しているのかを、深堀してみていきましょう。
AI市場で何が起こっているのか
まずは、いま何が起きているのかを見ていきましょう。
AI銘柄が牽引してきた株式市場は、ここ最近急激に揺れ始めています。
Nvidia、Tesla、Oracle、Palantirといった巨大企業の株価が激しく上下し、Nasdaq全体も短期間で大きく乱高下しました。
その混乱を象徴するように、2008年の住宅危機を予測したマイケル・バーリが再びショートを仕掛けたことで、市場の不安が一段と高まっています。
けれども一般の家庭にとって本当に気になるのは、「株ではなく、家」です。
株式は持っていなくても、住宅価格は日々の不安や将来の計画に直結します。
ではもしAIバブルが弾けた場合、住宅価格はどう動くのでしょうか。
歴史を紐解くと、この答えは意外とシンプルです。
住宅価格は「株価が下がったから」といって直接連動して下がるわけではありません。
株価と住宅価格が同時に下がるとき、その背景には必ず「雇用の悪化」があります。
例えば、2000年代のドットコムバブル崩壊ではNasdaqが75%もの下落を記録しました。
けれどもアメリカの住宅価格はほぼ下がらず、むしろその後緩やかに上昇していきました。
株が暴落しても雇用が維持されている限り、人々は家を買い続けることができるからです。
では、住宅価格が実際に下がったのはどの局面か。
それが2008年の「住宅を原因とした不況」です。
このときは株式が住宅に引っ張られた形で下落し、結果として大規模な住宅価格の下落と差し押さえが発生しました。
つまり株価から住宅へ影響が波及したのではなく、住宅市場の崩壊が株式市場を巻き込んだのが実情でした。
この構造を理解しておくと、今回のAIバブルの不安との距離感が見えてきます。
そうすると、いまの住宅市場はどうなのか。
現在のアメリカの住宅所有者の多くは、歴史的に安い「3〜4%台の住宅ローン」を持っています。
インフレが進んだことで実質の返済負担も軽くなり、多くの家庭で家計はむしろ安定しています。
さらに2025年第二四半期時点でアメリカ全体の住宅エクイティ(純資産)は過去最高を更新しました。
要するに多少住宅価格が下がったとしても、ローン残高を上回る資産を保有しているため、差し押さえが急増するような状況にはなりづらいのです。
住宅市場がクラッシュする条件の一つである「大量のアンダーウォーター状態(借金が家の価値を上回ること)」が、いまはほとんど見られません。
この点だけでも、2008年との大きな違いが分かります。
とはいえ、株価下落が住宅価格に与える間接的な影響はゼロではありません。
とくにテック企業が集まるサンフランシスコ、シアトル、オースティンといった地域では、高年収のテック人材がマーケットを下支えしています。
もしAIバブル崩壊でこの層がボーナス減少やレイオフの影響を受ければ、局所的な価格調整は起きやすくなります。
ただしそれは「全米で住宅価格が下がる」という意味ではありません。
住宅価格を左右する最大の要因は、あくまで雇用環境と金利です。
そこで重要なのが、最近のFRB(連邦準備制度)の動きです。
FRBはすでに景気の冷え込みを警戒して利下げを開始し、年内の追加利下げにも含みを持たせています。
金利が下がれば企業の資金繰りが改善し、雇用維持にプラスに働きます。
そして住宅購入者にとってはローン金利が下がることで、需要が再び活性化します。
結局のところAI株の調整があっても金利が下がり、雇用が維持されるのであれば、住宅価格は下支えされるというわけです。
株価は毎日乱高下しますが、住宅市場はもっとゆっくり動きます。
だからこそ、短期の株価に振り回されず、「雇用・金利・供給不足」という3つの指標を見ておけば、冷静な判断ができます。
そしてこの3つの指標は2025年現在、いずれも住宅市場にとって比較的ポジティブな方向にあります。
もちろん、不確実性が高い時代に絶対はないのですが、歴史的にも現状のデータ的にも、住宅価格が株式の波にそのまま飲み込まれるリスクは大きくありません。
かくして、AIバブル崩壊という大きな話題に動揺せず、データをもとに落ち着いた住宅戦略を立てていきましょう。
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