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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
今日は、リターン・トゥ・オフィス(RTO)政策が住宅選択に与える影響について触れておきたいと思います。
パンデミック期の移住ブームから5年が過ぎ、全国の住宅市場は新たな分岐点を迎えています。
多くの企業がオフィス勤務を再開し始めたことで、当時「もう戻らない」と信じて郊外や地方へ移った人たちが、再び大きな決断を迫られているのです。
そんな状況の中で「家を売るべきか、住み続けるべきか」を考えるうえで重要になるポイントが見えてきます。
今回は不動産投資家目線でそのあたりを俯瞰してみましょう。
パンデミック移住の逆回転
パンデミック後に広い土地、自然の近さ、生活コストの安さを求めて移住した人たちは低金利と在宅勤務の追い風を受け、一気に住宅購入へと動きました。
けれども、今は状況が大きく変化しました。
Amazon、Walmart、JPMorganなどの大企業を中心にオフィス勤務の強化が進んだことで、地方移住した人たちは「戻るか」「残るか」という二者択一のような状況に直面しています。
すでに購入後5年以上が経過していれば売却による損は少ないとも言えますが、2021年の3%台から現在の7%台へと金利が急上昇した今、売却して買い直すことは簡単ではありません。
つまり、もはや「売るのが正解」とは限らないのです。
最初に「本当に決断が必要なのか」を確認する
たとえば遠方に引っ越した場合でも、選択肢は売却だけではありません。
・自宅はそのまま賃貸に出す
・職場近くに小さな部屋を借りる
・低金利の住宅ローンは維持する
こうした二拠点生活のような発想は、金利の高い今だからこそ現実的な選択肢になります。
反対にすでにオフィスの近くに住んでいて、通勤時間が60分以内であればすぐに決断する必要はないはずです。
決断を急ぐ必要がない状況では、一度冷静に全体像を整理してみることが大切になります。
本当に必要な3つの計算
そこで結論を急がず、まずは数字を出すところから始めることが吉と出ます。
ポイントは次の3つです。
・現在の自宅の売却後の実質的な手残り
・通勤コストの正確な金額
・5年間のトータルコスト比較
パンデミック初期に購入した家は、全米平均で50%以上価格が上昇しています。
けれどもここから8〜10%の売却コストを差し引くと「思ったほど残らない」ケースもあります。
その一方、通勤コストは多くの人が過小評価しがちです。
例えば1日80マイルの往復通勤なら、年間2万マイル。
IRSが定義するの1マイル70セントで計算すると、車のコストだけで年間1万4,000ドル。
ここに駐車場代、時間コスト、ストレスなどが加わります。
こうして、
「5年間でどちらがより合理的か?」
を比べると、意外にも「売る意味は薄い」ケースが多く見えてきます。
残る場合の現実的な戦略
売らずに住み続けるなら、住宅の持つポテンシャルを最大限活用する必要があります。
・HELOCで小さな部屋を借りる
・通勤車を買い替える
・交通費を前払いして負担を軽減する
また、ADU(離れ住宅)の建設も効果的です。
10万〜20万ドルの投資で年2万ドル前後の家賃収入が見込めますし、これは通勤コストの吸収に直結します。
その一方で週2〜3日の通勤なら90分の距離でも耐えられる新しい通勤許容ラインが成り立ちます。
売る場合の注意点
反対に売る選択をする場合、最大の落とし穴は「3%台のローンから7%台のローンへ移ること」です。
同じ支払い額では、20〜30%小さな家になることが一般的です。
けれども立地は圧倒的に改善されます。
不動産の世界では、これを通勤スイートスポットと呼びます。
45分以内、主要交通アクセスに近い、生活利便性が高い地域。
ここに入れば、生活満足度が大きく改善されることもあります。
ただし注意点もあります。
「ただ負担の場所を変えただけ」
になってはいけないということです。
例えば2,400ドルの自宅ローンを3,300ドルの高金利物件に置き換え、生活水準がほぼ同じなら、結果は何も変わりません。
本当に改善する選択肢でなければ意味がないのです。
数字だけでは決められない生活の質
不動産の決断はしばしば数字で語られますが、結局のところ最終的には数字を超えた要素が重要になります。
・子どもの学校
・パートナーの仕事
・地域コミュニティ
・親の介護
・自分自身の健康
生活の安定は、不動産投資の成功にも直結するものです。
。。。
かくしてリターン・トゥ・オフィスの波は続きますが、パンデミック期の購入済みの家が大きく値上がりしている今こそ、戦略的に選択できるタイミングです。
今現在検討されている方々は数字を出し、現実を把握し、生活と資産の両方を守る選択をしていきましょう。
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