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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
投資家なら誰でも「損切り」という言葉をマイナスに感じるものです。
けれども
「自宅を損切りで売却することが、実は合理的な判断になるケース」
もあります。
とりわけアメリカ不動産は「買ったら必ず値上がりするもの」「売るなら利益が出て当然」というイメージを持たれがちです。
けれども、現実のマーケットはそこまで単純ではありません。
状況によってはあえて損失を確定させて売却したほうが、長期的に見てお金も時間も守れるケースが確実に存在するのです。
まず押さえておきたいのは、「損をして売る=失敗」ではないということ。
不動産は感情が入りやすい資産ですが、本来は数字で判断すべき金融商品でもあります。
その前提に立ったうえで、具体的な場面を見ていきましょう。
二重ローンが家計を圧迫
一つ目は、二重ローンが家計を圧迫しているケースです。
転職や家族の事情で急に引っ越す必要が生じ、旧居が売れないまま新居を購入してしまう状況は珍しくありません。
この場合は住宅ローンが二本、固定資産税も二重、保険も二重、光熱費や管理費も発生します。
「もう少し待てば高く売れるかもしれない」
と考えがちですが、その一方で毎月確実にキャッシュは流出しています。
例えば、旧居を維持するために毎月3,000ドルのコストがかかっているとします。
今すぐ売れば3万ドルの損失で済む状況でも、10カ月待てば同じ3万ドルを維持費として支払っている計算になるのです。
これが18カ月待てば、損失は5万4,000ドルに拡大します。
けれども市場が必ず回復する保証はありません。
このように数字で見ると、「今売る」という選択肢が急に現実的に見えてきます。
有利なマーケットへ移動
二つ目は、より有利なマーケットへ資金を移動できるケースです。
今住んでいる地域の市場が停滞している一方で、成長性の高いエリアに魅力的な物件が見つかることもあります。
けれども資金が現在の住宅に縛られていると、そのチャンスを活かせません。
例えば、サンフランシスコで購入価格より下がったとしても、売却資金でテキサスやフロリダの広い住宅を購入できる場合があるのです。
サンフランシスコの物件よりも固定資産税が大幅に下がり、生活コストも軽くなり、雇用成長が続く地域で資産を持てるとしたらどうでしょうか。
毎月の税金や保険料の差額だけで、数年以内に「売却損」を回収できるケースもあります。
この場合、目先の売却価格だけを見るのはリスクがあり、生活コスト、将来の値上がり余地、賃貸需要など、全体像で判断する必要があります。
衰退するエリアで保有
三つ目は、明らかに衰退しているエリアの物件を保有しているケースです。
すべての不動産市場が回復するわけではありません。
大企業の撤退、治安悪化、学校評価の低下、インフラの老朽化などが重なると、長期的な下落トレンドに入ることもあります。
このとき多くの人が陥るのが「ここまで損したのだから、今さら売れない」という心理です。
これは典型的なサンクコストの罠であり、「50,000ドル損しているから売れない」と考え続けると、結果的に75,000ドル、100,000ドルと損失が膨らむこともあります。
重要なのは、「何もしないことのコスト」を意識することです。
資金を別の投資に回せば年3%でも増える可能性があるのに、今の物件が毎年1%ずつ価値を失っているなら売却は合理的です。
株式やインデックス投資に回せば、歴史的には年率10%前後のリターンも期待できます。
集中していたリスクを分散できる点も見逃せません。
税務上の注意
最後に、税務上の注意点です。
自宅の売却損は、原則として税務上の損失として控除できない為、「税金で取り戻せるはず」と期待するのは間違いです。
また賃貸に転用してから売却することで、投資用不動産として扱われるケースもあります。
ここは期間や評価方法など複雑なルールがあるため、必ず税理士への相談が必要です。
いずれにせよ、損失が控除できなくても、売却のタイミング次第で他の税務イベントと組み合わせた調整が可能な場合もあります。
転職、事業売却、収入変動の年など、全体設計の中で考えることが重要なわけです。
自宅を損切りで売るという判断は、感情的には非常に難しいもの。
けれども、数字で冷静に見れば「前に進むための戦略的決断」になることも少なくありません。
大切なのは、過去ではなく未来にお金がどう働くかを見ることで、不動産もまた「持ち続けること」より「最適な場所へ動かすこと」が価値を生む場合があるのです。
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