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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
今日はシリーズ最終回として、IC3レポート2024年版が強く警鐘を鳴らす「BEC詐欺」と「不動産取引を狙った詐欺」、そして私たちが取るべき現実的な防衛策について見ていきましょう。
結論、ほとんどの詐欺は「契約直前の安心した瞬間」を狙ってきます。
プロであっても被害に遭うBEC詐欺は
Business Email Compromise
の略で、メールを使ったなりすまし詐欺です。
実在する取引先。
実在する担当者。
過去のやり取りを把握した上で、そっくりそのまま偽装されます。
2024年のBEC詐欺による被害総額は約27億ドル。
非常に古典的な手口に見えますが、今もなお被害が減らない理由があります。
それは「内容が正しすぎる」からです。
- 署名
- 文面の癖
- タイミング
全てが自然で、必ずといっていいほどこう言われます。
「至急対応してください」
「本日中です」
「条件変更がありました」
ここで判断力が奪われます。
特に不動産取引は金額が大きく、期限が厳格です。
エスクロー終盤。
クロージング直前。
最も気が緩むタイミングです。
IC3レポートには、実際の不動産取引で起きたBEC詐欺の事例が掲載されています。
買主が、正規のエージェントからの指示だと信じて約95万ドルを送金。
数日後に偽物だと判明しました。
幸いにも、早期通報により大半の資金は凍結されましたが、これは「運が良かった」ケースです。
多くの場合資金は海外へ送られ、回収は極めて困難になります。
そして不動産詐欺そのものについてです。
2024年、不動産関連詐欺の被害総額は約1億7,000万ドル。
件数としては突出していませんが、一件あたりの金額が大きいのが特徴です。
典型的なのは賃貸詐欺で存在しない物件や他人の物件、或いは写真だけを流用した偽広告。
ここに契約金やデポジットを送金させ、連絡が取れなくなります。
投資案件でも同様です。
実在しない開発案件や誇張された利回り。
「すでに売れているが、特別に枠を用意した」
この言葉も、IC3レポートで繰り返し登場します。
ここで重要なのは、不動産詐欺が「初心者だけを狙っていない」点です。
経験者や投資家、或いは海外不動産に慣れている人など、むしろこうした層が狙われます。
理由は簡単で、判断が速いからです。
「今動かないと逃す」
そう思った瞬間が、最大のリスクになります。
では、どう防ぐのか。
IC3レポートが示しているのは非常に地味ながら最も効果的な対策です。
1.送金先が変更されたら、必ず別の手段で確認すること。
メールではなく、電話。
すでに知っている番号にかける。
これだけで、多くのBEC詐欺は防げます。
2.「今日中」「今すぐ」という言葉が出たら、一度止まること。
詐欺は、考える時間を与えません。
正規の取引ほど、確認の時間を取ります。
3.第三者に話すこと。
家族。
弁護士。
エージェント。
誰かに説明しようとした瞬間に、違和感が言語化されます。
4.公式情報は必ず自分で探すこと。
リンクをクリックしない。
検索してアクセスする。
これは暗号資産でも、不動産でも同じです。
IC3のRecovery Asset Teamは、2024年に約66%の確率で資金凍結に成功しています。
けれども解決には条件があり、
「早いこと」
これに尽きます。
詐欺に気づいた瞬間が、唯一のチャンスです。
恥ずかしい。
自分が悪い気がする。
そう思った時こそ、すぐに行動する必要があります。
2024年のIC3レポートが私たちに突きつけているのは、
「詐欺は防げるが、油断すると必ず起きる」
という現実です。
知識や経験があっても、最後の一手で判断を誤る。
そこを狙われます。
。。。
かくして、詐欺対策とは「完璧な知識」ではなく、「立ち止まる習慣」だと言えます。
不動産取引でも株式投資でも、一呼吸置く。
誰かに話す。
それだけで、守れる資産があります。
このシリーズが、皆さん自身やご家族の判断を見直すきっかけになれば幸いです。
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