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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
昨日はオフマーケット物件を探す手法として「Direct to Seller(売主への直接交渉)」に触れました。
今日は、この「泥臭い王道」がいかに強力で、かつ繊細なプロセスを必要とするのかを深掘りしてみましょう。
不動産投資の世界で、最も利益率が高いのは、誰の手にも触れていない「生の肉」のような情報です。
多くの投資家がラップされた綺麗な「精肉(MLS掲載物件)」をスーパーで買おうと競っています。
けれども本当に賢い投資家は、牧場(近隣コミュニティ)へ直接足を運び、まだ市場に出る前の牛(物件)を指名します。
「見ず知らずの家に手紙を出して、本当に相手にされるんですか?」
この答えは「YES」です。
ただし、そこには「言葉」の力と、相手の「痛み」を読み取る感性が不可欠です。
リスト作成という「土壌改良」
手当たり次第に手紙を送りつけるのは、砂漠に水を撒くようなもの。
大切なのは「誰に送るか」というターゲティング、つまりリストの質です。
アメリカでは、固定資産税の滞納リスト、相続(Probate)が発生した物件、あるいは長年放置された空き家リストなどが取得できます。
こうした家々のオーナーは、今まさに「家という資産」が「重荷(Liabilities)」に変わっている瞬間かもしれません。
$1,000 の税金を払うのが苦しくて、夜も眠れないオーナーがそこにいると想像してみてください。
そこに「あなたの問題を解決します」という一通の手紙が届く。
これが Direct to Seller の本質であり、単なる「安く買い叩くためのDM」とは一線を画す部分です。
「言葉」の選び方で扉を開ける
手紙の内容は、あえて「手書き風」や「シンプル」なものが好まれます。
いかにも不動産会社が送ってきたような豪華なチラシは、開封されることなくゴミ箱行きです。
「私はこのエリアで投資をしている⚪︎⚪︎といいます。あなたの物件に興味があります。現状のままで、迅速にキャッシュで購入可能です。」
この一文に、どれだけの「誠実さ」を込められるか。
派手な宣伝文句はいりません。
相手が求めているのは、安心感とスピードです。
相手の「不安」というノイズを取り除き、「解決」というメロディを奏でるイメージです。
「NO」から始まるコミュニケーション
電話がかかってきたら、そこからが本当の勝負です。
多くの場合、最初の第一声は
「いくらで買ってくれるんだ?」
という警戒心剥き出しの言葉でしょう。
ここでいきなり $150,000 といった数字を出してはいけません。
「まずは、そのお家であなたがどんな思い出を過ごされたか、お聞かせいただけますか?」
一見、遠回りに見えるこの質問が、売主の心の武装を解く鍵になります。
不動産はただの箱ではなく、人生の集大成です。
その歴史を尊重する姿勢を見せることで、あなたは「冷徹な投資家」から「信頼できるパートナー」へと昇格します。
$10,000 のコストを「手間」で浮かせる
Direct to Seller は、エージェントの手数料(通常 5%〜6%)が発生しません。
売主にとっても、仲介手数料を払わずに手元に残る現金(Net Proceeds)が増えるというメリットがあります。
また、インスペクション(建物検査)で細かい修理を要求しない「As-Is(現況渡し)」という条件も強力です。
「電球一つ替えなくていい。庭のゴミもそのままでいい。私がすべて引き受けます。」
この「面倒を引き受ける覚悟」こそが、あなたが提示する購入価格の正当性を生みます。
泥臭い作業を厭わないあなたの姿勢が、そのまま利益(Equity)に直結するのです。
継続という名の「分厚い壁」
この手法で失敗する人の共通点は、1回手紙を送って諦めてしまうことです。
売主の状況は刻一刻と変わります。
1ヶ月前は「売る気はない」と言っていた人が、急な出費や家庭の事情で「今すぐ売りたい」に変わるのがこの世界です。
3ヶ月に一度、同じ相手に手紙を送り続ける。
「まだ私はここにいます。いつでも準備はできています。」
この継続性こそが、競合他社を振り落とし、最後の一人に残るための秘訣です。
Direct to Seller を成功させる心得
- ターゲットを絞る: 「困っているオーナー」のリストを精査する
- シンプルに伝える: 飾り立てず、誠実な解決策を提示する
- 感情を尊重する: 数字の前に、相手のストーリーに耳を傾ける
- 「手間」を厭わない: 自分が汗をかく分だけ、利益が積み上がる
- しつこくなく、継続する: 相手が必要とした瞬間に、そこにいること
Direct to Seller は、最も「人間力」が試される投資手法です。
効率化が進む現代だからこそ、このアナログなアプローチが誰にも真似できない強みになります。
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