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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
アメリカの住宅市場を見るとき、多くの方が注目するのはMortgage Rate(モーゲージ金利)やHousing Inventory(住宅在庫)でしょう。
けれども実は、この金利を大きく揺さぶる「意外な要因」があります。
それが原油価格です。
「原油と住宅ローンに、何の関係があるのか」
そう感じるのは自然なことです。
けれどもこの二つは、Treasury Yield(米国債利回り)という橋を通じてしっかりとつながっています。
今まさにそれが、目に見える形で起きています。
2月末にアメリカとイランの間で軍事衝突が発生して以来、原油価格は急騰しました。
3月9日には1バレルあたり119.48ドルに達し、開戦前から約25%の上昇を記録しています。
原油価格が上がるとどうなるか。
ガソリン代が上がり、物流コストが上がり、あらゆるモノの値段に波及します。
つまりInflation(インフレ)圧力が高まるわけです。
インフレへの警戒が強まると、投資家は債券を売り始めます。
債券が売られるとTreasury Yield(米国債利回り)が上昇し、それに連動してモーゲージ金利も上がっていく。
これが
「原油→インフレ懸念→国債利回り上昇→モーゲージ金利上昇」
という一連の流れです。
実際に数字を見ると、この連鎖がはっきりと確認できます。
10年国債の利回りは、2月27日の3.96%から3月11日には4.21%まで上昇しました。
そしてモーゲージ金利もこれに追随しています。
つい2週間前には2022年以来初めて6%を下回った30年固定金利が、3月12日時点では6.11%にまで跳ね上がりました。
せっかく下がりかけていた金利が、地政学リスクによって押し戻された格好です。
ここで気になるのは、この春のBuying Season(住宅購入シーズン)への影響でしょう。
タイミングとしてはなかなか悩ましいところです。
まさに購入を検討している方が動き始める時期に、金利が再び上昇してしまったわけですが、悲観的になるのは早いかもしれません。
昨年の同時期と比較すれば、市場環境は明らかに改善しています。
Inventory(在庫)は増加傾向にあり、選択肢が広がっています。
物件がマーケットに留まる日数も長くなっており、買い手にとっての交渉力は1年前より確実に強まっているのです。
大切なのは、金利の短期的な変動に一喜一憂しないことだと思います。
地政学リスクによる金利上昇は、経済のファンダメンタルズとは別の要因です。
紛争が落ち着けば原油価格も安定し、金利にも落ち着きが戻る可能性は十分にあります。
一方で、もし紛争が長期化すれば、さらなる金利上昇も視野に入ってきます。
不動産の判断において、世界情勢を読むことが求められる時代になったとも言えます。
「アメリカの不動産を買おうとしているのに、なぜ中東のニュースを気にしなければならないのか」
その答えは、原油価格という一本の糸がすべてをつないでいるからです。
こうした大きな流れを理解しておくと、日々のニュースの見え方が変わってきます。
金利が動いたとき、その背景にある原因を知っていれば、慌てることなく、自分なりの判断ができるかと思います。
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