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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
不動産の世界では「Location, Location, Location(立地がすべて)」という格言がよく知られています。
けれども最近のアメリカ市場を見ていると、この古典的な格言にもう一つ言葉を加えたくなります。
「Affordability(手の届きやすさ)」です。
2026年1月、不動産データ大手のZillow社が毎年恒例の「Most Buyer-Friendly Markets(最も買い手に優しい市場)」ランキングを発表しました。
その第1位に選ばれたのが、インディアナ州のIndianapolis(インディアナポリス)です。
「インディアナポリス?」
そう思われた方も多いのではないでしょうか。
ニューヨークでもロサンゼルスでもマイアミでもない。
アメリカの中西部、いわゆるMidwest(ミッドウエスト)に位置する都市が、全米で最も「買い時」と評価されたのです。
数字を見ると、その理由が浮かび上がってきます。
インディアナポリスの平均住宅価格は283,040ドル(約4,250万円)で、モーゲージの支払額は世帯収入の26.9%に収まっています。
アメリカでは一般的に、住居費が収入の30%以下であれば「無理なく払える水準」とされています。
つまりインディアナポリスでは、中間所得の世帯がごく普通に家を買える状態が保たれているということです。
そして年間の住宅価格上昇率は2.9%と、急騰でもなく停滞でもない、穏やかで安定した成長を示しています。
Zillowのランキングには、インディアナポリスの他にも興味深い顔ぶれが並んでいます。
2位がAtlanta(アトランタ)、3位がCharlotte(シャーロット)、そしてJacksonville(ジャクソンビル)、Oklahoma City(オクラホマシティ)、Memphis(メンフィス)、Detroit(デトロイト)、Miami(マイアミ)、Tampa(タンパ)、Pittsburgh(ピッツバーグ)と続きます。
このリストを眺めて気づくのは、上位10市場のうち半数以上がミッドウエストとSun Belt(サンベルト)に集中しているという点です。
そしてもう一つの共通点があります。
10市場のうち5市場では、中間所得の世帯がモーゲージを収入の30%以下で賄えるのです。
「なぜ今、ミッドウエストなのか」という問いには、いくつかの背景があります。
まず、パンデミック期の価格急騰を比較的免れたこと。
そしてサンベルト地域では、同時期に進んだNew Construction Boom(新築建設ラッシュ)のおかげで在庫が回復し、買い手が一つの物件を奪い合う状況が和らいでいます。
かたやWest Coast(西海岸)の市場は、いまだに価格が高止まりしたまま、調整局面を迎えている状態です。
ここで投資という視点から考えてみます。
インディアナポリスのような市場は、キャッシュフロー重視の投資家にとって魅力的な選択肢になり得ます。
物件の取得価格が15万ドルから30万ドルの幅に収まるため、参入障壁が低い。
雇用市場も堅調で、人口も着実に伸びている。
賃貸需要が安定している環境では、空室リスクも相対的に低く抑えられます。
とはいえ、ランキングの上位に名前があるからといって、すぐに飛びつくのは禁物です。
「買い手に優しい」とは、裏を返せば「売り手にとっては厳しい」市場でもあります。
価格の上昇が緩やかだということは、短期間でのCapital Gain(キャピタルゲイン)を狙う戦略には向かないかもしれません。
大切なのは、自分の投資戦略に合った市場を選ぶことです。
インカムゲインを重視するのか、それとも値上がり益を追うのかで、最適な「立地」はまったく変わってきます。
Zillowのランキングは、その判断材料の一つとして活用していきたいところです。
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