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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
近年、住宅価格や金利の高止まりを背景に友人や兄弟姉妹、親と一緒に家を購入するケースが増えているようです。
共同所有は購入のハードルを下げる有効な手段。
けれども実は、税務の世界では思わぬ落とし穴があります。
特に住宅ローン利息や固定資産税の控除をどう分けるかという点は所有割合だけで決まるものではなく、実際に「誰がいくら支払ったか」が重視されます。
そのため、もし誤った形で控除を申告してしまうと数千ドル単位で損をする可能性もあるのです。
今日は、そのあたりを掘り下げていきましょう。
共同所有と税務控除の基本
不動産を共同所有する場合、登記の形態として「Joint Tenancy(共同名義で均等割合)」や「Tenants in Common(割合を自由に設定)」があります。
けれどもIRS(米国国税庁)は、名義よりも「実際の支払実績」に注目します。
例えば名義が50/50であっても、支払が70/30であれば控除額も70/30で按分するのが正しいやり方です。
住宅ローン利息や固定資産税の控除は、払った分だけが対象になるのです。
仮に友人二人で60万ドルの家を共同購入し、住宅ローン利息が合計3万ドル、固定資産税が1万ドルだったとします。
もし二人が均等に支払っていればそれぞれ利息1万5千ドル、税金5千ドルを控除できます。
けれども一人が70%、もう一人が30%を負担していれば、申告もその割合に合わせる必要があります。
重要なのは、「所有比率」ではなく「支払比率」だということです。
よくある間違い
共同所有者が陥りやすい失敗はいくつかあります。
- 二人とも100%の控除を申告してしまう
- 名義割合だけで按分してしまう
- 年の途中で支払状況が変わったのに調整を忘れる
- SALT控除の上限(州・地方税控除の合計1万ドル)を見落とす
- 記録を残さない
特にSALT上限は高税率州に住む人に大きな影響を与えます。
州所得税や固定資産税が合わせて1万ドルを超えると、それ以上は控除できません。
税務で大切なのは「証拠(Proof)」です。
- 銀行明細
- 小切手の写し
- ローン会社への送金記録
- 費用分担の書面合意
これらを揃えておくことで、IRSから質問を受けても安心です。
またForm 1098(住宅ローン利息の支払証明)が一人の名義でしか発行されない場合がありますが、その場合も支払分を証拠付きで按分して申告できます。
場合によっては、金融機関に依頼して修正済みのForm 1098を出してもらうことも可能です。
共同所有を始める際にはあらかじめ「誰がどの費用をどれだけ負担し、それをどのように控除するか」を合意しておくことが重要です。
この合意を文書化しておけば、申告時の混乱を防げます。
加えて、以下の場面では毎年税務戦略を見直すことをおすすめします。
- ローンの借り換え(Refinance)
- 共同所有者の持分を買い取った場合
- 所有割合を変更した場合
状況が変われば、適用できる控除額も変わってきます。
。。。
かくして、共同所有は住宅購入の大きな助けになりますが、税務においては「支払実績に基づいた正確な控除」が不可欠です。
記録を残し、事前に取り決めを行い、必要に応じてCPA(公認会計士)に相談することが最も安全で賢明だと思います。
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