投資案件をメールマガジンで無料購読。
下記よりメールアドレスをご登録ください。
こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
今日は、リフォーム転売(Fix-and-Flip)市場の減速について触れておきたいと思います。
過去から一貫して、アメリカ不動産投資家にとってフリップは大きな利益を生む手法でした。
けれども2025年に入り、その勢いは明らかに落ち込みを見せています。
背景には金利の高止まり、資材価格の上昇、労働力不足、さらには保険料の高騰など、複数の要因が重なっており、投資家だけでなく一般の売主にも影響が出てきているのです。
フリップ市場の現状
調査によると、2025年第2四半期に「売れ行きが良い」と答えたフリッパーは30%にとどまりました。
前年同期は38%でしたから、数字の落ち込みは顕著です。
原因は明らかで、「経済の不透明感」「住宅ローン金利の高さ」「中古物件の在庫増加」であることが指摘されています。
さらに建材コストは新たな関税の影響で上昇し、移民規制強化による労働力不足も拍車をかけています。
フリップ事業は仕入れ、工事、販売という短期勝負の世界ですから、工事が長引けば利益率は簡単に崩れます。
資金調達も金利が高いと難しくなり、特にフロリダ、北カリフォルニア、南西部の高価格帯市場ではリスクが増しています。
売主への影響
この減速は、一般の売主にとっても無視できません。
これまでなら投資家が現金で素早く買い取ってくれるケースが多くありました。
ところが今は投資家の購入意欲が落ち、売主は通常のエンドユーザーに頼るしかなくなっているのです。
そのため売却までの期間は延び、売値の調整を余儀なくされる例が増えています。
実際、現場のエージェントからは
「いまだに高値相場を期待して売り出す人が多いが、今の買い手は慎重で、過去のように割高で買ってくれない」
という声も聞かれます。
要するに「待てば高く売れる」という時代ではなくなりつつあるわけです。
それでも買い手を惹きつける方法
とはいえ、難しい市況でも物件を売る戦略は存在します。
まずは価格設定を現実的にすること。
特に投資家やDIY志向の買い手は、リフォームコストと売却後の価値を数字で把握しています。
そのため、売主側も「修繕にいくらかかるのか」「修繕後にどのくらいの価値が見込めるのか」を提示できると信頼を得やすくなります。
そして二つ目に、物件情報の透明性を高めることです。
屋根や空調の築年数、光熱費の平均、事前のホームインスペクション結果などを開示することで、買い手の不安を減らせます。
かつ三つ目には契約条件を柔軟にすることです。
例えば「現状渡し(as-is)」を明記したうえでクロージングコストの一部を負担する、入居者を退去させてから引き渡す、即時入居を可能にするなど、投資家にとって効率的に動ける仕組みを提供することが効果的です。
さらに、マーケティングの工夫も重要です。
地域の投資家グループやエージェントに情報を流し、「deal alert」「bring the toolbox」といったキーワードで「掘り出し物感」を演出することで注目度が上がります。
また、DIYを楽しむ一般買い手には「完璧さ」よりも「可能性」を訴える方が響きます。
片付いた空間やニュートラルな内装は、買い手が自分の未来像を描きやすくするからです。
。。。
かくして、フリップ市場の冷え込みは単に投資家だけの問題ではなく、広く不動産市場全体に波及しています。
売主にとっては「待てば高く売れる」という幻想を捨て、現実的な価格設定と透明性のある情報提供が欠かせない時期にあるのです。
投資案件をメールマガジンで無料購読。
下記よりメールアドレスをご登録ください。