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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
今日は、Redfinが米国国勢調査局のデータを基にまとめた最新の住宅市場レポートを見ていきましょう。
結論から言えば、アメリカの持ち家世帯数が約10年ぶりに減少に転じたようです。
一見すると小さな数字の変化ですが、この動きが意味するところは非常に大きいです。
まず2025年第2四半期のデータによると、アメリカの持ち家世帯数は前年比0.1%減の8,620万世帯でしたとのこと。
減少幅はごくわずかですが、2016年以来初めてのマイナスです。
その一方で賃貸世帯数は前年比2.6%増の4,640万世帯に達し、近年でも際立った伸びを示しています。
これは、住宅所有よりも賃貸を選ぶ人が急増していることを明確に示すものです。
当然、この背景には住宅価格と金利の上昇があります。
7月の全米の住宅販売中央値は44万3,867ドルで、前年から1.4%上昇し、7月としては過去最高水準を記録しました。
さらに住宅ローン金利は6.56%と、パンデミック時の史上最低水準の倍以上に跳ね上がっています。
結果として多くの人々が購入をあきらめ、賃貸を続けるという選択を取らざるを得ない状況になっているのです。
とはいえ、良いニュースもあります。
年初には7%を超えていた住宅ローン金利が直近ではやや下落し始めており、これにより一部の買い手が再び市場に戻りつつある兆しも見られます。
全体の所有率を見てもまだ65%前後を維持しており、1年前の65.6%からの下落は限定的です。
その一方で賃貸率は34.4%から35%に上昇しました。
ということは、大きな構造変化ではないものの確実に「賃貸派」の比重が強まっていることになります。
これを都市ごとのデータを見ても興味深い傾向があります。
たとえばロサンゼルスの持ち家率は46.4%と過半数を割り込み、賃貸世帯が53.6%と優勢です。
またニューヨークも同様に持ち家率49.4%に対し、賃貸率は50.6%。
これら大都市圏では住宅価格の高さが要因となり、持ち家よりも賃貸を選ぶ層が多数派になっています。
その一方でフロリダ州ノースポートでは持ち家率が79.5%に達し、賃貸世帯はわずか20.5%。
バトンルージュ(ルイジアナ州)やチャールストン(サウスカロライナ州)も70%台後半の高い所有率を誇ります。
このように、地域ごとに大きな差があるのがアメリカの特徴です。
要するに、全米レベルでは持ち家人口の成長が止まったという歴史的な転換点を迎えています。
その実態は「大都市圏で賃貸が主流化し、地方都市で持ち家文化が維持されている」という二極化の姿。
かくして、今後の不動産市場を考える上で「賃貸需要の増大」と「持ち家率の地域差」という2つのポイントが投資や住宅購入の判断材料になることは間違いありません。
興味のある方は、下の表もご覧ください。
全米主要都市の持ち家率・賃貸率(2025年第2四半期 / 出典:Redfin, U.S. Census Bureau)
| 都市(州) | 持ち家率 | 賃貸率 |
|---|---|---|
| アクロン(オハイオ州) | 67.6% | 32.4% |
| オールバニ(ニューヨーク州) | 67.5% | 32.5% |
| アルバカーキ(ニューメキシコ州) | 73.5% | 26.5% |
| アレンタウン(ペンシルベニア州) | 70.9% | 29.1% |
| アトランタ(ジョージア州) | 65.7% | 34.3% |
| オースティン(テキサス州) | 56.9% | 43.1% |
| ボルチモア(メリーランド州) | 67.5% | 32.5% |
| バトンルージュ(ルイジアナ州) | 78.6% | 21.4% |
| バーミングハム(アラバマ州) | 66.0% | 34.0% |
| ボストン(マサチューセッツ州) | 62.2% | 37.8% |
| ブリッジポート(コネチカット州) | 66.0% | 34.0% |
| バッファロー(ニューヨーク州) | 67.6% | 32.4% |
| ケープコーラル(フロリダ州) | 74.0% | 26.0% |
| チャールストン(サウスカロライナ州) | 76.9% | 23.1% |
| シャーロット(ノースカロライナ州) | 61.3% | 38.7% |
| シカゴ(イリノイ州) | 66.0% | 34.0% |
| シンシナティ(オハイオ州) | 70.7% | 29.3% |
| クリーブランド(オハイオ州) | 71.7% | 28.3% |
| コロンビア(サウスカロライナ州) | 70.2% | 29.8% |
| コロンバス(オハイオ州) | 68.8% | 31.2% |
| ダラス(テキサス州) | 64.9% | 35.1% |
| デイトン(オハイオ州) | 63.6% | 36.4% |
| デンバー(コロラド州) | 59.0% | 41.0% |
| デトロイト(ミシガン州) | 67.3% | 32.7% |
| フレズノ(カリフォルニア州) | 63.1% | 36.9% |
| グランドラピッズ(ミシガン州) | 67.6% | 32.4% |
| グリーンズボロ(ノースカロライナ州) | 62.7% | 37.3% |
| ハートフォード(コネチカット州) | 67.9% | 32.1% |
| ホノルル(ハワイ州) | 58.3% | 41.7% |
| ヒューストン(テキサス州) | 61.5% | 38.5% |
| インディアナポリス(インディアナ州) | 72.1% | 27.9% |
| ジャクソンビル(フロリダ州) | 64.7% | 35.3% |
| カンザスシティ(ミズーリ州) | 62.7% | 37.3% |
| ノックスビル(テネシー州) | 66.0% | 34.0% |
| ラスベガス(ネバダ州) | 52.3% | 47.7% |
| リトルロック(アーカンソー州) | 70.4% | 29.6% |
| ロサンゼルス(カリフォルニア州) | 46.4% | 53.6% |
| ルイビル(ケンタッキー州) | 66.0% | 34.0% |
| メンフィス(テネシー州) | 65.0% | 35.0% |
| マイアミ(フロリダ州) | 57.5% | 42.5% |
| ミルウォーキー(ウィスコンシン州) | 61.1% | 38.9% |
| ミネアポリス(ミネソタ州) | 66.6% | 33.4% |
| ナッシュビル(テネシー州) | 70.9% | 29.1% |
| ニューヘイブン(コネチカット州) | 64.8% | 35.2% |
| ニューオーリンズ(ルイジアナ州) | 66.6% | 33.4% |
| ニューヨーク(ニューヨーク州) | 49.4% | 50.6% |
| ノースポート(フロリダ州) | 79.5% | 20.5% |
| オクラホマシティ(オクラホマ州) | 55.9% | 44.1% |
| オマハ(ネブラスカ州) | 66.4% | 33.6% |
| オーランド(フロリダ州) | 59.9% | 40.1% |
| フィラデルフィア(ペンシルベニア州) | 65.7% | 34.3% |
| フェニックス(アリゾナ州) | 71.8% | 28.2% |
| ピッツバーグ(ペンシルベニア州) | 66.5% | 33.5% |
| ポートランド(オレゴン州) | 62.7% | 37.3% |
| プロビデンス(ロードアイランド州) | 65.7% | 34.3% |
| ローリー(ノースカロライナ州) | 64.9% | 35.1% |
| リッチモンド(バージニア州) | 62.1% | 37.9% |
| リバーサイド(カリフォルニア州) | 64.8% | 35.2% |
| ロチェスター(ニューヨーク州) | 73.0% | 27.0% |
| サクラメント(カリフォルニア州) | 65.8% | 34.2% |
| セントルイス(ミズーリ州) | 67.4% | 32.6% |
| ソルトレイクシティ(ユタ州) | 60.6% | 39.4% |
| サンアントニオ(テキサス州) | 60.2% | 39.8% |
| サンディエゴ(カリフォルニア州) | 51.7% | 48.3% |
| サンフランシスコ(カリフォルニア州) | 54.0% | 46.0% |
| サンノゼ(カリフォルニア州) | 53.9% | 46.1% |
| シアトル(ワシントン州) | 61.4% | 38.6% |
| シラキュース(ニューヨーク州) | 70.2% | 29.8% |
| タンパ(フロリダ州) | 61.2% | 38.8% |
| トレド(オハイオ州) | 64.3% | 35.7% |
| ツーソン(アリゾナ州) | 72.0% | 28.0% |
| タルサ(オクラホマ州) | 59.2% | 40.8% |
| バージニアビーチ(バージニア州) | 71.5% | 28.5% |
| ワシントンD.C. | 66.6% | 33.4% |
| ウースター(マサチューセッツ州) | 66.3% | 33.7% |
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