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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
アメリカ住宅市場が転換点を迎えているようです。
最新の統計によると、新築住宅の価格が中古住宅よりも安くなるという極めて珍しい現象が起きています。
これは過去26年間でわずか6回しか発生していない出来事であり、このことが「住宅市場の分岐点」と捉えているのです。
なぜこんなことが起きているのでしょうか。
そして今後の市場はどう動くのか、今日はその背景を整理してみたいと思います。
まず数字を確認すると、2025年6月の新築住宅の中央値は40万1,800ドル。
前年同月比で2.9%下落しています。
一方で中古住宅の中央値は43万5,300ドルと、前年より2%上昇しました。
通常であれば新築の方が高いのが常識ですが、今回は逆転しています。
この異常な逆転の背景にあるのは「供給の急増」です。
フロリダやテキサスなどでは近年、建築ラッシュが続いていました。
しかし金利高騰と住宅価格の高止まりで多くの買い手が手を出せず、市場に新築在庫が積み上がってしまいました。
実際に新築住宅の在庫は51万1,000戸に達し、前年より8.5%増加しています。
販売在庫でみると新築は「8か月分」、中古は「4か月分」と、在庫の厚みがまるで違うのです。
その結果ビルダーは価格を下げ、さらに金利引き下げの買い手支援や、間取りを小型化するなどして対応しています。
一方で中古住宅の売主は強気の姿勢を崩していません。
彼らはコロナ前から平均で約49%も価格が上昇しており、ローンの返済にも余裕があるため「値下げしてまで売る必要がない」と考えがちです。
そのため中古市場では価格が下がらず、代わりに「売れ残り」が増える現象が目立ちます。
実際に2025年7月の成約までの日数は平均43日と、2015年以来もっとも長くなりました。
このことについて、一部では「ビルダーの値下げが先行しているため、いずれ中古価格も下落に追随する」と予測する声があります。
その一方で「金利が下がれば、現在の中古価格でも売れ行きが戻る可能性がある」とする慎重な意見もあります。
つまり「需給バランス」がどちらに傾くかによって、中古価格の行方は大きく変わるということです。
また、地域差も無視できません。
フロリダではコンドミニアムの供給過剰により値下げが進んでいます。
けれどもコネチカットでは一戸建て不足が続き、価格はむしろ上昇中です。
全米の平均だけを見ても、実際には州ごとにまったく違う現象が起きているのです。
ここでポイントを整理すると、今回の市場の特徴は次の通りです。
- New Homes < Existing Homes(価格逆転が発生)
- Builders are adapting(値下げ+小型化+金利優遇で対応)
- Sellers are stubborn(中古売主は値下げを拒み売れ残りへ)
- Inventory divergence(新築は在庫8か月、中古は4か月)
- Regional gap matters(フロリダは下落、北東部は上昇)
この状況がどのくらい続くかについては専門家でも見解が分かれており、ある分析では「6~12か月程度は新築が中古より安い状態が続くだろう」とされています。
けれども長期的には「中古が新築に歩み寄る形で価格調整が進む」という見方が有力です。
特に金利低下が始まれば、停滞していた中古市場が再び動き出す可能性もあります。
かくして、今のアメリカ住宅市場は「歴史的に珍しい価格逆転」が示すように、分岐点に立っています。
投資家や購入希望者にとっては、新築市場に狙い目が多いタイミングかもしれません。
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