投資案件をメールマガジンで無料購読。
下記よりメールアドレスをご登録ください。
こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
「アメリカ経済が静かに減速し始めている。」
そんな兆しがいよいよ鮮明にな離つつあるようです。
同時にインフレは落ち着きを見せ、金利は下げやすい環境になりつつあります。
そして不動産投資家にとっては「金利低下の追い風」と「賃料下落・空室増加という逆風」が同時に押し寄せる複雑な局面に入っています。
今日は、12月8日に出た最新の経済指標をもとに今アメリカで何が起きているのか、そしてこれからの不動産投資で何を意識すべきかを見ていきましょう。
冷え込む労働市場
まず注目すべきは、労働市場の急激な冷え込みです。
ADPの11月雇用レポートでは、民間部門の雇用が32,000人減少しました。
驚くべき点は、小規模ビジネスが12万人もの雇用を削減した一方、大企業は9万人を増やしたという構図です。
全体ではプロフェッショナルサービス、製造業、情報、建設といった広範な分野で雇用が減りました。
賃金の伸びも弱まりつつあり、この流れはインフレの鎮静化につながる反面、消費の弱さを招く可能性があるとされています。
労働市場は静かにブレーキがかかり始めているわけです。
関税の遅行効果
そして2025年の関税引き上げの遅行効果が、ついに企業活動に本格的にのしかかりつつあるようです。
輸入コストの上昇は、企業が従業員削減や生産拠点の移転を検討する理由になり始めています。
ISM製造業指数を見ると回答企業の多くがコスト負担やサプライチェーンの不確実性を挙げ、景況感は明らかに悪化しました。
まだ2025年の数字は大きく落ち込んでいるわけではないものの、本格的な悪影響は2026年に現れるという見方が強まりつつあります。
サービス業は11月も拡大を維持し指数は52.6と成長圏内に留まったものの、雇用だけは6か月連続の悪化。
新規注文は堅調でも労働力の確保が難しく、しかも物流遅延や関税の影響で原材料コストは高止まりしています。
価格指数も依然として65台と高く、企業が感じている「コスト圧力の強さ」は続いています。
サービス業の粘り強さがアメリカ経済を支えていますが、その足元には明確な脆さが存在しています。
落ち着くインフレ
インフレ指標はさらに落ち着きつつあります。
コアPCEは前年同月比2.8%と、予想を下回る数値でした。
関税によって一部のモノの価格は上がったものの、サービス価格の落ち着きが全体を押し下げました。
所得は0.4%増、消費は0.3%増と伸びは鈍化。
これは多くの家庭が「慎重モード」に入りつつあることを意味しています。
マーケットは12月10日の利下げの可能性を87%と見ており、金利が下がれば投資環境は改善しますがその背景にあるのは「景気の弱さ」だという点は忘れてはいけません。
そして、実をいうと不動産投資家にとって最も重要なニュースがこれです。
全米の賃料が再び下落し、11月の家賃は前月比で1%低下。
空室率は7.2%と過去最高レベルまで上昇しました。
供給過剰は続き、若い世代の家計が弱っていることで household formation(新たな世帯形成)が鈍化しています。
結果として物件が埋まるまでの平均日数は36日まで伸び、オーナー側の交渉力はかつてないほど低下しています。
賃料が伸びない中、コストやローン返済が重くのしかかる物件ほどリスクが高まる局面です。
反対にキャッシュバイヤーや長期保有型の投資家にとっては、割安な物件が出やすい市場環境になっているとも言えます。
。。。
以上の動きをまとめると、現在のアメリカ経済は「インフレは落ち着く一方、景気の減速が広がりつつある」という混在した状態です。
金利は下がる方向にあるものの、不動産市場が直ちに回復するかと言えばまだ道のりは長そうです。
そうすると、不動産投資家が今意識すべきポイントは次の3。
・家賃の下落と空室率上昇を前提に、保守的な収支計画を組むこと
・利下げ局面でローン借換えが有利になる物件を再評価すること
・景気減速を追い風に「 distressed(価格下落)物件」が増えるタイミングを見逃さないこと
今の市場は、慎重さと大胆さの両方が求められるフェーズです。
投資案件をメールマガジンで無料購読。
下記よりメールアドレスをご登録ください。