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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
2025年末時点の住宅市場は依然として厳しい状況にありますが、その一方で、2026年に向けては静かな期待感が広がっています。
全米住宅建設業者協会(NAHB)が発表した最新の住宅市場指数によると、2025年12月の住宅ビルダー心理は39となりました。
これは指標となる50を下回っており、市場に対してネガティブな見方が多数派である証拠です。
前月からはわずかに1ポイント上昇しましたが、回復と呼ぶには程遠い水準。
けれども、注目すべきは「今後6か月間の販売見通し」です。
この指標は52まで上昇し、ポジティブ圏に入りました。
要するに、少なくとも2026年前半については、販売改善を期待するビルダーが増えているということです。
この背景にあるのが、FRBによる利下げです。
2025年9月以降、FRBはすでに3回の利下げを実施しています。
金利低下は住宅ビルダーにとって二重の意味で追い風になります。
追い風の一つは、建設資金として利用するコンストラクションローンの金利が下がることです。
もう一つは、購入者側の住宅ローン金利が下がり需要が戻りやすくなる点です。
ただしその一方で、課題が消えたわけではありません。
規制コストの高さや建築資材価格の上昇は、依然としてビルダーの重荷になっています。
加えて、新築在庫の増加によって競争環境が厳しくなっている点も無視できません。
実際、価格調整に踏み切るビルダーは依然として多い状況です。
12月時点で、全体の40%のビルダーが値下げを実施していると回答し、この水準は2020年5月以来の高水準であり、価格競争の激しさを物語っています。
さらに、販売インセンティブの活用も顕著です。
67%のビルダーが、住宅ローン金利の買い下げなどのインセンティブを提供していると回答しました。
これは過去5年以上で最も高い割合です。
つまり、表面上は「回復期待」が語られているものの、現場では必死の販売努力が続いているというのが実態です。
その背景は、購入希望者の多くが依然として「様子見」の姿勢を崩していないからです。
住宅価格の高さに加え、将来の景気や雇用に対する不透明感が購買意欲を抑えています。
ビルダー側も、その現実を強く認識しているわけです。
その一方で、建築コストは下がるどころか上昇圧力が続いています。
特に、資材価格と人件費の上昇が深刻で、関税の影響もあり、建設コスト全体に重くのしかかっています。
こうした中で、市場の全体像を把握しにくくするのが政府機関のデータ公開の遅れです。
2025年10月の政府閉鎖の影響で、新築住宅販売や着工件数の最新データが公表されておらず、現在確認できるのは8月分までにとどまっています。
統計を担う米国勢調査局も、9月から11月分の公表スケジュールを明らかにしていません。
この情報不足が、市場関係者の判断をさらに難しくしているのです。
それでも、ビルダーたちは2026年に一縷の望みを託しています。
金利低下が続けば、需要は必ず戻るという信念があるからです。
実務の現場でも、2026年を見据えた用地取得やプロジェクト再始動の動きが徐々に出始めています。
そうすると投資家や購入検討者にとっても、今は「静かに準備する局面」と言えるでしょう。
価格調整と金利低下が同時に進む局面は、長期的には大きなチャンスになり得ます。
かくして、2025年の住宅市場は厳しさの中にありながらも、2026年への転換点に差し掛かっていると言えそうです。
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