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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
今日は、全米の住宅市場において非常に重要な転換点を示す最新データについて触れておきたいと思います。
「売り手が買い手を37%上回った」
というアメリカ住宅市場の現実を反映する数字の話ですが、この数字は感覚的な話ではなく、Redfinが発表した公式データに基づくものです。
2025年11月時点で、全米では買い手よりも売り手が37.2%多い状態となりました。
人数に換算するとおよそ53万人以上、売却したい人の方が多い計算になります。
これはここ数年でも最大級の需給ギャップです。
買い手の活動人数は143万人まで落ち込み、統計開始以来で2番目に低い水準でした。
その一方で、売り手は195万人に達しています。
この差が意味するのは、市場の主導権が明確に買い手側へ移りつつあるという事実です。
この傾向は、ここ数カ月で急速に進んできました。
1年前の同時期にこのギャップは17%に過ぎなかったものが、今では37%を超えています。
2024年5月以降、アメリカ全体では常に「売り手が買い手を10%以上上回る状態」が続いています。
このような市場環境では住宅は以前よりも長く売れ残りやすくなり、価格交渉の余地も広がります。
コンセッション、つまり売主が修繕費やクロージングコストを負担することも当たり前のように行われている昨今。
実際、地域別に見るとその差はさらに鮮明です。
全米で最も買い手市場が強い都市はテキサス州のオースティンで、買い手より売り手が114%も多い状態です。
次いでサンアントニオ、ナッシュビル、フォートローダーデールといった都市が続きます。
これらの都市に共通するのは、パンデミック期に住宅建設が急増した点です。
供給が一気に増えた結果、需要が落ち着いた今にその反動が強く出ています。
フロリダ州も特に顕著でで、保険料の高騰やHOA費用の上昇が売却を考える所有者を増やしています。
結果として、さらに在庫が積み上がる構造になっています。
その一方で、まだ売り手市場が維持されている地域も存在します。
代表例がニューヨーク州のナッソー郡です。
ここでは、売り手が買い手より39%も少ない状態が続いています。
ペンシルベニア州モンゴメリー郡、ニュージャージー州ニューアークなど、北東部に集中している点も特徴です。
価格動向を見るとその違いはさらに明確で、売り手市場では前年比約4.8%の価格上昇が見られます。
バランス市場では約3.2%で、買い手市場ではわずか1.1%にとどまります。
特に注目すべきは、サンフランシスコです。
一時は買い手市場に近づいていましたが、11月には再び売り手市場に戻りました。
AI関連企業の採用増加や、オフィス回帰の動きが需要を押し上げているのです。
そうすると、この状況は私たち投資家や居住目的の方に何を意味するのでしょうか。
買い手市場では、売主に対して「時間がかかる可能性」を正しく伝える必要があります。
価格設定はこれまで以上にシビアになりつつある為、条件交渉を前提とした戦略が重要です。
その一方で、売り手市場では買主にスピードと決断力を求める必要があります。
条件の明確さ、資金計画の確実性が結果を左右するのです。
バランス市場では物件の状態や立地、直近の成約事例が価格を大きく左右します。
全国平均だけを見て判断するのはもはや危険でしょうし、エリアごとの需給、そして変化のスピードを追い続けることが欠かせません。
2026年に向けて金利や所得環境が改善すれば、再び買い手が戻る可能性はありますが、少なくとも今は動ける買い手が数年ぶりに強い交渉力を持っている局面です。
この流れをどう読むかで、2026年以降の不動産戦略は大きく変わってきそうです。
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