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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
今日は「Fixer-Upper(要修繕物件)とMove-In-Ready(即入居可能物件)、本当のコスト差はどこにあるのか」について触れておきたいと思います。
家探しをしていると、必ずこの二択にぶつかります。
「手を入れる必要がある代わりに価格が安い家か」
「 何もせずそのまま住めるけれど価格が高い家か」
一見すると、修繕が必要な家を選べばお得に見えます。
初期購入価格が低く、うまく直せば将来の売却益も大きそうだからです。
けれどもその一方で、即入居可能な家は計算がシンプルです。
余計な工事や時間を考えずに、購入後すぐ生活を始められます。
では実際に、数字で考えるとどうなるのでしょうか。
例えば同じエリアで、35万ドルのFixer-Upperと45万ドルのMove-In-Readyを比べたとします。
差額は10万ドルです。
ここだけ見ると、Fixer-Upperの方が圧倒的に有利に感じます。
けれども、ここからが本当の計算です。
キッチンの平均的なリモデル費用は全米平均で約2万7,000ドル。
フルリノベーションになると8万ドル近くまで跳ね上がります。
バスルームも平均2万5,000ドル前後かかり、大規模工事では7万ドルを超えることも珍しくありません。
屋根の交換だけでも3万ドル以上が相場です。
床、外壁、窓、電気配線を直していけば、あっという間に10万ドルを超えます。
気がつけば、購入時に「節約した」はずの金額を簡単に上回ってしまいます。
さらに見落とされがちなのが、工事期間中のコストです。
もし工事中に住めない場合、別の住居費を払いながら住宅ローン、保険、固定資産税も支払い続けます。
加えて、自分で管理する時間は本業や家族との時間を削ることになります。
これらは全て、見えにくいコストです。
しかもこれは、計画通りに進む前提での話です。
そして現実には、壁を開けて初めて分かる問題が必ず出てきます。
構造の劣化、水回りのダメージ、古い電気配線などです。
こうした想定外の修繕は、予算を一気に押し上げるため、実務の現場では、当初見積もりに20〜30%の余裕を見ておくのが常識です。
築30年以上の物件なら、さらに上振れを覚悟する必要があります。
次に重要なのが資金調達です。
修繕費が12万5,000ドル必要だとしたら、そのお金はどこから出るのでしょうか?
多くの人がここで現実に直面します。
通常の住宅ローンでは、居住不可と判断される物件は融資対象にならないことがあり、その場合はリノベーションローンを使う必要があります。
代表的なのがFHA203(k)ローンやFannie Mae HomeStyleローンです。
これらは購入費用と修繕費をまとめて借りられます。
けれども現実には手続きは複雑で、承認まで時間がかかります。
しかも工事費は段階的に支払われるため、想定以上の自己資金が必要になることもあります。
金利が通常ローンよりやや高くなるケースもあり、結果として多くの買主は現金を多く用意しなければなりません。
計算にして、35万ドルのFixer-Upperを20%頭金で買うなら7万ドルが必要です。
そこに修繕費12万5,000ドルを加えると、約19万5,000ドルの資金が必要になります。
反対に、42万5,000ドルのMove-In-Readyなら、頭金は約8万5,000ドルです。
この差が、Fixer-Upperが「安いのに買えない」理由になります。
では、Fixer-Upperが向いているのはどんな人でしょうか。
その条件は
十分な現金余力があり、工事に理解がある
信頼できる業者との関係を持ち、半年から1年の工期を許容できる
です。
立地が非常に良く、即入居物件が手の届かないエリアも該当します。
構造がしっかりしていて、修繕が主に見た目や設備更新に限られる場合は有望です。
自分好みに作り込みたい人にとっても魅力がありますが、その一方で、即入居可能物件が向いているケースも多くあります。
→ 転勤や家族の事情で早く住む必要がある場合
→ 手元資金に余裕がない場合
→ 不確実性やストレスを避けたい
という場合です。
エリアによっては、両者の価格差が意外と小さいこともあり、3万〜5万ドル程度の差なら即入居物件の方が合理的な場合も多いです。
。。。
結論として、Fixer-Upperは必ずしも安上がりではなく、修繕費、資金調達、時間、リスクを全て含めて考える必要があります。
けれども、お金だけの話ではないのも事実です。
立地へのアクセスや、自分だけの家を作る自由という価値もあります。
重要なのは、自分の数字を冷静に見つめること。
そして資金、時間、スキル、その全てを正直に評価することです。
とどのつまり、家選びの正解は人それぞれなのです。
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