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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
今日は2026年1月にカリフォルニア州で起きた、賃貸市場にとって非常に重要なニュースについて触れておきたいと思います。
昨年はカリフォルニア州で大きな話題となっていたひとつ、恒久的な家賃規制を導入の法案が否決されたようです。
2026年1月14日、California Association of Realtors(カリフォルニア州不動産協会)は、AB1157という法案を阻止したと公式に発表。
この法案は州議会のAssembly Judiciary Committeeで採決にかけられましたが、賛成はわずか4票にとどまり、明確な否決となりました。
AB1157は、これまで例外とされてきた多くの賃貸物件を含め、ほぼすべての賃貸住宅に恒久的な家賃規制を課す内容でした。
特に影響が大きかったのが、一戸建て住宅への適用です。
現在の州法では多くの一戸建て賃貸は家賃上限規制の対象外ですが、この法案はその前提を根本から覆すものでした。
その一方で、既存の家賃上限率そのものも引き下げる内容が盛り込まれていました。
つまり新規供給を担ってきた小規模オーナーや個人投資家にとって、収益性が大きく損なわれる設計だったのです。
C.A.R.がこの法案に強く反対した理由は、感情論ではなく、過去の実証研究に裏付けられた現実的な視点にあります。
厳格な家賃規制は一見すると入居者保護に見えますが、長期的には住宅供給を減らす結果を招くことが繰り返し示されています。
投資意欲が低下すれば新築賃貸は減り、既存物件の修繕や管理にも十分な資金が回らなくなります。
結果として、質の高い賃貸住宅が市場から姿を消していくのです。
さらに深刻なのは、小規模な住宅提供者が市場から撤退せざるを得なくなる点です。
大規模な機関投資家であれば耐えられる規制でも、個人オーナーにとっては致命的になるケースが少なくありません。
その結果、賃貸市場は一層寡占化し、選択肢が減るという逆説的な状況が生まれます。
こうした流れは短期的な家賃抑制とは裏腹に、長期的には家賃高騰と住宅不足を悪化させてきました。
実際、アメリカ国内外で導入された強い家賃規制政策の多くが、同じ結末を迎えています。
今回の否決は不動産業界だけでなく、カリフォルニアに住む多くの人々にとって意味のある出来事です。
C.A.R.は声明の中で
「住宅危機の解決策は、住宅を減らすことではなく、増やすことだ」
と明確に述べていますが、これは非常に重要な視点です。
規制で市場を縛るのではなく、供給を増やし、建設しやすい環境を整えることこそが本質的な解決策になります。
カリフォルニア州は長年、住宅供給不足に悩まされてきました。
そこに恒久的な家賃規制を重ねれば、問題がさらに深刻化することは避けられません。
今回の結果は立法の場においても、その現実が一定程度共有されたことを示すものです。
もちろん、今後も同様の法案が形を変えて提出される可能性はあります。
けれども今回の明確な否決は、政策議論の方向性に一つの基準を示したと言えます。
不動産投資家、住宅オーナー、そして将来住宅を必要とするすべての人にとって注視すべき動きでしょうし、2026年初頭のカリフォルニア賃貸市場は、ひとまず大きな転換点を迎えたことになります。
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