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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
Roof(屋根)は物件購入をする際に確実に状態を確認しなくてはならない項目の一つです。
一つというより、最重要と位置づけてもよいかもしれません。
その理由は、修繕や張替えのコストがおよそ物件管理の類の中で最も高額であるのみならず、屋根周辺の
天井
断熱材
建物構造そのもの
といった箇所にまで大きく影響を及ぼすこともあり得るからです。
そこで自分が購入を検討している物件の屋根がどれくらい古いかは確実に確認する必要があります。
とはいえ、屋根が甚だ古い場合は購入を控えるべきなのでしょうか。
もしもあなたがFHAのような政府援助による融資を組む予定であれば、屋根についてはより詳細を検討する必要があります。
FHAローンを利用する場合はその基準としてしっかりとした家屋保険に加入することが義務づけられているのですが、その保険加入審査基準には大きく分けて4箇所、
電気系統
配管系統
空調系統
屋根
があり、それぞれの状態と寿命が細かくチェックされるのです。
この時に屋根の寿命が「残り3年もない」となると高い確率で保険には加入できませんから、結果として「屋根の平均寿命が残り3年以下の物件ではFHAローンは組めない」ということになります。
けれどもこのような厳しい審査基準を必要としない現金購入等の場合は、屋根の寿命に関わらず購入するしないは買い主の自由です。
物件購入の決定が完全に自分の判断にある場合、古い屋根の物件は避けておくべきなのでしょうか。
今日は、物件を購入する際の屋根の考え方についてお伝えさせて頂きます。
屋根を交渉材料の一つにする
結論からいえば、屋根が古いからといって物件そのものから身を引く必要は全くありません。
むしろ「ほとんど屋根が寿命にきており、完全な張替えが必要」というレベルにあるのならチャンスです。
この時に考えられる交渉方法は
⇛ 屋根の張替えにかかる費用を物件価格から引いてもらう
⇛ 家主の負担で修繕してもらう
のいずれかです。
屋根の張替えはその作業に時間がかかりますから、通常であれば前者の「屋根の張替え費用を物件価格から差し引いてもらう」という形に落ち着くと思います。売り主にとっても一番手間がかからないからです。
もしくは契約期間を延長して家主が張替えを行うパターンも考えられますが、契約期間が長くなってしまうことを踏まえて通常は前者に落ち着くものです。
いずれにせよ、このように屋根が古いことは交渉材料の一つになります。
とりわけ西洋人と交渉する時に大切なのは、事実に基づく論理思考に終始して話を進めることです。
感性で交渉が進むことはまずありませんし、「屋根が寿命にきている」という隠しようのない事実に対してはどんな売り主も応じざるを得ないのです。
まして家主の負担で屋根が新しくなるというのであれば、これほどお得なことはありません。
その意味では屋根が古い物件は避けるべきどころか、むしろ積極的に価格交渉するべきなのです。
けれども素材にはこだわる
かくして、屋根が古い物件こそあなたにとって「ディール」となるべきチャンスが巡ってきます。
屋根の張替えには物件のサイズによるものの、通常は少なくとも$5,000〜$7,000くらいの予算を見ておく必要があります。
売り主にとっても物件価格から差し引くのであれば、今現在の自分のお財布が痛むわけではありませんから交渉に応じて易いものなのです。
ただし、ここで一つのコツとして覚えておきたいのは
「屋根の見積もりは自分(買い主)が取る」
ということです。
なぜなら屋根にも素材の種類があり、それぞれの種類のよって耐久性や寿命も変わってくるからです。
例えば、
粘板岩のスレート、銅、タイル ⇛ 50年以上
木製 ⇛ 30年
ファイバーセメント製 ⇛ 25年
アスファルト製 ⇛ 20年
と寿命には違いが出てきます。
家主と交渉する際には前述のように論理思考で事実を元に話を進めていくことになりますから、当然ながらいくらを値引くのかという話になると
「第三者である専門業者の出す見積もりを元に値引く」
という方法が適切であり、業者から見積もりを取る作業は必須なのです。
ところがこの部分を売り主に任せてしまうと、当然ながら売り主としては少しでも安く抑えたいと考えるわけですから安っぽい素材の屋根で最も安い見積もりを出してくる可能性があります。
(自分が売り主であれば、同様に安く抑えたいと考えるものではないでしょうか)
その為、理想は買い主であるあなた自身がエージェントに依頼して屋根の見積もりを取るのがよいのです。
どうしても売り主が自分で見積もりを出すという場合でも、少なくとも素材は指定するようにしましょう。
素材だけはあなたが指定して、売り主が相見積もりをとって少しでも安く抑える分にはよいと思うのです(むしろ見積もりの手間が省けます)。
またついでですが、あなたが逆の立場であればどうするべきでしょうか。あなたが物件の持ち主であり、売りたい物件の屋根が明らかに寿命となっている場合です。
この場合はやはり、一番手間がかからずに安く抑える方法は
1.売り主(あなた)自身が見積もりを取る
2.相見積もりを取り、少しでも安く抑える
とするのが妥当です。
そして買い主がしっかりと素材を指定してきたのであれば、その要求が妥当であれば誠実に対応する必要があります。
どころが、不動産投資という観点からはこれで満足しない投資家もいます。
屋根の張替えとなるとほぼ確実に$5,000以上の経費がかかってしまいますから、「リターンを大きくする為にはこんな多額の修繕費用はかけていられない」というわけです。
このような場合、この手の投資家は「屋根が寿命にならないうちに売却して、物件を買い換える」という方法をとっています。
例えば屋根の寿命が「まだ残り10年はある」となれば、どう考えても買い主からの「新しい屋根に張り替えて頂きたい」という主張は通りません。
つまり自分自身は購入する時は新しい屋根の時期に物件を購入し、買い主が張替えについて言及してこない経年の間に次の屋根が新しい物件に乗り換えるわけです。
渡り鳥のように屋根の修繕にお金をかけない範囲で物件から物件へと乗り換えていき、次のオーナーに屋根の修繕費は任せているのです。。
倫理的にこれを良しとするかどうかは議論の余地があるかもしれませんが、
「私は屋根の修繕を避ける渡り鳥の投資家です」
なんて自己申告する投資家はまずおらず、全くの合法かつ倫理に触れるというのも極端な解釈かもしれません。
いずれにせよ物件を購入する場合は屋根も一つの交渉材料として捉え、寿命が来ている屋根の場合は逆にチャンスと見て交渉を進めていきましょう。
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