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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
昨日までは「ミリオン超えのラグジュアリーホームへの投資は控えた方がよい」という趣旨でお伝えさせて頂きました。
全米の不動産市場を日々俯瞰しつつ、「これは要注意」と思わえる情報についてはその都度ここに上げていきたいと思います。
そんな要注意シリーズというわけではないのですが、今日からはもう少し深刻なお話、詐欺販売についてです。
いつもお伝えしているとおり、アメリカ不動産市場は世界の中でもかなり不動産法が整備されている方だと思います。
特定の物件を見た時に
・過去に売買が行われた日付
・過去の売却額
等はzillow.com等の民間MLSサイトを見るだけでも一発で分かりますね。
売り主は過去に自分が購入した時の金額を隠すことは出来ませんし、過去に物件に対してかかった固定資産税額を隠すことも出来ません。
またこちらでお伝えしたようなHOA Feeがかかる物件であれば、契約前にその旨を知らさねばならないことが不動産法で定められています。
厳密には各州ごとに不動産法には若干の違いがありますが、法律を重視する(せざるを得ない)多民族国家だからこそ、過去100年の間に不動産法は随分と整えられてきたのです。
少なくともアメリカ人でなくとも簡単にオーナーになることが出来、かつ税金をきちんと納める以上は差別を受けることなく法律の元に安全な取引が出来る条件がアメリカでは整っています。
。。。
ところが、そのように法律としては整備されているはずのアメリカ不動産取引でも大変残念ながら詐欺行為は決してゼロではありません。
私(佐藤)のところには詐欺を疑われるケースのご相談もそれなりにあり、本年に入ってからもご相談を受けた中には相当な金額を騙されていたケースもあります。
その手口は様々ですが、そのいずれの場合も最初の段階でポイントを抑えておけば詐欺被害は未然に防げるものです。
前述のように物件情報そのものはほとんど隠しようがないのですが、その一方で取引へと進める過程で騙そうとする悪質な手口が存在するものです。
その典型的なパターンは
「架空の契約を作り上げ、取引の流れに乗せる」
というものです。
案内されるままに売買契約に入ってお金を振り込んだものの、そもそも契約そのものが架空のものであり、本当の物件の持ち主は自分の家が取引されているとは全く知らなかったという話。
契約終了後に連絡を取るもののナシのつぶてで音沙汰なし。
なんとか登録されている(売主だったはずの)家主に連絡がついても、家主はそもそも自分の物件を売りに出しておらず「???」となるのです。
アメリカ不動産法はいくら整っているとはいえ、架空の取引をでっち上げる行為は防ぎようがありません。
けれども自分自身でちょっとした前知識があれば、このような詐欺に巻き込まれずに済むのです。
そこで今日から、架空の不動産取引に騙されない為のチェックポイントについてお伝えさせて頂きます。
1.取引には政府指定の契約書式を使う
不動産売買の取引においては当然ながら購入契約書が出てきます。
そして一つの物件を購入するプロセスの中では購入契約書そのもののみならず、
・不動産協会による取引免責
・物件が立地するエリアの特殊条件に関する免責
・不動産権関連
・シロアリ調査関連
・HOA関連(HOAに所属する物件の場合)
等、実に様々なものが出てきます。
そして各種書類の中でも購入契約書に関して一番に心がけたいのは、
「購入契約書は州政府認可を受けた書式を使用する」
ということです。
アメリカ不動産法は厳密には
・全州に適用されるコモンロー
・物件が立地する州のみに適用される州法
の二つからなり、独自の州法が関わる結果として取引内容にも若干の違いが出てきます。
そこで、各州の不動産協会ではその州法に基づいた購入契約書のテンプレートを用意しています。
厳密にはこの不動産協会が作成する購入契約書を使用することは法律上義務付けられておらず、該当州の不動産弁護士資格があれば独自の契約書を作成することも可能です。
けれども一番安全なのは州政府が定める購入契約書式を使用することですから、いかなる取引の場合も州政府書式を使用するように心がけましょう。
通常の住居用物件の取引であれば、わざわざ弁護士を雇ってお金のかかる特別な契約書が登場する必要はないはずです。
2.物件の所有者を照会する
そして「1」の通り無事に州政府指定の購入契約書が使われていることが確認出来たとします。
ここで記載された購入契約書が出された時に注意しておきたいのは、
「その売主が本当に現オーナーなのか」
の確認です。
その物件の現在のオーナーが誰なのかは無料で郡当局のホームページで検索できます(有料の場合もあります)。
まさか虚偽のオーナー名で売主を語ることはないだろうと思うかもしれませんが、それがあるのです(詐欺のレベルは横において)。
また「そんなことは自分が心配せずとも、ブローカーが調べてくれるはずだろう」と思いたいところですが、そのブローカーが初めてであれば信用出来るのかも分かりません。
そもそも、詐欺行為であれば騙すグループのあなたの窓口は味方のはずのブローカーなのです。
そこで多額の取引を行うからにはブローカーを信用したいものの、もしもそのブローカーとの取引が初めてなのであれば、念には念で契約書に記載されている売主がきちんと存在するかを調べることをお薦めします。
明日に続けます。
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