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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
アメリカで不動産投資を行う上では家賃収入を得るべく、物件を賃貸に出すことになりますね。
賃貸に出す際のサイクルは
1.入居申し込み
2.入居期間
3.退去に伴うターンオーバー期間の修繕
4.賃貸市場への再投入
の繰り返しとなるわけですが、このサイクルの「2」と「3」の期間、すなわちテナントの入居期間と退去後のターンオーバー期間中に聞きなれない言葉を耳にすることになります。
それは「Normal Wear and Tear」という言葉。
それぞれを直訳すると
Normal = 通常の、標準の、平常の
Wear = すり減る、擦り切れる
Tear = 破れる、裂ける
となりますが、これらの言葉をひっくるめて意訳してみましょう。
アメリカ不動産用語で「Normal Wear and Tear」と言えば、
「日常生活の使用で起こり得る摩耗や破損」
あたりが適切でしょうか。(佐藤意訳)
例えばあなたが洋服を買う場合、その洋服を着れば着るほど傷んできますね。
私(佐藤)はよく妻に「着た切り雀」と言われてしまいますが(自覚はありませんが。。)、服でも靴でもそれこそ同じものを着用し続けていると傷むのは早いものです。
誰だって傷めようと思って着ている(履いている)わけではないのですが、どうしても古くなって新しい洋服(靴)を購入することになってしまいますね。
そして、このことは不動産物件でも全く同じことがいえます。
普通に暮らしていると、どうしても摩耗したり破損してしまう個所は出てくるものです。
日本の建物でいえば、一番分かりやすいのは襖や障子でしょうか。
とりわけ障子などは日々気をつけて開けたとしても、指をかける付近がどうしても意図せずに徐々に破れてくるかもしれません。
また障子や襖のない完全な洋式の建物であったとしても、「購入から売却まで壁にほんの一片の穴も出来ない」ということは恐らくないでしょう。
カレンダーを貼る(安全ピンで穴を開ける)
何かのはずみで物が壁側に倒れ、壁に傷ができる
重いものが落ちて床に傷がつく
それは「These kinds of things happen.(これらのことは起こってしまうもの)」なのです。
このような、日常で生活をしていて時間の経過とともに自然と発生してしまうダメージを不動産用語で「Normal Wear and Tear」といいます。
そしてこの言葉はアメリカに物件を所有する不動産投資家としては覚えておかなくてはなりません。
なぜなら、アメリカの一般的な不動産管理の定義では
物件オーナーはテナントに対して『Normal Wear and Tear』に関しては請求できない
と定められているからです。
何が「Normal Wear and Tear」に該当するのか?
とはいえ、このNormal Wear and Tearに関してはその定義には曖昧さが残されています。
例えば入居期間中に管理会社の担当者が定期点検を行った際にいくつか発見したとしましょう。
・ソファー下のカーペットがすり減ってきている
・壁に小さな穴があいている
・壁の足元のコーナー部分が少し欠けている
これらは普通に暮らしていれば意図せずに発生してしまうものです。
そうすると、上記の発見がテナント入居期間中だろうが退去時だろうが、オーナーとしてはこれらの損害に対しては請求できないわけです。
では、下記のようなパターンはどうでしょうか。
・トイレの便座フタが壊れた
・シャワーヘッドが壊れた
・キッチンの蛇口が壊れて水が漏れる
。。。気持ち、微妙ですね。
日常生活で使っていれば壊れるものだろうとは思いますが、それでも使い方では違った結果が出て来るものです。
細かいことをいえば、トイレの便座フタなどはテナントの体重が重いか軽いかでも変わってくるものではないでしょうか。
体重50キロのテナント
体重100キロのテナント
この二者が日常的に便座フタの上に座り続けると、一体どちらが壊れやすいのかという話。
そしてこのときのジャッジ(判断)は、、、やはり「Normal Wear and Tear」とみなされて請求は出来ません。
このように賃貸期間中もさることながら、この「Normal Wear and Tear」の概念が最も影響してくるのはテナントが退去したターンオーバーの時期です。
テナントは退去時の修繕予備費としてセキュリティデポジット(敷金)を納めているわけですが、実際には「Normal Wear and Tear」に対してはセキュリティデポジットを使うことは出来ません。
そうすると、あなたがターンオーバーを経験する時には
「Normal Wear and Tear以上の損害を見極める目」
が必要になるわけです。
テナントが退去した後には物件調査を行いますが、そこで明らかにNormal Wear and Tear以上の損害が確認されるのであれば遠慮なくセキュリティデポジットに対して請求する必要があります。
この点は不動産管理会社任せにせず、退去後の物件検査で修繕されるべき個所が出てきたらリストを見て
「これは請求対象、これも請求対象」
と、能動的に判断して管理会社に指示を出すようにしましょう。
曖昧なものをそのままにしていると請求するべきものを請求できず、セキュリティデポジットから落とせずにオーナーが過度な出費を出すことにもなりかねないからです。
アメリカ不動産投資において少しでもリターンを大きくしたいのであれば、遠慮なく規定に則って請求するべきは請求したほうがよいと思います。
その為にも
「Normal Wear and Tearについては請求できない」
この基本だけを押さえ、ターンオーバー時には毅然と対応するように心がけていきましょう。
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