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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサル タントとして働く佐藤です。
アメリカ不動産投資における出口戦略の一つについて、下記のようなご質問を頂戴しました。
不動産の出口(売るとき)について教えてください。
1.入居者がいる状態で物件を売る(オーナーチェンジ)
2.入居者不在で売却どちらが物件容易に買い手がつくのでしょうか。
1だと買い手は投資家。
すでに入居者がいるので手堅い物件として買い手が付きやすい
2だと自分たちが住む人+投資家。購買層が広がるので容易に売却
と想像するのですが、実際にはどのような形になるか教えてください。
ご質問者は2020年から日本人不動産投資家の間でも主流になるだろうと予想する、バリュー投資を先駆けてすでに体現されている方です。
有利な土地柄に人気のある内装、かつ外見も人目をひくアピール力の高い物件。
それでも日本では考えられないくらい安く購入され、先々の価値は着々と上がるだろうことが予想されている物件です。
そして今からエグジットとなる出口戦略を踏まえ、売却時を検討する際に
テナントをつけたままで売却するべきか
テナントが退去したタイミングで売却するべきか
を検討しておかれたいとのこと。
今日は、投資対象として購入した物件の売り方の一つについて見ていきましょう。
市場の性質で売却のタイミングを見極める
冒頭の
「入居者がいる状態で物件を売るべきか」
というご質問に対してお答えするとすれば、あくまでも私(佐藤)の経験上の話になりますが
「地域市場の特徴と立地を見極めて決めた方がよい」
と思います。
まずは切り口を整理すると、ご質問にもあるとおり対象とする買い手は
入居者がいる状態で物件を売る場合 → 投資家のみ
入居者不在で売却 → 一般人・投資家
です。
単純に考えると後者の方が購買層の絶対人数が多いだろうことはその通りで、一見すると絶対人数が多い方が売却も有利に思われます。
けれども現実には、どちらにするかはその地域市場の特性を見て判断すると良いと思います。
例えば私(佐藤)が法人・個人の投資家様方をご案内する場合、購入希望者が
テナント付きの物件
テナントがいない物件
このどちらが好まれるかといえば、圧倒的に前者なのです。
オークション物件のような破格に安い物件の場合は
1.安く購入する
2.リノベーションでピカピカに仕上げる(その時点で含み益)
3.テナントをつけて賃貸収入を入れ始める
という勝ちパターンになりがちですが、そうではない、市場にあるごく普通の住居用物件(けれど数字としては回る公算が高い物件)の場合はリターンを前提とするとテナント付きの物件を購入して、少しでも早く家賃収入を入れ始めたいのが買い手の心理なのです。
例えば
・立地が良い
・物件としての価値が高い
・安定した家賃収入が見込める
・治安に問題がない
・物件価値は安定して高まり続ける見込み
このような物件があったとします(過去にご案内させて頂いた物件は全て上記の条件を満たしていると思います)。
そしてここに
・テナントはすでに入居中
というおまけがついていたとすればどうでしょうか。
投資家であれば、上記の条件を満たす物件に更にテナントまで付いていたとすれば誰でも欲しいと思うのは当たり前です。
そしてその物件がアメリカ中西部の利回りを重視する市場に位置しているのであれば、ほぼ間違いなく
「テナント付きの物件」
この方が売れやすいと思います。
事実、アメリカ人投資家でもこのテナント付きの条件で売りに出すパターンはよくあります。
「Investors opportunity !!(投資家のチャンス!!)」
「The property is already tenanted !!(すでにテナント付きの物件!!)」
「Don't bother the tenant. The showing is scheduled ◯◯(意訳:内覧日は◯◯、これ日以外は訪問禁止)」
このような宣伝文句で出されているものです。
そしてアメリカ中西部は利回りの高い地域の一つとして世界中から注目されています。
すなわち、「利回りの高い不動産投資市場」として認知されている地域市場であればなおさらテナントというお土産をつけて売りに出すほうが有利になる傾向があります。
更に有利な点
かくして、もしも所有する物件が
アメリカ中西部
利回りの高い市場として認知されている
という条件を満たすのであれば「テナント付きのままで売却」の方が売れやすいものです。
そしてこの場合、もう一つ有利になる点があります。
それは、テナント付きで売りに出す場合は
「修繕費用を値引きすることなく、市場価値のままで売れる可能性が高い」
ということです。
どういうことかといえば、通常は投資家を対象とせずに一般の人々を対象として物件を売りに出す場合は
1.物件をリノベーションする(アップグレードまでは不必要)
2.ステージングで内覧を綺麗に整える
3.プロの写真家に依頼する(キャピタルゲイン市場は特に大切)
この流れが有利です。
いわゆる
修繕して市場に出す
修繕をしないままas is(現状のままの物件)として市場に出し、修繕見積もりを値引く
この二つで言えば、前者の方が高く売れる傾向があります。
けれどもテナント付きの物件の場合、入居者がいるわけですから大規模なリノベーションはまず不可能です。
いわゆるオーナーチェンジの売却となり、物件状態はそのままで引き渡すことになります。
そしてこの場合は買主が物件調査の後に修繕費の見立て分の値引きを要求してくる場合がほとんどです。
ところが、テナント付きの物件を売りに出すあなたは
「いえ、向こう◯◯ヶ月で$◯◯◯◯もの家賃収入が約束されている物件ですから値引きはしません。」
このようにキッパリと値引きを断ることが出来るのです。
ましてやその物件が利回りの高い不動産投資市場として人気があるのなら、投資家を相手にするこの「値引きお断り」は非常に理に叶うことになり、高い可能性で買い手は納得して購入に至ることになります。
コツとしては、
かかるだろう修繕見積もり(買主側から)
テナントと交わされている賃貸契約上からの見込み家賃(売主側から)
この二つをよく比較して、買主との価格交渉に臨むことです。
数字を求める投資家にとっては数字による説得ほど強いものはなく、結果として修繕費用の値引きを避けられる可能性が高くなり、市場価値そのまま、もしくは夏場のピークタイムであればそれ以上の価格でも売り抜けることすら可能となります。
かくして、
テナント付きの物件
テナントがいない物件
どちらの状態で市場に出すべきかはその物件の市場の性質で判断するとよいと思います。
その地域市場が不動産投資市場として人気があるのであれば前者、そうでない典型的なキャピタルゲイン市場であれば後者の方が有利になるのです。
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