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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサル タントとして働く佐藤です。
個別コンサルティングを通して、度々同種のご質問を頂戴することがあります。
資産形成を進めていますが、進捗がシュミレーションよりも遅いように感じています。
資産形成のスピードを上げる有効な方法は何でしょうか?
然るべき資金をもって資産形成に取り組むものの、実際にはシュミレーションのようなスピードで進まない。
そこで最も効率よく資産形成を進めるにはどんな方法があるだろうか、とのご質問です。
このご質問には極めて重要な意味があると思います。
近い将来には「遺産相続」がかなり重要な意味を(再び)持つようになる可能性が高いからです。
最初に根本に立ち還って考えてみたいと思いますが、そもそもなぜ資産形成を進める必要があるのでしょうか。
「先立つものがないと何も始まらない」
とはそのとおりですが、私(佐藤)がお会いしてきた資産家、あるいは個別コンサルティング時にお伺いした際の知見からすると資産形成の理由は
1.老後が心配で、将来に備えたい
2.子供にそれなりの遺産を遺したい
3.自己実現欲求を満たしたい
このような順番になるようです。
上記はあくまでも私(佐藤)がお会いしてきた方々の範囲ですが、恐らくこの順番は相当数に調査したとしても大過ないものと思います。
資産をどれだけ所有しているに関わらず、誰もが同じ人間です。
少なくとも私(佐藤)が知る範囲ではその資産の高に関わらず、資産形成の理由としては上記の順番あたりになるように感じています。
より厳密に言えば「3」を目的とする方々は恐らく10%未満で、ほとんどは「1」もしくは「2」或いはその両方が資産形成の目的です。
そこで、将来に備えて資産形成を進めていく人々はどんな手段で効率よく資産形成を進めているのでしょうか。
今日から、資産形成を効率よく進める方法についてみていきましょう。
法人が資産形成を進める場合
ご質問にお答えする上で、私(佐藤)の経験上の主観ではなく現実の世界で起こっている例を上げてみていきましょう。
一番分かりやすいのが、資産運用で成功してる法人の軌跡と実績を見ることです。
そこで一般に情報が公開されている資産運用会社の中で最も分かりやすい「アメリカの大学基金」を見てみます。
アメリカでは
大学機関
医療機関
教会
等の、あらゆる分野で非営利団体によるファンド運営が行われています。
法人の区分としては世界最大の財団であるビル&メリンダ・ゲイツ財団のような私設財団と、その基金が役員の誰にも帰属しない公共財団の二つに分かれます。
アメリカの大学基金の場合は後者、公的財団です。
そこで、アメリカ大学基金の中で最も保有資産の多いハーバード大学を見てみましょう。
ハーバード大学の基金を運用しているのは「Harvard Management Company(以下、ハーバードマネジメントカンパニー)」です。
1974年に設立された同社はハーバード大学に所有され、公共財団としてハーバード大学の資産運用を担っています。
ビル&メリンダ・ゲイツ財団のような私設財団の場合はその資産運用の全容は公開されていませんが、大学基金の場合は誰にも帰属しない公共財団だからこそデータが細かく公開されているわけです。
現状として、ハーバード大学の運営費はその1/3以上がハーバードマネジメントカンパニーからの寄付によって賄われています。
ハーバードマネジメントカンパニーの場合
実際にハーバードマネジメントカンパニーの資産運用状況を数字で見ていきましょう。
ハーバードマネジメントカンパニーは毎年6月が決算になっていますので、下記に示す数字は
7月1日 ~ 6月30日
の期間における運用成績です。
2018年度
資産区分 | 配分 | リターン |
上場株式 | 31% | 14% |
未公開株式 | 16% | 21% |
ヘッジファンド | 21% | 6% |
不動産 | 13% | 9% |
天然資源 | 6% | (2)% |
債権 | 8% | 1% |
その他現物資産 | 2% | (1)% |
現金とその他 | 3% | 0% |
100% | 10% |
2019年度
資産区分 | 配分 | リターン |
上場株式 | 26% | 5.9% |
未公開株式 | 20% | 16% |
ヘッジファンド | 33% | 5.5% |
不動産 | 8% | 9.3% |
資源 | 4% | -12.4% |
債権 | 6% | 5.7% |
その他現物資産 | 2% | -8.3% |
現金とその他 | 2% | -- |
100%* | 6.5% |
いかがでしょうか。
ハーバードマネジメントカンパニーの過去2年間における
・資産の区分け
・各区分への分配割合
・各区分のリターン
が丸わかりですね。
2018年度の全クラスを通した運用成績は10%になっていますが、2019年度の場合は運用成績が6.5%と落ちているようです。
ただし、基金の額が2019年度は$40.9ビリオンと日本円にして4兆円を超える桁違いの数字です。
この基金を運用する上で、年間数千億円の利益を出しているわけです。
そして実際に、これらの運用益から
2018年度 … 約1,800億円
2019年度 … 約1,900億円
もの資金がハーバードマネジメントカンパニーからハーバード大学に寄付されています。
資産運用の考察について、明日に続けます。
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