アメリカ不動産への直接投資、プロ案件への出資で将来の自分基金を着実に育て上げていきましょう。
→ 最新の案件詳細はこちらから
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
先週、カリフォルニア州不動産協会よりカリフォルニア市場の4月度の実績結果が発表されました。
衝撃的な数字が出ていますので、速報で情報共有させて頂きます。
あくまでもカリフォルニア市場の実績ではありますが、全米の中でも取引数の多いカリフォルニア市場の結果ですのでその傾向は参考なろうかと思います。
昨日の発表をもってアメリカ不動産業界の様子が数値と共に各記事に掲載されてくると思いますが、カリフォルニア市場の傾向をいち早く追ってみましょう。
まずはこちらの表をご覧ください。(拡大図はクリック)
結論から言えば、コロナウイルスによる経済停止の影響がモロに出始めています。
誰もが予想していたことではありますが、数字で結果を見るとコロナショックのインパクトをよりリアルに感じるものです。
スポーツで例えるなら「見えない戦術に不意にやられて呆然と立ち尽くす」といったところでしょうか。
補足を加え、上の数字のポイントを並べます。
- 4月の一戸建て中古物件販売は季節調整済み277,440戸で3月から25.6%減、昨年の2019年4月から30.1%減
- 4月のカリフォルニア州全体の物件価格中央値は$606,410で、3月から1.0%減、2019年4月から0.6%上昇
- 年間累計の州全体の物件価格は4月に5.4%減
。。。
1年単位で見るアメリカの不動産市場は3月から盛り上がって販売数も増えてくるのが通常の流れです。
ところが本年4月の販売数は前月から25.6%減、しかも昨年同時期比で30.1%も減少しています。
カリフォルニア州でも3月から非常事態宣言と共に本格的に自宅待機命令が出され、当初は不動産業界の動きにも規制がかかりました。
数週間後に不動産業界はエッセンシャル・アクティビティに再定義されて動きを再開したものの、引き続き社会的距離を求められるために
・物件内覧
・売主と買主のコミュニケーション
・クロージングプロセス
等の取引全てに影響が及び、契約が完了した数が激減しています。
それでなくとも自宅待機命令が続く中で「家を買おう」とは思わないものです。
加えて、上記の数字には恐らく
「コロナウイルスが深刻化するよりも前に契約に入った取引」
もかなりの数が含まれているはずです。
それが正しいとすると、この5月の結果は燦燦たるものとなることが予想されます。
物件販売数の詳細
少し細かくいきましょう。
カリフォルニア州全体の4月度の販売数は3月度の373,070件から大幅に25.6%減、そして昨年4月からは30.1%の減です。
カリフォルニア全体の物件販売件数が30万件を下回ったのは、実に2008年3月以来のことです。
つまり、昨月4月の時点ですでに「前回の不動産暴落のレベルに販売件数が減少した」ということになります。
厳密にいえば、前回の不動産価格暴落時はその価格下落は早い市場では2006年に傾向が見え始めていました。
そこから2007年には主要市場のほぼ全てに価格下落の傾向が出始め、2008年からは一気に下がった経緯があります。
今回の場合、経済活動がほぼストップしたわけですから不動産物件販売数もこれに付随して「ストン」と落ちた感があります。
自宅待機の中で物件購入に動く人々はそうはいませんから、経済が止まった途端に販売数もストンと落ちるのは当然のことです。
ちなみに前月比での落ち込みは、カリフォルニア不動産協会が統計を取り始めた1979年以降最大の落ち込みです。
前年比での減少は15ヶ月ぶりの2桁台の減少であり、これは2007年12月以来最大の減少となります。
3月からの経済停止により売り手と買い手の両者が諦観した結果が4月の実績にモロに出た形です。
かくして、カリフォルニア市場の2020年4月は「過去40年以上の取引で最悪の月間販売減少」となりました。
物件価格の詳細
販売数が大きく減少すると同時に、物件価格そのものも下がり始めていることがハッキリと分かります。
4月のカリフォルニア全体の中古市場物件価格の中央値は$606,410で、これは3月から1.0%の下落です。
前年比で見ると2019年4月の中央値が$603,030でしたから、0.6%の伸びです。
前年比で0.6%の伸びとは健全なのでしょうか?
分かりやすく見ていきましょう。
同じ前年比という尺度で
2019年10月 ~ 2020年3月
この4月までの半年間を見てみると、これらの期間の前年比の平均は7.8%でした。
3月までは前年比で7.8%価格が上昇していたのが、4月の前年比はたったの0.6%だったわけです。
この数字のインパクトは誰の目にも明らかですし、
「カリフォルニア市場の物件価格は2020年4月から大きく変化し始めた」
この事実がハッキリと読み取れます。
アメリカ不動産市場の一つの大きな転換点として、
2020年4月
この月を私たちの記憶に留めておくようにしましょう。
今の状況をジェットコースターに例えるならコースの頂点を過ぎた直後、コースターが重力に引かれてふわっと下がり始めた瞬間でしょうか。
ジェットコースターが下がり始めたその次は。。
このあたり、流動性の低い不動産市場の動きは少し先が読みやすいように思います。
不動産価格は株価のように昨日下落した価格が今日は急反発する、ということはありません。
それにしても、経済が一時停止した後のインパクトを改めて数字で目にするとその衝撃の大きさが分かるというものです。
恐らくこの5月の実績は下げの角度がさらにグンと下に向くのではないでしょうか。
そしてこれが私(佐藤)が度々言及する「ベクトルを見極める」の意味です。
このカリフォルニア市場の価格ベクトルは下を向き始めたばかり。
このベクトルの下がり加減は向こう数ヵ月でさらに明らかになってくると思いますから、物件購入を検討されていた方はいよいよ待たれた方がよいです。
ここからのアメリカ不動産市場の動きをしっかりと見定めていきましょう。
投資案件をメールマガジンで無料購読。
下記よりメールアドレスをご登録ください。