昨年以来、米ドルで資産運用を志す方々からのコンサルティング依頼が急増しています。
弊社ではアメリカ不動産コンサルティングに加え、州規制当局に登録されるRegistered Investment Advisor (RIA)としてアメリカ国内での資産運用全般のコンサルティングも提供しており、内容は不動産投資以外となりますが、初心者の方々からのご質問を総括する意図で株や債券に関するまとめ記事を1月7日から期間限定であげさせて頂きます。
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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
- 米国内に居住
- 米国で就労(過去2年分のW-2がある)
- 毎月の収入が安定しており、一軒目から融資を引きたい
という条件を満たす方々が、アメリカで極小資金からスタートできる不動産投資についてお伝えしています。
アメリカではよく
「家は資産になる」
「時と共に物件価値も上がるから、早めに購入した方がいい」
そんな風に言われます。
けれども少なくとも私(佐藤)はリアルターでありながら、住居用物件を求める方々に対して
「アメリカの家は住居用に購入しておけば資産になりますから安心ですね。」
といった趣旨のセールストークをお伝えしたことは一度もありません。
単純に、それは事実ではないからです。
確かに物件価値は年々上がっていきます。
けれども物件価値の上昇と同時に固定資産税や保険料を始めとする
毎月の支払い = 負債(と同義)
の金額も上昇していくからです。
税率は州によって全く異なりますが、人口が集中する有名都市であるほど固定資産税は高くなる傾向があります。
テキサス州に至っては生活費が安い分、徴収される固定資産税は結構な額ですし、賃貸用物件を融資を受けて運用する場合は結構キツイものがあります。
もちろん場所を間違えなければほとんどの場合はエクイティが高まるのは事実ですが、同時に物件維持にかかる毎年の出費(固定費であり、負債と同義)は結構な額になることは理解しておく必要があります。
だからこそ、理想は
1.賃貸物件を所有する
2.家賃収入から自宅のモーゲージローンを支払う
という順番の方が有利だと思いますし、自宅所有は(キャッシュフロー的に)最後に回した方がよいのです。
。。。
けれども、そうは言いながらも自宅所有に関して「資産形成」の意味で唯一の例外として言えるのは、昨日からお伝えしている
「FHAローンを活用しての不動産投資のスタート」
のパターンになります。
この時はむしろ
1.賃貸物件を複数有する
2.家賃収入から自宅のモーゲージローンを支払う
ではなく、
1.FHAローンで自宅を所有
2.賃貸物件を複数有する
の順番になり、極小の資金(頭金は3.5%)から不動産投資を通しての資産形成の旅が始まります。
今日も続けます。
最初の一軒目の条件は
そこで不動産投資をもって資産形成を進める上で、その極小スタートはFHAローンからとなりますが
「FHAローンは最初で最後の切り札」
とも言えます。
FHAローンは基本的に「物件初買い用のローン」ですから、その切り札を使うタイミングは慎重に見極めるべきです。
【補足】
厳密にはFHAローンそのものは生涯で何度でも利用できますが、一度につき一回しか使用できません。物件を複数所有する場合は適用されるのはその中の一軒のみです(例外はあります)。
もしも今のタイミングでFHAローンを使っての物件購入を検討されている方がいれば、少し先に予想される価格下落の時期にこの切り札を使うとなおよいと思います。
そしてこのFHAローンという切り札を
「私も不動産投資用に使いたい」
と思われる場合、お薦めする条件は
- 2ベッドルーム
- Fixer Upper(フィクサーアッパー)物件
です。(参考:フィクサーアッパー)
ざっくりとした数字で例をあげると、最も有利にその後を展開していけるのは
「2ベッドルーム$300,000台の物件が並ぶ地域で、$200,000前半で購入する」
という、
「近所の治安が良い」
地域で
「結構な修繕が必要」
な、as isの状態で売られている2ベッドルーム物件をFHAローンを組んで購入することです。
この「小ぶり」かつ「修繕が必要な物件」からスタートする理由について、一つひとつ見ていきましょう。
あくまでも賃貸用である
まず、「FHAローン」を自分の不動産投資の出発点とする時はあくまでも
「自分の終生の家ではなく、賃貸用への転換を前提」
です。
アメリカ不動産投資を通じての資産形成を考えていない方であれば、
「FHAローンが使えるのは最初の一発目のみ」
「それならば、自分が一生暮らしたい理想の物件購入に使わないともったいない」
この発想で良いでしょうし、それこそ
4ベッドルーム
5ベッドルーム
のような、大家族で暮らせる物件を意識されても良いと思います。
けれどもあえて定義づけるなら、
終生の家 ⇒ 自分の感情移入が全開(愛着をもつべき)
賃貸物件 ⇒ 感情は全く不要(最低限の住環境を整えて、後は数字でシビアに見る)
です。
賃貸物件はあくまでも賃貸用ですから、そこには愛着は全く必要ありません。
むしろ愛着がわく場合は賃貸には不向きな物件のはずですから、避けた方が良いと思います。
「良好な地域の良質な物件を極めて安く購入」
この概念が適切ですし、言葉に落とし込むなら
「3.5%という破格に低い極小頭金」
をもって
「Fixer Upper(フィクサーアッパー)用の2ベッドルーム物件」
を購入する、ということになります。
この自分が繰り出すダブルパンチでスタートとすると、購入直後からエクイティは相当なものになります。
例えば2ベッドルームで$300,000の物件が並ぶ住宅街で、$200,000で出されているFixer Upper(フィクサーアッパー)用の物件を購入出来たとしましょう。
この場合は
$7,000($200,000 × 3.5%)
の頭金で購入し、
諸経費・リノベーション費用
の2点は$30,000程度で収まるものです(これ以上かける必要はありません)。
すると仕上がり後の物件価値は$300,000以上になりますから、$100,000以上のエクイティがゼロから生まれることになります。
ポイントは、
「購入直後の修繕が終了したら、たちまち$70,000のエクイティ生み出されている」
という部分であり、
- 3.5%という破格に低い極小頭金
- Fixer Upper(フィクサーアッパー)用の物件
のダブルパンチを繰り出すことで立派な船出が実現し得るのです。
明日に続けます。
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