昨年以来、米ドルで資産運用を志す方々からのコンサルティング依頼が急増しています。
弊社ではアメリカ不動産コンサルティングに加え、州規制当局に登録されるRegistered Investment Advisor (RIA)としてアメリカ国内での資産運用全般のコンサルティングも提供しており、内容は不動産投資以外となりますが、初心者の方々からのご質問を総括する意図で株や債券に関するまとめ記事を1月7日から期間限定であげさせて頂きます。
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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
個別コンサルティングを通してお声を聞く中で、たまに聞かれるご質問に
「みなさん、投資からの収入がいくらになったら仕事を辞めているのでしょうか?」
というものがあります。
あくまでも一般論として、
「専任の投資家になる方々が意を決するときの、最も割合が多い金額の目安は?」
という意味合いの質問です。
もちろん人によって生活を賄う為に必要な金額は違いますし、暮らす場所によっても生活費は全く違ってきます。
日本では
東京と地方
では生活費が全く違うでしょうし、アメリカでも
東海岸・西海岸と中西部
では生活費が全く違う次元にあります。
そう考えると一見、投資収入だけで暮らすとしたら地方が有利といえるのかもしれません。
けれども興味深いのは、少なくとも私(佐藤)が知る投資家の方々の中では専任の投資家になる人々は地方ではなく、大都市で暮らしている人々の方が圧倒的に多いものです。
そしてアメリカの場合、仕事を辞める時の金額でいえば毎月の不労所得が
$100,000に達したとき
$3,000に達したとき
と実に様々なパターンがあります。
狭いワンルームで十分な独身者は月の不労所得が$3,000でも十分でしょうし、中には
「デュープレックスを購入したらすぐに仕事を辞めた」
という方もいます。
この方の場合は2戸のデュープレックス物件の片方に自分が暮らし、もう片方を賃貸に出して家賃収入で
モーゲージローンの支払い
生活費の支払い
を賄っています。
贅沢をしなければそれで十分、というわけです。
かくして専任になる時の金額の目安は明確になりようがなく、あくまでも
- 暮らす場所
- ライフスタイル
に左右されることは間違いありませんが、けれども私(佐藤)がこの手のご質問で注目したいのは、問われる金額以外の部分です。
何かといえば、質問をされる方々の頭には
「いつか自分も不労所得だけで暮らせたら」
漠然とでもそんな想いが前提としてあります。
もちろんその考えは全く否定されるものでもありませんし、実際に不労所得だけで暮らせるようになったら仕事を辞める人々がいることも事実です。
けれどもよく考えてみると、
「投資が大きく発展した暁には、不労所得だけで暮らすものだ」
これは決められたルールでもありませんし、実際のところ私(佐藤)自身は真逆の考え方で、
「仮に不労所得だけで暮らせるようになったとしても、仕事は辞めない方がいい」
と考えています。
勝利の真因は常に後方にある
投資だけで暮らせるようになったとしても会社勤めの方は辞めない方がいいと思いますし、自分でビジネスを立ち上げている方は、どれだけ投資がうまく進んだとしてもそのビジネスをたたむ理由はないと思います。
なぜなら、勝利の真因は常に自分の後ろ側にあるものだからです。
太平洋戦争に日本軍が敗戦したとき、前線はインドネシア諸島まで伸びきっていたといいます。
小さい島国の日本から台湾やフィリピン、シンガポールを経て南へ南へと前線は伸び続け、結果として前線の兵士たちは本土から相当離れた土地にいました。
結果として、必然的にそこで発生したのは兵站の枯渇です。
物資が届かなくなり前線で亡くなった兵のほぼ半分は戦死ではなく、餓死だったと言われているほど。
「腹が減っては戦は出来ぬ」
とは史実であり、いくら勢いよく前線が飛び出したとしてもそれを後方から支えてくれるはずの物資が送られなければ、ある時を機に一気に衰退してしまうものです。
勝利は前線からもたらされるのですが、その勝利の真因は常に「自分の後ろ側」にあります。
このことは不動産投資でも全く同じことが言えますし、どれだけ調子よく資産を増やしていたとしてもその真因は常に後ろ側(投資以外の収入)にあります。
後方支援が充実してこそ前線は元気よく進みますし、前線が大きく発展し続けられるのは後方から支援が注がれ続けているからです。
ましてやその後方支援が順調ならば、いよいよもって少し投資がうまくいったからといって本業を辞める理由はないと思います。
そして実際のところ、アメリカの投資家で一番多いパターンは私(佐藤)が知る範囲では
「不労所得だけで暮らせるようになったら仕事を辞める」
ではなく、
「不労所得だけで暮らせるようになったら自分のビジネスに集中する」
このパターンが最も多いように思いますし、ほぼ間違いなく「不労所得だけで暮らす」としている人の方が少ないと思います。
そして自分のビジネスが回りだすとそこからの収入が「自分の後ろ側」となり、いよいよ崩れない投資の構図が完成形に近づいていくのです。
もちろん私(佐藤)も自分のビジネスの暖簾(のれん)を下すことはおそらく一生ないと思います。
今のところはまだまだ垂直統合式に縦に伸ばし続けていますが、あるところから横展開させていくつもりです(自然にそうなると思います)。
そしてこの自分のビジネスそのものが「自分の後ろ側」であり、ここが充実すればするほど、前線はさらに発展していくことになります。
潤沢な兵站が後から後から送られてくればこそ前線では存分に戦うことが出来る理屈と全く同じですし、兵站が充実するほど、今度は前線に置く兵をどんどん増やしていけるのです。
そして投資の場合、前線の投資からのリターンが後方の兵站に加わったとしたら。。
この式では不労所得だけで残りの人生を進めるよりも圧倒的に有利な状況になるはずですし、今のような一寸先は闇の世の中ではことのほか不労所得はあくまでも
「老後の為の自分基金」
の位置づけにしておいた方がよいと思います。
今の会社が自分に合っているのなら、よほどの理由がない限りは会社勤めを続けた方がよいと思いますし、起業の意思があるのなら失敗しても再起可能な体制を構築して、早い段階で自分で立ち上げた方がよいのではないでしょうか。
投資が発展する真因は前線ではなく、常に後方にあるものです。
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