昨年以来、米ドルで資産運用を志す方々からのコンサルティング依頼が急増しています。
弊社ではアメリカ不動産コンサルティングに加え、州規制当局に登録されるRegistered Investment Advisor (RIA)としてアメリカ国内での資産運用全般のコンサルティングも提供しており、内容は不動産投資以外となりますが、初心者の方々からのご質問を総括する意図で株や債券に関するまとめ記事を1月7日から期間限定であげさせて頂きます。
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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
ビットコインがついに5万ドル台に乗っていますね。
よく巷で
「ビットコインはこのまま10万ドルまでいく可能性」
と言われていますが、確かにその可能性は否定できないと思います。
とはいえ、私(佐藤)自身は
の項で話題に触れた後から動いておらず、ビットコインに対してはあくまでも
10年
20年
30年
の長期でその価値を期待しています。
厳密にはビットコインというよりもブロックチェーン技術に対して投資しているつもりですし、案の定あれから陸続とビットコイン市場に参加してきていますが、少なくとも長期で投じている法人・個人も同様にビットコインというよりもブロックチェーン技術に可能性を見ているのではないでしょうか。
それに伴い、最も春を謳歌しているのはその取引所となるコインベースのはずです(上場は近いとのこと)。
アメリカのゴールドラッシュ時には実際にゴールド採掘から大金を手にする人々はいたものの、本当に安定して儲かったのは
- 各種採掘ツール
- ジーンズ
を販売するお店だったといいます。
この逸話は決して大げさではないでしょうし、ビットコインでも安定して大きく儲かっているのは取引所のはずです。
同じように、今の不動産市場では実際に投資する人々もさることながら市場の流れに恩恵を受けているのは
- モーゲージオフィサー
- タイトル・エスクロー関係者
だったりします。
結局のところこのあたりは商売でも投資でも違いはなく、
「取引の根幹を成す商売の方が利益が出やすい」
ということは言えるかもしれません。
デベロッパーに投資する
そこで
- ビットコインの取引所をつくる
- モーゲージオフィサーになる
- クロージング専門弁護士になる
等はハードルが高かったとしても、一般投資家の立場であったとしても取引の根幹を成す行為に近い投資は可能なのでしょうか。
別の例でいえば、オイル(石油関連)の世界では
- アップストリーム(採掘権・採掘・精油)
- ダウンストリーム(石油販売)
の二つのレベルでビジネスが存在しており、取引の根幹を成すのはアップストリームです。
各メジャー石油会社はアップストリームの中でも採掘権そのものに凌ぎを削っており、採掘行為よりも以前に土地の権利取得にあらゆる角度から動いています。
ここでは大幅に割愛しますが、業者間どころか当地の政治家とのコネはおろか国家間の交渉舞台にもなり得るものですし、そうするといよいよ現代社会ではオイル業界のアップストリームに個人が参加できる余地はありません。
けれどもそれでは個人投資家がオイル業界のアップストリームに参加することは全く不可能かと言えばそんなことはなく、利権を取るレベルのアップストリームの主役にはなれなかったとしても、採掘プロジェクトへの投資は可能です。
このあたりもほぼほぼ(合法な)インサイダー取引が相場を占めますが、それでも採掘プロジェクトへの出資であれば参加できる可能性があり、結果としてダウンストリームよりもリターンが大きくなる傾向はあります。
そしてこれが不動産の世界になると、アップストリームとダウンストリームはそれぞれ
アップストリーム ⇒ デベロッパー
ダウンストリーム ⇒ 物件売買・物件運用
と言えます。
多くの場合、私たちが参加しているのは後者のダウンストリームの方です。
当ブログで語る不動産市場の動きも後者のダウンストリームを前提としたお伝えですし、ニュースに出てくる話題も概ねダウンストリームに関する話題です。
けれども冒頭のように、不動産市場でもアップストリームに近い方がリターンが大きいと言えます。
そして不動産のアップストリームには大まかには
1.開発計画を立てる
2.土地を取得する
3.開発許可を取る
4.開発を進める
の流れがあり、そこから「5」以降にダウンストリームの流れが始まります。
そしてオイル産業と同様に、不動産業界のアップストリームにも個人投資家の参入は可能です。
土地が有り余るアメリカ合衆国ではあちらこちらで開発が進められていますし、とりわけオースティン市場のような成長が著しい地域ではそれこそ魑魅魍魎(ちみもうりょう)が跋扈(ばっこ)する世界、と言っても過言ではないかもしれません。
デベロッパー側が投資家を集めての開発計画も数多く存在していますから、そのような開発計画そのものに投資することもまた一つの方法と言えるものです。
そうすると、実際にデベロッパーに投資するとなればどのような方法があるのでしょうか。
面白いもので、このあたりは投資機会を探してあちこちに連絡を取り始めるとやがて向こう側から話が持ち込まれる場合が多くあります。
連絡を取ったタイミングでは案件がなかったとしても案件が出てきた際に連絡をくれたり、或いは投資仲間が案件を運んできてくれる場合もあるでしょう。
けれどもいざ投資案件が手元に届いた際は、よくよく注意しなくてはなりません。
ここは想像に難くないと思いますが、そもそもが嘘の案件である場合も少なからずありますし、プロジェクトとしてモノにならない案件も数多く存在するからです。
そこで自分が投資案件を受け取った場合、その良し悪しをどうやって見分ければよいのでしょうか。
言い換えると、初期段階でよくフィルタリングをかけておけばその後無駄に時間を費やすこともありません。
そして現実には、「案内パンフレット」を見るだけでも案件の良し悪しはかなりの部分まで分かるものなのです。
明日に続けます。
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